W52CA

W52CAは、カシオ計算機とカシオ日立モバイルコミュニケーションズ（現NECモバイルコミュニケーションズ）が共同で開発した、KDDIと沖縄セルラー電話のauブランド携帯電話です。この機種は、カシオ製の携帯電話としてはW42CA以来となるIPX5/IPX7相当の防水性能を備えています。ただし、G'zOneブランドではないため、耐衝撃性能は省かれています。世界初の回転2軸ヒンジと防水構造を両立しており、サブディスプレイは搭載されていません。

W51CAと比較すると、液晶横のサイドキーが7つから5つに減少しています。

おサイフケータイ機能では、W51CAの機能に加え、端末同士を接触させるだけで情報送受信が可能な「Touch Message」に対応しました。プリセットアプリとして「ぷよぷよフィーバーDX」と「ブレインチャレンジ」の体験版が搭載されています。タスク切り替え機能も備えており、ワンセグの連続視聴時間は5時間15分です。録画予約機能は、待ち受け画面状態でのバックグラウンド録画に対応し、時短再生、タイムシフト再生も可能です。アンテナは、防水性を考慮して伸縮しないショートローディングアンテナを採用しています。EZ・FMには非対応です。

内蔵コンテンツには、新たにカツオをモチーフにした「Bonite（ボニット）」が採用され、アデリーペンギンはケータイアレンジとしてプリセットされています。Boniteは、アデリーペンギンでは表現できなかったブラックユーモアな要素を取り入れており、カシオがカツオをキャラクターに採用した理由は、「カシオ」と「カツオ」の語呂合わせによるものです。

データフォルダの容量は100MBで、発売当時のカシオ製携帯電話としてはW53CAと並び最大容量です。赤外線通信はIrSimpleではなくIrDAに対応しています。microSDスロットは防水性を確保するため、バッテリーの下に配置されています。スピーカーは、1X WIN対応のカシオ製端末としては初めてモノラルスピーカーを採用しました。

発売は2007年5月22日にKDDIとカシオ計算機から公式発表され、沖縄地区を皮切りに、全国各地で順次販売されました。

2011年9月30日には、バッテリーパックのリコールが発表されています。

対応サービスとしては、au Smart Sports、au LISTEN MOBILE SERVICE、着うたフル、PCサイトビューアー、Hello Messenger、EZ FeliCa、EZナビウォーク（声de入力）、安心ナビ、EZ助手席ナビ、緊急通報位置通知、EZチャンネルプラス、EZニュースフラッシュ、auケータイクーポン、デコレーションメール、EZテレビ、オープンアプリプレイヤー、バックグラウンド受信、SD-Audio (AAC)、SD-Video (ASF)、モバイル辞典（音声発音機能付き）、ポケットプログレッシブ英和辞典、ポケットプログレッシブ和英辞典、ポケットプログレッシブ国語辞典、英会話とっさのひとこと辞典、冠婚葬祭マナー辞典、災害時ナビ、赤外線通信 (IrDA)、Touch Message、ラッピングメールなど多岐にわたります。

不具合として、2011年9月30日に外部からの強い力によってバッテリーパックが発煙や融解する可能性があるとして、回収と交換が発表されました。出荷台数約54万台のうち、現在使用中の約14万台には新しいバッテリーパックが送付され、解約や機種変更時に回収できなかったユーザーには案内文が送付される予定です。

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