臣部

臣部（しんぶ）について

臣部は、漢字を部首に基づいて分類した際の一つのグループであり、康熙字典の214部首においては131番目に位置しています。この部首は、6画の中で14番目のもので、特に未集の14番目としても知られています。

概要

臣部には「臣」を部首として含む漢字が集められています。「臣」という漢字は、官吏や家来、庶民、奴隷といった相対的に低い地位にいる人々を指す言葉です。また、君主に対して用いる一人称としても活用されます。動詞としては、他者を従えるという意味合いも持っています。

この「臣」字の形は、目の形を象った象形文字に由来します。低い地位を示す意味でこの文字が用いられるのは、仮借の法則によるものです。日本での常用漢字においては、「臣」の外側の縦線や折れを1画とはせず、2画として数え、全体で7画としています。このため、筆順は「縦・横・縦・横折れ・横・縦・横」という流れになっています。対して、中国や韓国などでは、康熙字典と同じく6画として認識され、筆順は「横・縦・横折れ・横・縦・縦折れ」という形になります。

部首の呼称

この部首に対する呼び名は地域によって異なります。日本では「しん」と呼ばれ、韓国では「신하신부（sinha sin bu）」、つまり「臣下の臣部」という意味になります。また、英米では「Radical minister」と称されます。

部首字

部首字としては、「臣」が基本です。この部首を持つ漢字は多岐にわたります。以下に例を挙げます。

• - 臣
• - 臥
• - 臤
• - 臦
• - 臧
• - 𦣪（鹽⇒鹵部）
• - 臨
• - 臩
• - 䑑

音の傾向

中古音

• - 広韻：植隣切、真韻、平声
• - 詩韻：真韻、平声
• - 三十六字母：禅母

現代音

• - 普通話：ピンイン：chén、注音：ㄔㄣˊ、ウェード式：ch'en2
• - 広東語：Jyutping：san4、イェール式：san4
• - 日本語：音としては、漢音の「シン」および呉音の「ジン」もあります。また、訓読みでは「おみ」とされます。
• - 朝鮮語：音は「신（sin）」で、訓読みは「신하（sinha）」、つまり「臣下」が使われます。

このように、臣部は漢字の中でも特に低い地位を象徴する重要な部首であり、広く使用される漢字が含まれています。日常生活や公的な場面でも頻繁に見られるため、その理解は漢字学習においても非常に重要です。

もう一度検索