新町 (西東京市)

新町（しんまち）

概要

新町は、東京都西東京市の南端に位置する町です。現行行政地名では、新町一丁目から新町六丁目までの6つの町が存在し、住居表示が実施されています。郵便番号は202-0023です。

地理

新町は西東京市の南端に位置し、東西に細長い町域が特徴です。旧保谷市時代には、武蔵野市と旧田無市の間に挟まれたような位置関係にあり、行政効率の観点から田無市との合併が求められる要因の一つとなっていました。

町域は、東から順に新町一丁目、東京都道12号調布田無線（境新道、武蔵境通り）を挟んで新町二丁目、市道を挟んで新町三丁目、東京都道253号保谷狭山自然公園自転車道線（多摩湖自転車歩行者道）を挟んで新町四丁目、市道を挟んで新町五丁目、市道を挟んで新町六丁目と並んでいます。

新町一丁目には武蔵野大学や武蔵野大学中学校・高等学校があり、東京都道7号杉並あきる野線（五日市街道）沿いには商業施設が多く見られます。その他は、住宅地が広がっており、わずかに農地が残る程度です。

隣接地域としては、東は深大寺街道を挟んで柳沢、南は五日市街道を挟んで武蔵野市関前・境・桜堤、西も武蔵野市桜堤、北は鈴木街道・旧鈴木街道を挟んで向台町となっています。

河川

玉川上水
千川上水

面積と人口

各丁目の面積、人口、世帯数、人口密度は以下の通りです。（2018年（平成30年）1月1日現在）
※詳細な数値は省略

小・中学校の学区

市立小・中学校に通う場合の学区は以下の通りです。
※詳細な学区は省略

地価

住宅地の地価は、2023年（令和5年）7月1日の公示地価によれば、新町6-2-22の地点で31万3000円/m2となっています。

歴史

新町の町域は、江戸時代に上保谷新田として開発されました。1950年代後半から宅地化が進み、現在の姿になりました。

上保谷新田の開発

江戸幕府は享保7年（1722年）に新田開発を奨励し、武蔵野台地でも武蔵野新田として開発が進められました。上保谷新田は、上保谷村により村請新田として開発され、その範囲は現在の新町、東伏見、柳沢の一部に及びました。
上保谷新田は村方三役が置かれるなど新田村として開発されましたが、村役人は本村の上保谷村との兼任であったため、『保谷市史』では実質的に持添新田のような状態であったと指摘されています。

明治に編纂された『武蔵国郡村誌』では、上保谷新田は天保6年（1835年）に上保谷村から分村したとされています。天保年間には、上保谷新田の名主として平井伊左衛門が就任し、本村との兼任ではなくなりました。平井伊左衛門は、文政元年（1818年）に千川上水に水車を設けて製粉業を興し、財を築いた人物です。

年表

1868年 8月27日（慶応4年7月10日）：武蔵県に所属。
1869年2月23日（明治2年1月13日）：品川県に所属。
1871年 12月25日（明治4年11月14日）：品川県の一部が川越県に編入され、入間県が発足。上保谷新田も入間県に所属。
1873年（明治6年）6月15日：入間県と群馬県が合併し、熊谷県が発足。
1876年（明治9年）8月21日：熊谷県が分割され、旧入間県は埼玉県に編入。
1886年（明治19年）：上保谷村・小榑村・下保谷村・橋戸村・上保谷新田の5村で保谷連合村となる。
1889年（明治22年）4月1日：町村制施行により、上保谷村・下保谷村・上保谷新田の区域より、埼玉県新座郡保谷村が設置。旧3村はそれぞれ大字となる。
1896年（明治29年）3月29日：新座郡の北足立郡への編入に伴い、埼玉県北足立郡保谷村上保谷新田となる。
1907年（明治40年）4月1日：保谷村が東京府北多摩郡へ移管され、東京府北多摩郡保谷村上保谷新田となる。
1940年（昭和15年）11月10日：保谷村が町制を施行し、東京府北多摩郡保谷町上保谷新田となる。
1943年（昭和18年）7月1日：東京都制施行により東京都北多摩郡保谷町上保谷新田となる。
1967年（昭和42年）1月1日：保谷町が市制を施行し保谷市となると同時に、町名整理を実施。上保谷新田の大部分をもって新町が設置される。
同時に住居表示実施。
上保谷・上保谷新田の各一部をもって東伏見が設置される（住居表示実施は同年5月1日）。
上保谷・上保谷新田の各一部をもって柳沢が設置される（住居表示実施は同年5月1日）。
2001年（平成13年）1月21日：保谷市と田無市が合併し西東京市が発足。西東京市新町となる。

交通

鉄道

町内には駅や鉄道路線はありません。最寄り駅は、西武新宿線田無駅、西武柳沢駅、JR中央本線・西武多摩川線武蔵境駅です。

バス

五日市街道と武蔵境通りには、吉祥寺駅、三鷹駅、武蔵境駅、武蔵小金井駅、花小金井駅方面を結ぶバスが多数運行しています。また、西東京市コミュニティバス「はなバス」の第3ルートが田無駅と東伏見駅を結んでいます。

道路

東京都道7号杉並あきる野線（五日市街道）
深大寺街道
東京都道12号調布田無線（境新道、武蔵境通り）
東京都道253号保谷狭山自然公園自転車道線（多摩湖自転車歩行者道）
鈴木街道

施設

新町一丁目

西東京市役所柳橋出張所
武蔵野大学、武蔵野大学中学校・高等学校（向台町一丁目に跨る）
至誠学舎東京
柳橋保育園
東京電力パワーグリッド武蔵野制御所境変電所
UR都市機構グリーンハイツ武蔵境通り（旧協同乳業東京工場）
武蔵野ファミリークリニック

新町二丁目

岩倉高等学校西東京運動場
阿波洲神社
日産プリンス西東京
AOKI
タックメイト旭屋酒店
伊藤皮膚科形成外科クリニック、丸山眼科クリニック
ひらたあや整形外科

新町三丁目

おおぞら公園

新町四丁目

田無警察署保谷新町交番
エニタイム

新町五丁目

新町福祉会館 - 西東京市図書館の図書サービス（貸出・予約窓口）を併設（旧・新町分室）
ドイトプロ小金井公園店（旧・ドン.キホーテ小金井公園店）

新町六丁目

損害保険ジャパン事務本部

脚注

※脚注の内容は省略

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会編『角川日本地名大辞典』 13巻《東京都》、角川書店、1978年10月。ISBN 4-04-001130-9。
保谷市史編さん委員会編『保谷市史』通史編2《古代・中世・近世》、保谷市史編さん委員会、1988年3月31日。