東郷町鳥丸

鹿児島県薩摩川内市東郷町鳥丸の詳細

概要

東郷町鳥丸（とうごうちょうとりまる）は、鹿児島県薩摩川内市に位置する大字です。かつては薩摩国薩摩郡に属し、町村制施行を経て、現在は薩摩川内市の一部となっています。郵便番号は895-1103、人口は303人、世帯数は138世帯（2020年10月1日現在）で、面積は14.21平方キロメートルです。

地理

薩摩川内市の西北部に位置し、樋渡川の上流域に広がっています。北はさつま町泊野、南は東郷町斧渕、西は東郷町宍野と東郷町藤川、東は東郷町山田と隣接しています。地域内には鹿児島県道46号阿久根東郷線が南北に走り、中央部には川薩広域農道が通っています。

河川

川内川水系 樋渡川

小字

地域内には「角川日本地名大辞典」によると、多くの小字が存在します。例えば、辻段、門田、君ヶ原、平田、平野、東園、山門、田島前、山武、迫田原、平木場、鍋ヶ迫、上鍋迫、ホサツギワ、大角、下川原、上園、山ノ迫、現王原、樋牟礼、瀬戸口、小田原、小鹿倉、丸岡、栗瀬戸、下戸屋、上戸屋、野中、上川原、通山、曽子山、父ヶ屋敷、湯之元、竹下、御納戸、池川内、桜ヶ迫、多良浦、江永浜、手板、石ノ元、野下、洞木、竹迫、櫓木ノ段、黒仁田、永山、板屋、宇都、湯ノ迫、根子坪などがあります。

歴史

中世の鳥丸

「鳥丸」という地名は、南北朝時代から確認できます。暦応4年（1341年）の「渋谷千松丸種重申状」に「薩摩国東郷内鳥丸村」という記述が初出です。応永12年（1405年）には、東郷氏の重元から重世に鳥丸の地が譲渡され、重世の子孫は鳥丸氏を称しました。

近世の鳥丸

江戸時代には、薩摩国薩摩郡東郷（外城）に属していました。村高は「天保郷帳」で232石余、「郡村高辻帳」で232石余、「三州御治世要覧」で306石余、「旧高旧領取調帳」で419石余と記録されています。また、地域の南東部には薩摩藩の牧場である笠山野牧があり、天正8年（1580年）から慶応4年（1868年）まで289年間使用されました。

町村制施行以後

1889年（明治22年）の町村制施行により、斧淵村、山田村、南瀬村、宍野村、鳥丸村、藤川村の6村が合併し、上東郷村が成立。鳥丸村は上東郷村の大字「鳥丸」となりました。1952年（昭和27年）に上東郷村は東郷村に改称し、町制を施行。2002年（平成14年）には、大字宍野の一部が鳥丸に編入されました。2004年（平成16年）には、東郷町が川内市などと合併し薩摩川内市が誕生。この合併に伴い、大字名は「東郷町鳥丸」に変更されました。

字域の変遷

地域内では、字の編入などが行われ、現在の形になっています。

人口

1995年以降の国勢調査によると、人口は減少傾向にあります。

施設

公共施設

鳥丸地区コミュニティセンター

郵便局

東郷鳥丸郵便局（1941年（昭和16年）1月21日設置）

寺社

紫尾神社

教育

旧薩摩川内市立鳥丸小学校（1878年（明治11年）創立、2017年（平成29年）閉校）
現在は、薩摩川内市立東郷学園義務教育学校が学区となっている。

交通

道路

主要地方道：鹿児島県道46号阿久根東郷線
広域農道：川薩広域農道

路線バス

路線バスは運行されていません。
東郷地域デマンド交通「ゆったり号」が運行（予約制、日祝日を除く）

著名な出身人物

中馬兼四（大日本帝国海軍中佐、シドニー港攻撃で戦死）

参考資料

東郷町郷土誌編集委員会『東郷町郷土史』東郷町、1969年。
角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』角川書店、1983年。
芳即正、五味克夫『日本歴史地名大系47巻 鹿児島県の地名』平凡社、1998年。
東郷町郷土誌編纂委員会『東郷町郷土史 続編』東郷町、2003年。
薩摩川内市教育委員会“令和3年度薩摩川内市の教育” (PDF). 2021年5月30日閲覧。

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