ABEMA寄席

ABEMA寄席（あべまよせ）は、動画配信サービス「ABEMA」にて2020年5月2日から配信が開始された演芸番組です。

企画背景

番組は、新型コロナウイルス感染症が拡大し、多くの寄席が休業や自粛を余儀なくされていた状況を受け、「GWおうちでアベマ」と銘打たれた特別企画の第三弾として立ち上げられました。休止が続く寄席の代わりに、ウェブ上で落語や色物を披露する場を提供し、視聴者に自宅で演芸を楽しんでもらうことを目指しました。

番組内容と特徴

「ABEMA寄席」は、ABEMAにとって初めての落語番組となりました。初回配信は2020年5月2日にABEMA GOLDチャンネルで行われ、10名を超える真打や色物、前座といった幅広い顔ぶれが出演。自粛期間中の寄席の雰囲気をウェブ空間で再現しようという試みとして、生配信形式で届けられました。

番組のバナーに唯一写真が掲載され、「顔役」を務めたのは落語家の柳家さん喬です。番組開始を伝える報道に際し、さん喬は「『笑う門には福来る』。笑っていただき少しでもお元気を取り戻していただければと思います」とコメントを寄せ、演芸の持つ力で世の中を明るくしたいというメッセージを伝えました。

メディアからの注目も集め、毎日新聞では、この番組を「コロナ後」の落語界を見据えた先駆的な取り組みであると評しています。

第二回開催と東西連携

初回配信が好評を博したこと、さらに上方落語家からABEMA代表の藤田晋への直接的な働きかけがあったことから、同年5月24日には早くも第二弾となる「第二回ABEMA寄席」の配信が決定しました。この第二回からは上方落語協会所属の落語家も加わり、動画配信サービス上で初めて東京の落語協会と大阪の上方落語協会が協力するという、画期的な東西連携が実現しました。

出演者

第1回（2020年5月2日配信）
落語
柳家さん喬「幾代餅」
入船亭扇遊「人形買い」
柳家はん治「妻の旅行」
柳家喬太郎「路地裏の伝説」
林家彦いち「神々の唱」
桃月庵白酒「笠碁」
隅田川馬石「王子の狐」
三遊亭歌奴「佐野山」
古今亭志ん陽「猫と金魚」
春風亭三朝「牛ほめ」
色物
三増紋之助（曲独楽）
柳家小菊（粋曲）

第2回（2020年5月24日配信）
落語
桂華紋「阿弥陀池」（上方落語協会）
桂福丸「稽古屋」（上方落語協会）
笑福亭鶴笑「立体西遊記」（上方落語協会）
桂かい枝「三十石夢の通い」（上方落語協会）
笑福亭仁智「源太と兄貴」（上方落語協会）
古今亭文菊「湯屋番」（落語協会）
蜃気楼龍玉「大仏餅」（落語協会）
三遊亭白鳥「老人前座じじ太郎」（落語協会）
入船亭扇辰「田能久」（落語協会）
柳亭市馬「青菜」（落語協会）
色物
内海英華（女道楽）
林家正楽（紙切り）

スタッフ

題字・書：田川悟郎
制作協力：一般社団法人落語協会
* 制作著作：株式会社AbemaTV

（注：出演者の所属協会は、第2回のみ明記しました。）

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