レッスルマニアVI

レッスルマニアVI：カナダで生まれた伝説の夜

1990年4月1日、カナダで開催されたレッスルマニアVIは、WWE（当時WWF）の歴史に燦然と輝く、記念すべき大会でした。それまでのレッスルマニアはアメリカ国内で開催されてきましたが、VIは初めてアメリカ国外での開催となり、世界的な人気を誇るイベントとしての地位を確固たるものにしました。

この大会は、単なるプロレスイベントとしてだけでなく、未来のスターを育んだ重要な舞台でもありました。当時16歳だったエッジは、観客席のリングサイドからレッスルマニアVIを観戦。メインイベントを飾ったハルク・ホーガンとアルティメット・ウォリアーの激闘は、彼に大きな衝撃を与え、プロレスラーになることを決意させたのです。そして12年後、エッジは同じカナダ・トロントのスカイドームで、レッスルマニアX8のリングに立つという夢を実現させました。

大会を彩った数々の試合の中でも、メインイベントであるハルク・ホーガン vs アルティメット・ウォリアー戦は、特に伝説的な一戦として語り継がれています。WWF世界ヘビー級王座とインターコンチネンタル王座を賭けたこの試合は、後にWWEが発売したレッスルマニアXXのDVD特典で選出された「レッスルマニア名勝負トップ10」にランクイン。さらに、専門誌『PWI』においても1990年の年間最高試合に選出されるなど、高い評価を得ています。

大会のオープニングでは、カナダ国歌「オー・カナダ」がロバート・グーレによって力強く歌い上げられ、カナダでの開催を象徴する感動的な幕開けとなりました。

レッスルマニアVIでは、メインイベント以外にも多くの見どころがありました。例えば、WWFタッグ王座を懸けたデモリッションとコロッサル・コネクションの対戦、そして、後のスターとなる多くの選手が、この舞台で輝きを放ちました。

以下、主な試合結果です。

ダークマッチ
○ポール・ローマ vs ●ブルックリン・ブロウラー
○リック・マーテル vs ●ココ・B・ウェア

WWFタッグ王座戦
●コロッサル・コネクション (アンドレ・ザ・ジャイアント＆ハク) (w / ボビー・ヒーナン) vs ○デモリッション (アックス＆スマッシュ)

その他の試合
○アースクエイク (w / ジミー・ハート) vs ●ハーキュリーズ
○ブルータス・ビーフケーキ vs ●ミスター・パーフェクト (w / ザ・ジニアス)
△ロディ・パイパー vs △バッドニュース・ブラウン
○ハート・ファウンデーション (ブレット・ハート＆ジム・ナイドハート) vs ●ボルシェビクス (ニコライ・ボルコフ＆ボリス・ズーコフ)
○ザ・バーバリアン (w / ボビー・ヒーナン) vs ●ティト・サンタナ
○ダスティ・ローデス＆サファイア vs ●ランディ・サベージ＆センセーショナル・シェリー
○オリエント・エクスプレス (サトー＆タナカ) (w / ミスター・フジ) vs ●ザ・ロッカーズ (ショーン・マイケルズ＆マーティ・ジャネッティ)
○ジム・ドゥガン vs ●ディノ・ブラボー (w / ジミー・ハート＆アースクエイク)
○テッド・デビアス (w / バージル) vs ●ジェイク・ロバーツ
○ビッグ・ボスマン vs ●アキーム (w / スリック)
○リック・ルード (w / ボビー・ヒーナン) vs ●ジミー・スヌーカ

WWF世界ヘビー級王座＆インターコンチネンタル王座戦
* ●ハルク・ホーガン (c) vs ○アルティメット・ウォリアー (c)

レッスルマニアVIは、数々の名勝負、そして未来のスターの誕生という、プロレス史に残る大会となりました。カナダの地で開催されたこのイベントは、世界中のプロレスファンに感動と興奮を与え、WWEの国際的な地位向上に大きく貢献したのです。

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