1882年の相撲

1882年の相撲界の動向

1882年（明治15年）は、相撲界にとって様々な出来事があった年です。この年に行われた興行、誕生した力士、そして惜しくも亡くなった力士たちの記録を詳細に見ていきましょう。

興行

1月場所（東京相撲）

場所：本所回向院
日程：1月12日より10日間、晴天続きでの興行でした。

6月場所（東京相撲）

場所：本所回向院
日程：6月8日より10日間、こちらも晴天に恵まれた興行となりました。

9月場所（東京大阪合併相撲）

場所：難波新地
日程：10日間開催されました。

この年は、東京相撲を中心に、1月と6月に本所回向院で10日間の興行が行われました。また、9月には東京と大阪の力士が合同で難波新地で興行を行ったことが記録されています。

誕生

1882年には、後の相撲界を担う多くの力士が誕生しました。以下に主な力士を紹介します。

1月7日 - 勝鬨鉄藏（かつどき てつぞう）：最高位は前頭8枚目。尾車部屋に所属し、1940年（昭和15年）に亡くなりました。
1月7日 - 紫雲竜吉之助（しうんりゅう きちのすけ）：最高位は前頭筆頭。高砂部屋から阿武松部屋に移籍し、1946年（昭和21年）に没しました。
3月25日 - 日本海忠藏（にほんかい ちゅうぞう）：最高位は前頭16枚目。立田川部屋から出羽ノ海部屋に移り、1953年（昭和28年）に亡くなりました。
5月8日 - 桂山勘五郎（かつらやま かんごろう）：最高位は前頭6枚目。尾車部屋に所属し、1926年（大正15年）に没しました。
3月14日 - 浪ノ音健藏（なみのおと けんぞう）：最高位は関脇。高砂部屋に所属し、1967年（昭和42年）に亡くなりました。
4月8日 - 千船川浪之助（ちぶねがわ なみのすけ）：最高位は前頭5枚目格付出（大阪関脇）。井筒部屋に所属し、1949年（昭和24年）に没しました。
9月2日 - 氷見ヶ濱弥太郎（ひみのはま やたろう）：最高位は前頭13枚目。稲川部屋に所属し、1942年（昭和17年）に亡くなりました。
9月13日 - 神嵜重太郎（かみさき じゅうたろう）：最高位は前頭13枚目。高砂部屋に所属し、1942年（昭和17年）に没しました。
12月11日 - 相生枩五郎（あいおい まつごろう）：最高位は関脇。出羽ノ海部屋に所属し、1922年（大正11年）に亡くなりました。

これらの力士たちは、それぞれの時代で相撲界を盛り上げ、歴史に名を刻みました。

死去

1882年には、相撲界の歴史に名を残した力士たちがこの世を去りました。以下に主な力士を紹介します。

4月4日 - 朝日嶽鶴之助（あさひだけ つるのすけ）：最高位は大関。立田川部屋に所属し、年寄としては立田川を名乗りました。1840年（天保11年）生まれでした。
7月11日 - 不知火光五郎（しらぬい こうごろう）：最高位は大関（大坂相撲）。1847年（弘化4年）に生まれました。
9月19日 - 荒虎敬之助（あらとら けいのすけ）：最高位は小結。現役中に亡くなりました。若藤部屋、伊勢ノ海部屋を経て、再び若藤部屋に所属。年寄としては若藤を名乗りました。1843年（天保14年）生まれでした。
9月21日 - 荒角金太郎（あらかど きんたろう）：最高位は前頭3枚目。現役中に亡くなりました。桐山部屋に所属。生年は不明です。
10月8日 - 初代大鳴門灘右エ門（しょだい おおなると なだえもん）：最高位は前頭筆頭。二十山部屋、阿武松部屋に所属。生年は不明です。

これらの力士たちの死は、相撲界にとって大きな損失であり、彼らの功績は今も語り継がれています。

まとめ

1882年は、相撲界にとって興行、力士の誕生、そしてベテラン力士の死と、様々な出来事が交錯した年でした。この年の出来事は、相撲の歴史を深く理解する上で重要な要素となっています。


参考文献

* 酒井忠正『日本相撲史 中巻』ベースボール・マガジン社、1964年6月1日。

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