桂平市

桂平市は、中華人民共和国広西チワン族自治区の貴港市に属する県級市です。地理的には、珠江最大の支流である西江と、鬱江が合流する地点に位置しており、古くから水運の要衝として栄えてきました。

歴史

桂平市の歴史は古く、南朝梁の時代には桂平郡が設置されました。明清時代には「潯州」と呼ばれ、この地域一帯を管轄する中心都市として機能しました。当時の潯州府城は桂平県に置かれ、平南県、武宣県、貴県を統括していました。

19世紀には、清朝末期の混乱期に、桂平県内で金田蜂起が発生し、太平天国の創設へと繋がりました。その後、天地会が潯州を占領し、大成国という政権を樹立したという歴史も持っています。

20世紀に入ると、水運の衰退とともに、鉄道輸送が主流となり、桂平は一時的にその重要性を失いました。しかし、1994年に県級市としての桂平市が設立され、再び貴港市の管轄下に入り、現在に至っています。かつての潯州は解体され、貴県は貴港市として発展、平南県は貴港市の管轄下に、武宣県は柳州市の管轄下に入っています。

行政区画

桂平市は、以下の地域に分かれています。

東区: 木楽鎮、木圭鎮、石咀鎮、油麻鎮、社坡鎮、馬皮郷、尋旺郷
南区: 羅秀鎮、麻垌鎮、社歩鎮、下湾鎮、木根鎮、大洋鎮、大湾鎮、中沙鎮、中和鎮、羅播郷
西区: 白沙鎮、石竜鎮、蒙圩鎮、西山鎮、厚禄郷
北区: 南木鎮、江口鎮、金田鎮、紫荊鎮、垌心郷

出身者

桂平市は、歴史的に多くの著名な人物を輩出しています。特に、太平天国に関わる人物が多く、以下のような人物が挙げられます。

桂平の出身者
楊秀清：太平天国の東王。
韋昌輝：太平天国の北王。
韋俊：韋昌輝の弟。
林鳳祥：太平天国の将帥。
譚紹光：太平天国の慕王。
楊輔清：太平天国の輔王、楊秀清の族弟。
陳坤書：太平天国の護王。
陳志書：太平天国の志王、陳坤書の兄。
曽天養：太平天国の将帥。
莫栄新：旧桂系軍閥。
郭徳潔：李宗仁夫人。

歴史上の「潯州」出身者
蕭朝貴：潯州武宣出身。太平天国の西王。
石達開：潯州貴県出身。太平天国の翼王。
胡以晃：潯州平南出身。太平天国の豫王。
秦日綱：潯州貴県出身。太平天国の燕王。
吉文元：潯州平南出身。太平天国の将帥。
蒙得恩：潯州平南出身。太平天国の賛王。
劉官芳：潯州武宣出身。太平天国の襄王。
* 莫仕葵：潯州平南出身。太平天国の補王。

これらの人物は、太平天国の歴史において重要な役割を果たしました。桂平市は、水運の要所として栄え、また歴史的な事件の舞台となったことから、多くの歴史的遺産や文化が残されています。

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