心理療法の一覧

心理療法の種類と概要

この記事では、数多くの心理療法について、その歴史的背景、主要な理論家、代表的な技法、そして適用される症状などを網羅的に解説します。

催眠療法

催眠療法は、意識状態を変化させることで心理的な問題に取り組む療法です。その歴史は古く、18世紀の動物磁気説に端を発し、ミルトン・エリクソンなどの研究者によって現代的な手法が確立されました。自律訓練法などもこの系譜に含まれます。原初療法は、抑圧された感情を身体表現を通して解放する手法です。

精神分析

精神分析は、フロイトの精神分析学を起源とする療法です。自由連想法は、患者が無意識の思考を自由に表現する技法として知られています。

他にも、ビンスワンガーの現存在分析、ユング派心理学者ミンデルのプロセスワーク、フランクルのロゴセラピー（実存分析）、交流分析、転移焦点化精神療法など、様々なアプローチがあります。転移焦点化精神療法は、メラニー・クラインやドナルド・ウィニコットらの対象関係論をベースに、カーンバーグが発展させました。対人関係療法は、サリヴァン、ホーナイ、フロムといった対人関係学派の流れをくみます。ナラティブセラピーは、患者自身の物語に焦点を当てて治療を進めます。メンタライゼーションに基づく治療（MBT）は、特に境界性パーソナリティ障害の治療に用いられます。

行動療法

行動療法は、行動主義心理学に基づいた療法です。系統的脱感作やコヒーレンス療法などが代表的な技法です。

人間性心理学

マズローの自己実現理論に基づく人間性心理学のアプローチでは、個人の潜在能力の開花を重視します。来談者中心療法（ロジャーズ）、ゲシュタルト療法、存在論的心理療法（ロロ・メイ）などが含まれます。エンカウンターグループやフォーカシングといった技法もこの範疇に含まれます。ポジティブ心理学（セリグマン）もこの流れを汲んでいます。

認知療法

認知療法は、思考パターンを修正することで心理的な問題を改善しようとする療法です。ベックの認知療法、エリスの論理療法が有名です。

その他の心理療法

神経言語プログラミング（NLP）、パーソナル・コンストラクト理論（PCT）、機能分析心理療法（FAP）、現実療法（グラッサー）、推論準拠療法、認知行動療法、行動活性化療法、元気回復行動プラン（WRAP）、認知再構成法、アンガーマネジメント、セルフコンパッション、デジタル療法、気分モニター、漸進的筋弛緩法（PMR）、ストレス免疫訓練法、不眠症に対する認知行動療法など、様々なアプローチがあります。

トランスパーソナル心理学は、人間性心理学から派生し、瞑想などの伝統技法も取り入れています。マインドフルネス認知療法（MBCT）、弁証法的行動療法（DBT）、アクセプタンス&コミットメント・セラピー（ACT）、スキーマ療法なども含まれます。

家族療法（ヘイリー）、オープンダイアローグ、親子相互交流療法（PCIT）、統合的心理療法、ペアレント・トレーニングなども重要な療法です。

芸術療法として、箱庭療法、アートセラピー、表現療法、クリエイティヴ・セラピー、ダンスセラピー、ヨガセラピー、サイコドラマ、プライマル・スクリーム療法、プレイバックシアターなどが挙げられます。また、身体心理学、ドラマセラピー、遊戯療法、音楽療法なども含まれます。

日本の独自の療法としては、森田療法、内観療法、臨床動作法、構造化連想法、絶食療法などが挙げられます。

心身の療法には、植物神経療法、思考場療法、EFT（エモーショナル・フリーダム・テクニック）、ハコミ療法、リラクゼーション法、呼吸法、呼吸再調節法、転地療養、アドベンチャーセラピーなどがあります。

トラウマ治療

トラウマ治療には、アメリカ心理学会（APA）が強く推奨するトラウマ・フォーカスト認知行動療法（TF-CBT）、認知処理療法（CPT）、持続エクスポージャー療法（PE療法）、イメージリハーサル療法、そして条件付きで推奨するナラティブ・エクスポージャー・セラピー（NET）、EMDR、ブレインスポッティング（BSP）、短期折衷療法（BET）などがあります。

その他の注目すべき心理療法

エモーション・フォーカスト・セラピー（EFT）、メタ認知療法、ソマティック・エクスペリエンシング（SE）、現在中心療法（PCT）、グリーフ・セラピー、トラウマインフォームドケア、感覚運動心理療法、短期療法、MRIアプローチ、ソリューションフォーカストアプローチ、未来・解決志向ブリーフセラピー、問題解決療法、BOOCS法など、多様なアプローチが存在します。

さらに広がる心理療法

回想法（高齢者の認知症予防）、アニマルセラピー、フェミニスト・セラピーなども挙げられます。

これらの心理療法は、それぞれ異なる理論に基づいており、患者さんの状態やニーズに合わせて適切な療法を選択することが重要です。

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