用部

用部の概説

用部（ようぶ）は、漢字の部首の一つとして、漢字をその部首に基づいて分類するためのカテゴリーです。康熙字典の214部首の中では101番目に位置し、5画の7番目、午（うま）集の7番目に分類されています。この部首には、漢字「用」を筆画の一部として持つ漢字が含まれています。

用部の意味

漢字の「用」は、主に「使用する」「何かを行う」といった意味の他に、「国を治める」ことや、効用、作用、財、費用といった意味合いも持ちます。また、「用」という字は因果関係を表す前置詞的存在としても認識されます。この部首の字源は、把手のついた筒や桶を象る象形文字に由来し、古代の字形がその特徴を示しています。『説文解字』ではこの字について、卜（うらない）と中（あたる）を組み合わせた会意文字と考えられていますが、甲骨文字の実際の形からすると、この解釈は誤りであることが明らかとなっています。

現代の中国においては簡体字の部首分類法が導入され、用部自体は削除されていますが、依然として日本や韓国では広く認識されています。

部首の通称

用部は、様々な言語において異なった呼称を持っています。日本語では「もちいる」、韓国語では「쓸용부（sseul yong bu、つかう用部）」と呼ばれています。英米では「Radical use」という表現が使われています。

部首字

用部の部首字は「用」です。この字は、様々な音韻体系において異なる発音を持ちます。中古音では、広韻で「余頌切」、詩韻で「宋韻」に該当し、三十六字母では「喩母四等」とされています。現代音では、普通話ではピンインで「yòng」、注音符号で「ㄩㄥˋ」、ウェード式では「yung4」と表記されます。広東語ではJyutpingで「jung6」と発音され、イェール式で「yung6」となります。また、日本語では、音は「ヨウ（漢音）」や「ユウ（呉音）」とされ、訓読みは「もちいる」です。朝鮮語では「용(yong)」と読み、訓は「쓸（sseul、つかう）」や「쓰일（sseuil、つかわれる）」です。

例字

用部に含まれる漢字の例として「用」や「甩」が挙げられます。具体的には、用部に該当する漢字の一部として、「𤰃」「甫」「甬」「𤰌」「𤰑」などが存在します。中には最大で20画の「𤰐」といった漢字もあり、部首に含まれる文字の幅広さを示しています。

脚注

用部に関する詳細は各国の辞典や文献で確認でき、その使用方法や意味が異なる点にも注意が必要です。このように用部は、文字文化の多様性を反映した重要な要素となっています。

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