香部

香部（こうぶ）

香部とは、漢字の部首に分類される一群で、主に「香」という文字を持つ漢字が集められています。この部首は、康熙字典の214部首において186番目に位置し、9画の部首の中では最後の11番目、また戌集においては最後の20番目の部首としても知られています。香部は、香りに関する漢字を分類する役割を担っており、様々な文化や言語で異なる呼称を持っています。

香の意味

単独での「香」という字は、芳香を表し、何かがかぐわしい香りを持つことを示します。一般的に「芳」と同義ですが、「芳」は主に草花の香りを示し、「香」は食物の香りを指すことが特徴です。また、「香」は香りがする原料や製品を示す言葉でもあり、生活の中で多くの場面で使用されます。

字源について

「香」という字の由来は面白いもので、これは「黍」という植物の象徴に、意味を加えるための「口」という部分が加わったものです。『説文解字』によれば、これは会意文字とされていますが、実際の甲骨文字や金文の形を見る限りでは、この考察は必ずしも正しいとは言えません。やはり「香」は香りを示すための文字であることが、他の漢字との関連性を持っていることが感じ取れます。

部首の通称

この香部は、地域や言語によって異なる名称で呼ばれています。日本では「かおり」とし、韓国語では「향기향부（hyanggi hyang bu）」と呼ばれます。英語では「Radical fragrant」と呼ばれ、香りに関連する言葉と結びついて理解されています。

部首字

香部を代表する字は「香」そのものであり、この部首に含まれる漢字の多くは香りに関連した意味を持ちます。特に食品や自然の芳香に密接に関わっています。

音の種類

香部に含まれる「香」の発音は多様で、以下のように分類されます。

• - 中古音: 広韻 - 許良切、陽韻、平声
• - 現代音:

- 普通話: ピンイン：xiāng、注音：ㄒㄧㄤ、ウェード式：hsing1
- 広東語: Jyutping: hoeng1、イェール式: heung1
- 日本語: 音読み - キョウ（キャウ）、コウ（カウ）、訓読み - か、かおり、かおる
- 朝鮮語: 音 - 향(hyang)、訓 - 향기（hyanggi）

例字

香部に属する漢字の例としては、次のようなものがあります。

• - 香 (U+9999)
• - その他にも、馞、馣、馥、馦、馨、馚など、多くの漢字が香部に分類されます。

これらの漢字は、香部が香りに関連する文字の多様性を示しており、実用的な意味でも非常に重要な役割を果たしています。香部の理解は、中国語や日本語を学ぶ上で、文化的な知識を深める助けとなるでしょう。

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