宜昌市

宜昌市：長江の要衝、歴史と自然が織りなす都市

宜昌市（ぎしょう/イーチャン-し、Yíchāng）は、中国湖北[[省]]に位置する地級市であり、長江の三峡下流に位置する重要な港湾都市です。長江クルーズや貨物船の寄港地として賑わい、西陵峡の最下流に位置しています。市内には葛洲ダムが、その上流には三峡ダムがあり、水力発電の要所としても知られています。

歴史

宜昌は、古くから長江三峡の入口として軍事的に重要な地でした。楚と巴の文化の発祥の地とされ、詩人・屈原や中国四大美人の一人である王昭君の故郷としても知られています。三国時代には、夷陵の戦いの舞台にもなりました。

古代

春秋戦国時代には楚の西境として栄え、古くは夷陵と呼ばれていました。秦の時代には南郡に属し、後漢時代には臨江郡、後に宜都郡と改称され、複数の県を管轄しました。三国時代の呉の時代には西陵郡が置かれましたが、後に再び宜都郡となりました。南北朝時代には、南朝の支配下に入り、南朝梁は宜都郡の上位に宜州を設置しました。その後、西魏、北周と支配者が変わり、それぞれ拓州、硤州と名前を変えました。

隋唐時代

隋の時代には、州制が廃止され、硤州は夷陵郡と改められました。唐の時代になると、夷陵郡は廃止され、再び硤州が設置されました。五代十国時代には、荊南の版図に編入されています。

宋元明清時代

宋の時代には、峡州は荊湖北路に属し、元代には峡州路と改められました。明初には再び峡州となりましたが、後に夷陵州と改称されました。清の時代には、彝陵州と改称され、その後、宜昌府に昇格しました。1876年には、煙台条約により開港地に指定され、税関が設置されました。

近代

1912年、中華民国が成立すると、宜昌県と改称され、荊南道に属しました。その後、行政督察区制度が施行され、第6、第9行政督察区が設置されました。1940年には、宜昌作戦により日本軍に占領され、終戦まで占領が続きました。中華人民共和国成立後、宜昌行政区専員公署が設置され、後に宜昌専員公署、宜昌地区と改称されました。1992年、宜昌地区が廃止され、地級市の宜昌市が成立しました。

行政区画

宜昌市は、5つの市轄区、3つの県級市、3つの県、2つの自治県を管轄しています。

市轄区

西陵区
伍家崗区
点軍区
猇亭区
夷陵区

県級市

宜都市
当陽市
枝江市

県

秭帰県
遠安県
興山県

自治県

長陽トゥチャ族自治県
五峰トゥチャ族自治県

年表

宜昌市の歴史は複雑で、行政区画の変遷も多岐にわたります。以下に主な年表をまとめます。

1949年: 中華人民共和国成立、宜昌市発足。
1950年代: 宜昌専区が成立、宜昌市は県級市に降格。
1960年代: 宜都工業区を経て、宜昌専区に再編。
1970年代: 宜昌地区に改称、神農架林区が編入。
1980年代: 宜昌市が地級市に昇格。
1990年代: 宜昌地区が廃止、地級市の宜昌市が成立。
2000年代: 市轄区の再編が行われる。

経済

改革開放以降、宜昌の経済は急速に発展しています。水力発電、電子部品、化学工業、食品医薬、新型建材などが主要産業です。また、外資の誘致も積極的に行われています。

交通

宜昌三峡空港は、湖北[[省]]第二の空港として、国内主要都市や香港への便が就航しています。

文化

宜昌は、楚文化と巴文化の発祥の地であり、少数民族であるトゥチャ族の文化も色濃く残っています。

ギャラリー

（画像は省略します）

外部リンク

* 宜昌市人民政府

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