1973年の相撲

1973年の大相撲

1973年は、大相撲界にとって大きな変革と記録が生まれた年でした。この年、二人の力士が新たに横綱に昇進し、また、数々の記録が塗り替えられました。以下に、その主な出来事を詳細にまとめます。

大相撲の主な出来事

1月場所: 初日、北の湖が史上最年少の19歳7ヶ月で新小結に昇進。また、増位山も新小結となり、史上初の親子三役力士が誕生しました。場所後には、琴櫻傑將が横綱に昇進しました。
3月場所: 新弟子が66人と戦後最多を記録。また、12日間の満員御礼という新記録を達成し、大阪国税庁から入場者数と入場料が発表されました。この場所では、北の富士が優勝を果たしました。
4月: 大相撲中国公演が北京と上海で開催され、海外での相撲人気が高まりました。
5月場所: 入場料が2%値上げされ、新入幕の鷲羽山が初日から8連勝を記録。これは13年ぶりの快挙であり、その後大関・清國を破るという32年ぶりの快挙も達成しました。場所後には、輪島大士が横綱に昇進しました。
7月場所: 大受久晃が史上初の三賞独占を達成し、場所後には大関に昇進しました。
9月場所: 新入幕の大錦一徹が、琴櫻から金星を奪い、これは32年ぶりの快挙でした。また、大錦は2場所連続で三賞を独占し、千秋楽の三役揃い踏みにも出場しました。場所後には、玉ノ冨士が自衛官出身者として初の関取となりました。
11月場所: 輪島が貴ノ花戦で負傷。その後、北の富士に敗れ連勝がストップしましたが、優勝を決めました。また、1年間空位だった式守伊之助に、木村玉治郎が昇進しました。

各場所の結果

1月場所（蔵前国技館）
幕内最高優勝: 琴櫻傑將（14勝1敗）
殊勲賞: 三重ノ海
敢闘賞: 魁傑
技能賞: 大受
十両優勝: 丸山孝彦（11勝4敗）
3月場所（大阪府立体育館）
幕内最高優勝: 北の富士勝昭（14勝1敗）
殊勲賞: 大受
敢闘賞: 北の湖
技能賞: 三重ノ海
十両優勝: 龍虎勢朋（11勝4敗）
5月場所（蔵前国技館）
幕内最高優勝: 輪島大士（15戦全勝）
殊勲賞: 大受
敢闘賞: 鷲羽山
技能賞: 大受
十両優勝: 尾堀充周（11勝4敗）
7月場所（愛知県体育館）
幕内最高優勝: 琴櫻傑將（14勝1敗）
殊勲賞: 大受
敢闘賞: 大受
技能賞: 大受
十両優勝: 朝登俊光（12勝3敗）
9月場所（蔵前国技館）
幕内最高優勝: 輪島大士（15戦全勝）
殊勲賞: 大錦
敢闘賞: 大錦
技能賞: 大錦
十両優勝: 吉の谷彰俊（11勝4敗）
11月場所（福岡スポーツセンター）
幕内最高優勝: 輪島大士（12勝2敗1休）
殊勲賞: 北の湖
敢闘賞: 黒姫山
技能賞: 富士櫻
十両優勝: 時葉山敏夫（11勝4敗）

年間最優秀力士賞は、77勝12敗1休で輪島大士が受賞しました。

1973年生まれの主な力士

この年には、後の大相撲界を盛り上げる多くの力士が誕生しました。以下に主な力士を挙げます。

鶴ノ富士智万
若孜浩気
栃の山博士
栃乃花仁
旭鷲山昇
若ノ城宗彦
海鵬涼至
五剣山博之
大喜進
五城楼勝洋
光法賢一
大飛翔誠志
燁司大
時津海正博

1973年に亡くなった主な力士

この年、多くの相撲関係者が亡くなりました。以下に主な人物を挙げます。

越ノ海東治郎
前ノ山政三
五ツ嶋奈良男
能代潟錦作
楢錦政吉
東富士欽壹
24代木村庄之助
羽子錦徳三郎
寶川政治

まとめ

1973年は、大相撲界にとって激動の一年であり、数々の記録が更新され、多くの新星が誕生しました。琴櫻と輪島の横綱昇進、大受の三賞独占、そして新入幕力士の活躍など、相撲ファンにとって忘れられない年となりました。また、この年に生まれた力士たちが、後の大相撲界を支えていくことになります。

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