第25普通科連隊

第25普通科連隊について

第25普通科連隊は、北海道紋別郡遠軽町に所在する遠軽駐屯地に駐屯する陸上自衛隊の普通科連隊です。第2師団隷下にあり、連隊長は1等陸佐が務めます。連隊は、連隊本部、本部管理中隊、4個の普通科中隊、および重迫撃砲中隊で構成されています。また、連隊長は遠軽駐屯地司令を兼務しています。

特徴

この連隊は、北部方面冬季戦技競技会において11連覇という偉業を成し遂げるなど、スキーに非常に強いことで知られています。「遠軽と言えばスキー」という言葉が示すように、そのスキー技術は連隊の大きな特徴の一つです。駐屯地設置当初は、種馬所の馬小屋を隊舎として使用するなど、非常に劣悪な環境下で鍛錬を重ねてきた歴史があり、その中で培われた「風雪磨人」という言葉は、連隊の精神を象徴するものとして受け継がれています。

沿革

第25普通科連隊の歴史は、警察予備隊時代の第4連隊第3大隊として1951年に遠軽で編成されたことに始まります。その後、第6連隊第2大隊への改編を経て、1954年に陸上自衛隊の部隊となり、第6普通科連隊第2大隊と改称されました。1962年には、第2師団の新編に伴い、第25普通科連隊へと改編されました。

1988年には、師団の近代化に伴い自動車化され、1995年には対戦車中隊が新編されました。装備面では、60式自走迫撃砲から81mm迫撃砲L16や120mm迫撃砲RTへの換装が行われました。2007年には基幹連隊等指揮統制システム（ReCS）が配備され、2008年には後方支援体制の変更に伴い、整備部門が第2後方支援連隊に移管されました。

2011年には対戦車中隊が廃止されましたが、2014年には本部管理中隊に対舟艇対戦車小隊が編成され、中距離多目的誘導弾システムが導入されました。

部隊編成

第25普通科連隊は、以下の部隊で構成されています。

連隊本部
本部管理中隊
中隊本部
連隊本部班：82式指揮通信車
対舟艇対戦車小隊：中距離多目的誘導弾システム
情報小隊：軽装甲機動車、偵察用オートバイ
施設作業小隊：小型ドーザ、資材運搬車
通信小隊
補給小隊：3 1/2tトラック
衛生小隊：1トン半救急車
第1普通科中隊：96式装輪装甲車、01式軽対戦車誘導弾、81mm迫撃砲 L16
第2普通科中隊：高機動車、01式軽対戦車誘導弾、81mm迫撃砲 L16
第3普通科中隊：高機動車、01式軽対戦車誘導弾、81mm迫撃砲 L16
第4普通科中隊：高機動車、01式軽対戦車誘導弾、81mm迫撃砲 L16
重迫撃砲中隊：120mm迫撃砲 RT
教育隊
整備支援部隊
第2後方支援連隊第2整備大隊第2普通科直接支援中隊（遠軽駐屯地）

主要装備

連隊は、以下の装備を保有しています。

96式装輪装甲車
82式指揮通信車
軽装甲機動車
高機動車
基幹連隊等指揮統制システム
1/2tトラック / 73式小型トラック
1 1/2tトラック / 73式中型トラック
3 1/2tトラック / 73式大型トラック
89式5.56mm小銃
5.56mm機関銃MINIMI
12.7mm重機関銃
84mm無反動砲
中距離多目的誘導弾
01式軽対戦車誘導弾
81mm迫撃砲 L16
120mm迫撃砲 RT

活動の沿革

第25普通科連隊は、過去に様々な活動に参加しています。

1954年：昭和天皇・香淳皇后を遠軽駅頭で奉迎
1979年：檜町駐屯地の防衛庁本庁警備（檜町警備隊）に49名が参加
1993年：自衛隊カンボジア派遣に2名を派遣
1994年：自衛隊ルワンダ難民救援派遣に15名を派遣
1996年：檜町本庁警備（檜町警備隊）に35名が参加
2001年：自衛隊ゴラン高原派遣に隊員を派遣
2004年：第1次イラク復興支援群に隊員を派遣
2012年：ハイチPKO派遣（第6次）に連隊長が指揮官として参加

警備隊区

第25普通科連隊は、以下の地域を警備隊区としています。

紋別市、佐呂間町、遠軽町、湧別町、滝上町、興部町、雄武町、西興部村

関連事項

第3即応機動連隊
第26普通科連隊
第9普通科連隊

脚注

“防衛省人事発令” 2016年3月23日閲覧。

外部リンク

第25普通科連隊
遠軽駐屯地 / 第25普通科連隊（@jgsdf_engaru） - twitter

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