阿部幸江
阿部幸江（あべ さちえ）は、1974年9月18日生まれの日本の元女子プロレスラーです。そのキャリアは1995年から2014年までの約19年に及び、吉本女子プロレスJd'、メジャー女子プロレスAtoZ、JWP女子プロレスといった団体を渡り歩き、激しいリングでその存在感を示しました。
彼女がプロレスラーを目指すきっかけは、高校卒業後に遡ります。全日本女子プロレスの新人オーディションに挑戦しますが、未経験であったためか、複数回にわたり不合格という苦渋を味わいました。しかし、プロレスへの情熱を捨てきれず、レスリング教室に通い基礎を学びます。この教室では、後にプロレス界で活躍する田村欣子、ザ・ブラディー、タニー・マウスといった多くの選手たちと同期として汗を流しました。
転機が訪れたのは1995年。ザ・ブラディーの後押しもあり、新たに設立された吉本女子プロレスJd'のオーディションを受け、見事に合格を果たします。Jd'の旗揚げ第1期生としてプロレスのキャリアをスタートさせたのです。
1996年4月14日、六本木ヴェルファーレでの大会でプロデビュー。対戦相手は小山亜矢でした。キャリア初期には怪我による欠場もあり、しばらくは低迷期を経験しますが、2001年2月24日のディファ有明大会で行われた「メタルガレージマッチ」でのファング鈴木からの劇的な勝利をきっかけに、一気に頭角を現します。この勝利は彼女のキャリアにおける重要な転換点となりました。年末にはKAZUKIとのタッグチーム「WANTED!?」を結成し、TWFタッグ王座を獲得するなど、Jd'の中心選手として目覚ましい活躍を見せました。
また、リング上だけでなく、その個性的なキャラクターも注目されました。特に雑誌「Lady'sゴング」で取り上げられたことをきっかけに「貧乳キャラ」としてブレイクし、1999年には「貧乳」（アベちゃんwithブリトラ名義）というタイトルのCDをリリースするなど、タレントとしても活動の幅を広げました。当時のバックダンサーは西千明と松尾永遠が務めていました。
2003年5月にはJd'を退団し、堀田祐美子が率いるメジャー女子プロレスAtoZへ移籍。新たな環境でキャリアを続けます。2006年5月3日のAtoZ活動停止後、フリーとして活動していた期間には、中島安里紗と共に「Hysteric Babe」というユニットを結成し、精力的に活動を行いました。
同年8月6日、JWP女子プロレスのコマンド・ボリショイからの誘いを受け、中島と共にJWPへの入団を決意。既にJWPに所属していたKAZUKIと再びタッグを組み、「WANTED!?」を復活させました。JWPでは、KAZUKIとのコンビで第25代JWP認定タッグ王座を獲得するなど、キャリア後期の主要な舞台となります。
2014年6月21日、同年8月17日の後楽園ホール大会をもって、18年以上に及ぶ自身の現役生活に終止符を打つことを発表しました。この引退発表に際し、「寿引退」という目標を掲げ、将来の伴侶も同時に募集するという異例の行動も話題となりました。引退までのロードでは、中島安里紗や堀田祐美子といったかつての仲間やライバルとのシングルマッチ、KAZUKIとのタッグで春倉と対戦するなど、様々な思いが交錯する試合が組まれました。REINAでの亜利弥'とのシングルマッチも予定されていましたが、体調不良によりトークバトルに変更されています。
迎えた引退興行の後楽園ホール大会では、まずKAZUKIとのタッグで藪下めぐみ＆ジャガー横田組と対戦。最初の試合は藪下によるまさかの秒殺決着となりますが、急遽組まれた再試合でジャガー・横田のラ・マヒストラルに敗れます。そして、自身のプロレス人生最後の相手として選んだのは、長年のタッグパートナーであるKAZUKIでした。激しい攻防の末、KAZUKIの必殺技「デス・バイ・ロデリック」で両膝にダメージを負いマットに沈んだ阿部幸江は、プロレスラーとしての戦いを終えました。
リングを降りた後は、プロレス界とは一線を画し、一般社会人として新たな生活を送っています。しかし、プロレスへの情熱が完全に消えたわけではなく、現在も定期的に会場に足を運び、観戦を楽しんでいるようです。また、神奈川県川崎市には自身が経営するカラオケ＆プロレスBAR「SUNDRILLON-サンドリヨン-」をオープンさせ、プロレスファンが集まる場を提供しています。
人物像としては、学生時代は特に運動部に所属せず帰宅部であったという意外な一面を持ちますが、プロレスラーを目指してからはひたむきな努力を重ねました。リング上ではユニークなキャラクターを発揮する一方で、キャリアを通して度重なる怪我、特に骨折を13回も経験したほか、網膜剥離にも見舞われるなど、満身創痍で戦い続けたタフな一面も持ち合わせています。また、「永遠の18歳」を自称するなど、チャーミングなパーソナリティでも知られています。引退時に語った「寿引退」への強いこだわりや、結婚相手への具体的な理想像（35歳から45歳で顔がジャニーズ系、年収1000万円）も、彼女らしいエピソードとして記憶されています。
得意技
アストロ・シザース
ラ・マヒストラル
フランケンシュタイナー
ジャンピングヒップドロップ
ミステリオ・ラナ
スカイカナール・ホールド
変形のバックドロップホールド
ビクトリーAクラッチ（相手の片腕と首を両脚で固定しつつ、もう片腕を絞り上げる変形の羽根折り固め）
獲得タイトル
第10代、第14代、第15代TWF世界タッグ王座（パートナー：KAZUKI、ファング鈴木、KAZUKI）
第25代JWP認定タッグ王座（パートナー：KAZUKI）
入場テーマ曲
バトルシンデレラ
真夜中は純潔
* ウォンテッド (指名手配)
彼女がプロレスラーを目指すきっかけは、高校卒業後に遡ります。全日本女子プロレスの新人オーディションに挑戦しますが、未経験であったためか、複数回にわたり不合格という苦渋を味わいました。しかし、プロレスへの情熱を捨てきれず、レスリング教室に通い基礎を学びます。この教室では、後にプロレス界で活躍する田村欣子、ザ・ブラディー、タニー・マウスといった多くの選手たちと同期として汗を流しました。
転機が訪れたのは1995年。ザ・ブラディーの後押しもあり、新たに設立された吉本女子プロレスJd'のオーディションを受け、見事に合格を果たします。Jd'の旗揚げ第1期生としてプロレスのキャリアをスタートさせたのです。
1996年4月14日、六本木ヴェルファーレでの大会でプロデビュー。対戦相手は小山亜矢でした。キャリア初期には怪我による欠場もあり、しばらくは低迷期を経験しますが、2001年2月24日のディファ有明大会で行われた「メタルガレージマッチ」でのファング鈴木からの劇的な勝利をきっかけに、一気に頭角を現します。この勝利は彼女のキャリアにおける重要な転換点となりました。年末にはKAZUKIとのタッグチーム「WANTED!?」を結成し、TWFタッグ王座を獲得するなど、Jd'の中心選手として目覚ましい活躍を見せました。
また、リング上だけでなく、その個性的なキャラクターも注目されました。特に雑誌「Lady'sゴング」で取り上げられたことをきっかけに「貧乳キャラ」としてブレイクし、1999年には「貧乳」（アベちゃんwithブリトラ名義）というタイトルのCDをリリースするなど、タレントとしても活動の幅を広げました。当時のバックダンサーは西千明と松尾永遠が務めていました。
2003年5月にはJd'を退団し、堀田祐美子が率いるメジャー女子プロレスAtoZへ移籍。新たな環境でキャリアを続けます。2006年5月3日のAtoZ活動停止後、フリーとして活動していた期間には、中島安里紗と共に「Hysteric Babe」というユニットを結成し、精力的に活動を行いました。
同年8月6日、JWP女子プロレスのコマンド・ボリショイからの誘いを受け、中島と共にJWPへの入団を決意。既にJWPに所属していたKAZUKIと再びタッグを組み、「WANTED!?」を復活させました。JWPでは、KAZUKIとのコンビで第25代JWP認定タッグ王座を獲得するなど、キャリア後期の主要な舞台となります。
2014年6月21日、同年8月17日の後楽園ホール大会をもって、18年以上に及ぶ自身の現役生活に終止符を打つことを発表しました。この引退発表に際し、「寿引退」という目標を掲げ、将来の伴侶も同時に募集するという異例の行動も話題となりました。引退までのロードでは、中島安里紗や堀田祐美子といったかつての仲間やライバルとのシングルマッチ、KAZUKIとのタッグで春倉と対戦するなど、様々な思いが交錯する試合が組まれました。REINAでの亜利弥'とのシングルマッチも予定されていましたが、体調不良によりトークバトルに変更されています。
迎えた引退興行の後楽園ホール大会では、まずKAZUKIとのタッグで藪下めぐみ＆ジャガー横田組と対戦。最初の試合は藪下によるまさかの秒殺決着となりますが、急遽組まれた再試合でジャガー・横田のラ・マヒストラルに敗れます。そして、自身のプロレス人生最後の相手として選んだのは、長年のタッグパートナーであるKAZUKIでした。激しい攻防の末、KAZUKIの必殺技「デス・バイ・ロデリック」で両膝にダメージを負いマットに沈んだ阿部幸江は、プロレスラーとしての戦いを終えました。
リングを降りた後は、プロレス界とは一線を画し、一般社会人として新たな生活を送っています。しかし、プロレスへの情熱が完全に消えたわけではなく、現在も定期的に会場に足を運び、観戦を楽しんでいるようです。また、神奈川県川崎市には自身が経営するカラオケ＆プロレスBAR「SUNDRILLON-サンドリヨン-」をオープンさせ、プロレスファンが集まる場を提供しています。
人物像としては、学生時代は特に運動部に所属せず帰宅部であったという意外な一面を持ちますが、プロレスラーを目指してからはひたむきな努力を重ねました。リング上ではユニークなキャラクターを発揮する一方で、キャリアを通して度重なる怪我、特に骨折を13回も経験したほか、網膜剥離にも見舞われるなど、満身創痍で戦い続けたタフな一面も持ち合わせています。また、「永遠の18歳」を自称するなど、チャーミングなパーソナリティでも知られています。引退時に語った「寿引退」への強いこだわりや、結婚相手への具体的な理想像（35歳から45歳で顔がジャニーズ系、年収1000万円）も、彼女らしいエピソードとして記憶されています。
得意技
アストロ・シザース
ラ・マヒストラル
フランケンシュタイナー
ジャンピングヒップドロップ
ミステリオ・ラナ
スカイカナール・ホールド
変形のバックドロップホールド
ビクトリーAクラッチ（相手の片腕と首を両脚で固定しつつ、もう片腕を絞り上げる変形の羽根折り固め）
獲得タイトル
第10代、第14代、第15代TWF世界タッグ王座（パートナー：KAZUKI、ファング鈴木、KAZUKI）
第25代JWP認定タッグ王座（パートナー：KAZUKI）
入場テーマ曲
バトルシンデレラ
真夜中は純潔
* ウォンテッド (指名手配)
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