川田司

川田司について

川田司（かわだ つかさ）は、1955年3月28日生まれの日本の外交官です。栃木県足利市出身で、栃木県立足利高等学校を経て、1977年に一橋大学経済学部を卒業後、外務省に入省しました。フランス語研修を受け、グルノーブル大学へ留学した経験を持ちます。

外務省でのキャリア

1980年、欧州共同体代表部二等書記官（ベルギー在勤）としてキャリアをスタートさせました。その後、経済局海洋課長補佐、文化交流部文化第二課首席事務官、経済局国際エネルギー課首席事務官、在ザイール大使館一等書記官などを歴任しました。

1991年12月には在イタリア日本国大使館一等書記官、同参事官を経て、1995年1月に外務省総合外交政策局人権難民課長に就任。1997年には国際社会協力部国連行政課長、1999年2月には在フィリピン日本国大使館参事官、同公使を務めました。2001年2月には在フランス日本国大使館公使、2002年9月には博覧会国際事務局総会日本政府代表を歴任。

2003年6月には外務報道官組織報道・広報担当参事官兼文化交流部参事官、2005年8月にはシドニー総領事、2007年9月27日にはストラスブール総領事（欧州評議会担当大使・常駐オブザーバー）に就任しました。ストラスブール総領事時代には、欧州議会で日本の慰安婦問題に関する決議採択を阻止するためのロビー活動を行いました。

2009年7月には東京都知事本局儀典長、2010年には外務省領事局長を経て、2011年9月からは駐アルジェリア特命全権大使を務めました。アルジェリア人質事件の際には、アルジェリア政府に対し、人質の生命を尊重した救出活動を行うよう要請しました。2014年10月からは特命全権大使（国際テロ対策・組織犯罪対策協力担当）・政府代表、2016年6月3日からは特命全権大使（沖縄担当）を務めました。2018年6月1日からは駐ポーランド特命全権大使を務めました。

2021年、三井住友海上火災保険顧問、三井住友建設取締役に就任しました。

その他の活動

川田氏は、外交官としての活動以外にも、国際人権問題に関する研究や著作活動も行っています。また、様々な国際会議やシンポジウムに積極的に参加し、国際協力の推進に貢献しています。

同期入省者

川田氏と同期には、秋元義孝（駐オーストラリア大使、儀典長）、井上進（駐コートジボワール大使）、梅本和義（国連次席大使、内閣官房副長官補、駐スイス大使、北米局長）、太田清和（シアトル総領事）、小寺次郎（駐サウジアラビア大使、欧州局長、国際情報統括官）、佐藤悟（駐スペイン大使、外務報道官、中南米局長）、佐渡島志郎（駐バングラデシュ大使、国際協力局長）、佐野利男（軍縮会議代表部大使、駐デンマーク大使、軍縮不拡散・科学部長）、鈴木敏郎（駐エジプト大使、外務省研修所所長、中東・北アフリカ諸国情勢担当大使、駐シリア大使、中東アフリカ局長）、杉山晋輔（外務審議官（政務）、アジア大洋州局長、地球規模課題審議官）、角茂樹（駐バーレーン大使、国連大使）、高原寿一（駐チュニジア大使）、長崎輝章（駐バチカン大使、駐グアテマラ大使）、長嶺安政（外務審議官（経済）、駐オランダ大使、国際法局長）、花田吉隆（駐東ティモール大使）、深田博史（駐セネガル大使、領事局長）、八木毅（駐インド大使兼ブータン大使、経済局長）、小池政行（日本赤十字看護大学教授）、手塚義雅（駐トリニダード・トバゴ大使）など、多くの著名な外交官がいます。

著作

「国際人権機関の活動 アジア太平洋地域人権シンポジウム」国際人権. (通号 7) [1996]
「徹底討論 「従軍慰安婦」問題をめぐって」潮. (通号 451) [1996.09]
「国連人権委員会における「慰安婦」問題に関する議論」国際人権. (通号 8) [1997]
「 国連改革と日本--改革の経緯と今後の方向性」国際問題. (通号 465) [1998.12]
「地雷犠牲者ゼロを目指して「プノンペン国際フォーラム」報告 」外交フォーラム. 12(1) [1999.01]
「人権外交について」国連. (通号 17) [1999.08]
「日豪関係発展における企業の役割 (特集 日豪パートナーシップ)」日本貿易会月報. (647) [2007.4]

外部リンク

（コロナ特集）コロナ禍の友情機 - 2020年9月2日
時空を超えた友情 - 2019年5月22日
大使挨拶（在アルジェリア日本国大使館ホームページ内）


川田司氏は、長年にわたり外交官として活躍し、日本と世界の架け橋となる重要な役割を果たしてきました。その多岐にわたる経験と知識は、今後の国際社会においても大きな貢献となるでしょう。

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