青銅の基督

青銅の基督

『青銅の基督』（せいどうのキリスト）は、長與善郎によって1923年（大正12年）に雑誌『改造』で発表された小説です。1939年（昭和14年）には大幅な改訂が加えられ、1955年（昭和30年）には映画化もされています。

あらすじ

物語は江戸時代初期の長崎を舞台に展開されます。主人公は、南蛮鋳物師である萩原裕佐。彼は隠れキリシタンの娘モニカに恋心を抱きます。しかし、裕佐がキリシタンではないため、モニカの父から結婚を反対されていました。

ある日、裕佐はモニカの兄に誘われ、降誕祭のミサに足を運びます。厳かな儀式が行われる中、転びバテレン（棄教した宣教師）であるクリストファ・フェレイラが現れ、物語は思わぬ方向へと進んでいきます。

映画

1955年（昭和30年）には、渋谷実監督によって『青銅の基督』が映画化されました。松竹が製作・配給を担当し、モノクロ、スタンダード、126分の作品として公開。この映画は、第9回カンヌ国際映画祭で上映されています。

2018年（平成30年）には、秋原北胤監督によっておよそ60年ぶりに再度映画化されました。

スタッフ

監督：渋谷実
製作総指揮：高村潔
製作：白井和夫
脚本：斎藤良輔
撮影：長岡博之
音楽：黛敏郎
美術：松山崇
考証：新村出

キャスト

萩原裕佐：岡田英次
モニカ：香川京子
吉三郎：石浜朗
君香：山田五十鈴
クリストファ・フェレイラ：滝沢修
お蝶：野添ひとみ
富井孫四郎：信欣三
長次：堺駿二
岩吉：三井弘次
長老：薄田研二
与力：山路義人
奉行：山形勲
つる：毛利菊枝
儀右衛門：伊達信
お佐和：幾野道子
トミ：岡田和子
藤田多門：荒木忍
老信徒：富本民平

テレビドラマ

これまで2度、テレビドラマ化されています。

舞踊ホール『青銅の基督』（1962年9月1日、NHK教育テレビ）
演出：三枝孝栄
脚本：安藤鶴夫
音楽：藤井凡大
振付：藤間勘十郎
出演：藤間紫、安井昌二、久松保夫、信欣三、細川俊夫
近鉄金曜劇場『青銅の基督』（1964年2月14日、RKB毎日放送）
演出：久野浩平
脚本：田村孟
出演：山本學、南田洋子、稲垣美穂子、下川辰平

外部リンク

『青銅の基督　――一名南蛮鋳物師の死――』：新字新仮名 - 青空文庫
『青銅の基督』 - 国立国会図書館デジタルコレクション - 初版単行本。1923年2月、改造社刊。
『青銅の基督』 - コトバンク
青銅の基督 - allcinema
青銅の基督 - MOVIE WALKER PRESS
青銅の基督 - IMDb（英語）
* 青銅の基督（1955） - 映画.com

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