照光寺 (岡谷市)

照光寺（しょうこうじ）

照光寺は、長野県岡谷市本町に位置する真言宗智山派の寺院です。城向山と号し、瑠璃院とも称します。中部四十九薬師霊場の第11番札所として、地域の人々に親しまれています。

歴史

照光寺の創建は明確ではありませんが、平安時代には既に存在していたと考えられています。1452年には諏訪大社下社秋宮の神宮寺の末寺となり、12の坊を抱えるほどに栄えました。しかし、戦乱や火災によって衰退を余儀なくされました。現在の本堂は、寛政4年（1792年）に大隅流宮大工である柴宮矩重によって再建されたものです。

明治維新の神仏分離令により、下社神宮寺から多くの仏像や仏具が移されました。中には、武田勝頼が所持していたとされる千手観音像も含まれています。

本尊

本尊は、像高101cmの大日如来座像です。台座には正徳3年（1713年）の墨書銘があり、歴史的価値を物語っています。

関係者

現在の住職は、仏教学者の宮坂宥洪氏です。前住職の宮坂宥勝氏は、仏教学者であり、名古屋大学名誉教授、智山派管長（本山智積院）を務めた人物です。

伽藍

境内には、以下の伽藍が配置されています。

本堂
鐘楼
山門
庫裡
薬師堂
開山堂
鬼子母神堂
蚕霊供養塔

文化財

照光寺は、多くの文化財を所蔵しています。主なものは以下の通りです。

長野県宝
木造大日如来坐像
岡谷市指定文化財
本堂
胎蔵界大日如来像
金剛界大日如来
弘法大師像
興教大師像
磐
木喰作不動明王像
木喰作大日如来画像
五点阿字軸
守屋貞治の石仏
千手観音、不動明王、毘沙門天

これらの文化財は、照光寺の歴史と信仰の深さを物語る貴重なものです。

交通アクセス

JR東日本中央本線岡谷駅から徒歩10分

周辺

照光寺の周辺には、以下の名所や施設があります。

岡谷十五社神社
岡谷城（跡）
三山神社
金山神社・小部澤社・穂見神社
魔王社
成田山蓮華不動院
国指定重要文化財 旧林家住宅
市立岡谷美術考古館
岡谷郵便局
岡谷総郷神社

参考文献

『信州の文化シリーズ 寺と神社』1981年 信濃毎日新聞社
『探訪 信州の古寺 天台宗・真言宗』1996年 郷土出版社

外部リンク

照光寺ホームページ
諏訪神仏プロジェクト - 2022年10月21日と22日に、諏訪信仰と神仏習合と神仏分離の歴史のプロジェクト「諏訪神仏プロジェクト」のイベントで当寺でユネスコ無形文化遺産である人形浄瑠璃文楽の「本朝二十四孝 奥庭狐火の段」が作品ゆかりの地である諏訪地域で初めて演じられた。

関連項目

岡谷市の名所・旧跡・観光スポット
* 岡谷市の歴史'>岡谷市の歴史

照光寺は、歴史と文化が息づく寺院であり、岡谷市を訪れる際にはぜひ立ち寄りたい場所です。

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