OpenDocumentをサポートするアプリケーションの一覧

OpenDocumentをサポートするアプリケーション一覧

OpenDocumentは、オフィススイート向けのオープンなファイル形式であり、その対応ソフトウェアは多岐にわたります。以下に、各カテゴリーにおける対応状況を詳細に解説します。

文書ドキュメント (.odt)

ワードプロセッサー

AbiWord: バージョン2.4では読込のみ、2.4.2からインポート・エクスポートをサポート。
eyeDocs: ウェブデスクトップeyeOSのワードプロセッサー。
Google ドキュメント: ウェブベースのワードプロセッサーで、表計算ソフトも含む。
一太郎: 2006ではプラグインで対応、2007から標準サポート。
KWord: バージョン1.4から利用可能、1.5からネイティブサポート。
Microsoft Word: 2007 SP2から読込・編集・保存が可能。それ以前はプラグインで対応。
Mobile Office: Symbian OS搭載携帯電話向け。
NeoOffice Writer: OpenOffice.orgをベースにMac向けに改良。
LibreOffice Writer: OpenOffice.orgから派生。
Apache OpenOffice Writer: OpenOffice.orgとLotus Symphonyの後継。
テキストエディット: macOS 10.5でODTの読み書きが可能だが、デザイン崩れあり。
TextMaker 2006: リビジョン467からエクスポートも可能。
WordPerfect Office: バージョンX4以降で読み込みに対応。
Zoho Writer: オンラインワードプロセッサーで、ODTの読み書きをサポート。

その他のアプリケーション

eLawOffice.it 0.9.6.4: 法律事務向け、Java製GPL準拠のクロスプラットフォームアプリ。OpenDocumentをテンプレートとして使用。
phpMyAdmin 2.9.0+: データベース管理ソフトで、ODTへのエクスポートをサポート。
eZ publish: コンテンツ管理システムで、プラグインを用いて文書のインポート・エクスポートをサポート。
Scribus 1.2.2+: オープンソースのDTPソフトでインポートをサポート。
Visioo Writer 0.6: ドキュメント閲覧に対応。
Dokuwiki: ウィキソフトウェアでプラグインを用いてエクスポートが可能。
OmegaT: Java製の翻訳メモリアプリケーション。
Swordfish: クロスプラットフォーム翻訳支援ツールで、XLIFF 1.2に基づいている。
RefWorks: Webベースの引用管理ソフトで、ODTを引用フォーマットに指定可能。

表計算ソフト (.ods)

スプレッドシート

EditGrid: ウェブベースのスプレッドシートサービスで、フルサポート。
Gnumeric: OpenDocument Spreadsheetの読み書きは完全ではない。
Google Docs: ウェブベースの表計算ソフト。
KSpread: バージョン1.4.xで基本的なサポート、1.5以降はネイティブサポート。
Microsoft Excel: 2007 SP2から読込・編集・保存が可能。プラグインでそれ以前も利用可能。
Mobile Office: Symbian OS搭載携帯電話向け。
LibreOffice Calc: OpenOffice.orgから派生。
NeoOffice Calc: OpenOffice.org の派生アプリケーション。
Apache OpenOffice Calc: OpenOffice.orgとLotus Symphonyの後継。
三四郎: 2008で修正プログラムにより読込・保存に対応、2009からは標準対応。

その他のアプリケーション

Knomos 1.0: 法律事務所管理アプリケーション。
EndNote X 1.0.1: 脚注管理ソフトウェア。
gretl 1.7.0: 統計分析ソフトウェア（インポートのみ）。
OmegaT: Java製の翻訳メモリアプリケーション。
Swordfish: クロスプラットフォーム翻訳支援ツールで、XLIFF 1.2に基づいている。

プレゼンテーションドキュメント (.odp)

KPresenter: バージョン1.4.xで基本的なサポート、1.5からネイティブサポート。
Microsoft PowerPoint: 2007 SP2から読込・編集・保存が可能。
Mobile Office: Symbian OS搭載携帯電話向け。
LibreOffice Impress: OpenOffice.orgから派生。
NeoOffice Impress: OpenOffice.org の派生アプリケーション。
Apache OpenOffice Impress: OpenOffice.orgとLotus Symphonyの後継。
Agree: 2008で修正プログラムにより読込・保存に対応、2009からは標準対応。
JUST Slide: 標準で読込・保存が可能。
OmegaT: Java製の翻訳メモリアプリケーション。
Swordfish: クロスプラットフォーム翻訳支援ツールで、XLIFF 1.2に基づいている。

図画ドキュメント (.odg)

Karbon14 1.5+: ドローソフトで、インポートとエクスポートに対応。
LibreOffice Draw: OpenOffice.orgから派生。
NeoOffice Draw: OpenOffice.org の派生アプリケーション。
Apache OpenOffice Draw: OpenOffice.orgとLotus Symphonyの後継。
花子: 2007ではプラグインで対応、2008からフルサポート。
Scribus 1.2.2+: オープンソースのDTPソフトでインポートをサポート。
Inkscape 0.44+: ドローソフトでエクスポートに対応。

数式ドキュメント (.odf)

KFormula: バージョン1.5からネイティブサポート。
LibreOffice Math: OpenOffice.orgから派生。
NeoOffice Draw: OpenOffice.org の派生アプリケーション。
Apache OpenOffice Math: OpenOffice.orgとLotus Symphonの後継。

検索ツール

Google: ODT, ODS, ODPファイルをHTML形式で表示可能。
Beagle: Linuxのデスクトップ検索エンジンで、OpenDocument形式のインデックス化と検索をサポート。
Google Desktop Search: 非公式プラグインでOpenDocument形式のファイルを検索可能だが、Unicodeの文字認識に問題あり。
Apple Spotlight: OS X 10.4以降で、サードパーティー製プラグインによりOpenDocumentのインデックス化と検索が可能。
Copernic Desktop Search: ODT、ODS形式のファイルを検索可能。プレビュー機能付き。

表示ツール

Mozilla Firefox: 拡張機能によりOpenDocument形式のファイルを閲覧可能。

その他計画されているサポート

Wikipedia: 2008年中旬から印刷用ウィキページの文書フォーマットにODF採用予定。
Adobe Buzzword: 将来的なODFサポートを発表。

プログラミングにおけるサポート

OpenDocumentはZIP圧縮されたXML形式であるため、ZIPとXMLを扱える必要があります。以下のライブラリが利用可能です。

Perl拡張機能: CPANで公開されているライブラリで、テキスト、図画、スタイルの操作や新規ドキュメントの作成が可能。
POD (Python Open Document): PythonでOpenDocument Textファイルに文字列挿入が可能。
odf-converter-integrator: Microsoft Office 2007ファイルをOpenOffice.orgで読み込めるように変換。
Docvert: PHPベースでOpenDocumentをXMLやHTMLに変換。

マイクロソフトの対応

マイクロソフトはOffice Open XMLとOpenDocument形式の相互運用を目指し、Open XML translatorプロジェクトを開始しました。プラグインが提供されていますが、欠陥も指摘されています。2009年4月にはMicrosoft Office 2007 SP2で対応が強化されました。

サードパーティのサポート

サン・マイクロシステムズ、ooo-word-filter、OpenOpenOffice（O3）などのプラグインがあり、Microsoft OfficeでのOpenDocumentの利用をサポートします。

アクセシビリティ

OpenDocumentのアクセシビリティに関する議論は、仕様と実装の両面から行われています。

仕様

OpenDocumentの仕様はアクセシビリティを考慮して設計されており、多くのコンポーネントがW3CのWeb Accessibility Initiativeのプロセスを経ています。バージョン1.1では、アクセシビリティに関する情報が追加されています。

実装

Peter Kornによる詳細な考察では、視覚、物理、音声、認識に関する多くの課題が指摘されました。しかし、OpenDocumentはオープンソースであるため、ユーザーは自分のニーズに合ったプログラムを選ぶことができます。既存のMicrosoft Officeユーザーは、プラグインにより慣れた方法でOpenDocumentを扱える一方、補助テクノロジーのベンダーによる開発も重要です。

脚注

[1] Korn, Peter (November 13, 2005). Massachusetts, Open Document, and Accessibility
[2] Parris, D.C. (November 16, 2005). Christians Challenge Microsoft to Support OpenDocument for Disadvantaged
[3] Sutor, Bob (November 10, 2005) Regarding OpenDocument Format, Accessibility, and IBM

関連項目

OpenDocument
オープンフォーマット
オフィススイートの比較

外部リンク

Groklaw's ODF Resources
Sutor, Bob. Dr. ODF: Examining OpenDocument Format with Python, Parts 1, 2, 3, 4, 5, and 6.

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