W63K

au携帯電話「W63K」の詳細解説

W63Kは、京セラが開発し、KDDIおよび沖縄セルラー電話からauブランドで発売されたCDMA 1X WIN（後のau 3G）対応の携帯電話です。2008年に登場したこの端末は、当時としては珍しいストレート型デザインを採用し、その洗練された外観が特徴でした。

デザインとターゲット層

W63Kは、INFOBAR2やSportio W63Tに続くストレート型端末として、特に高齢者層や旧ツーカーユーザーをターゲットに開発されました。同時期に発表された「W62K」とは兄弟機種にあたり、上質なデザインが特徴です。同社のPHS端末「HONEY BEE (WX331K)」のau版と見る向きもあり、そのデザインはシンプルながらも品格があります。

主な機能と特徴

W63Kの主な機能は、兄弟機種であるW62Kにほぼ準拠していますが、ターゲット層を考慮し、一部の機能は省かれています。例えば、CDMA 1X WIN対応機でありながら、EZ「着うたフル」や「LISMOビデオクリップ」などの音楽サービスには非対応です。これは、同社の2008年夏モデルである「W62K」や、パンテック&キュリテル製の「簡単ケータイ W62PT」も同様です。また、電子マネー機能であるEZ FeliCaも搭載されていません。

一方で、日本語入力システムには最新バージョンのiWnnが採用されており、快適な文字入力が可能です。

歴史

W63Kの主な沿革は以下の通りです。

2008年6月3日: KDDIと京セラから公式発表。
2008年6月19日: 全国で一斉発売。
2008年9月11日: 法人向けカメラなしモデル（W63K Z）が発表。ボディカラーはジェントルブラックのみで、個人ユーザーも購入可能。ただし、microSDカードスロットは非搭載。
2009年5月1日: プリペイド端末として提供開始。
2009年10月: ポストペイド端末としての提供を終了。
2009年12月31日: プリペイド端末としての提供も終了。後継は「簡単ケータイ W62PT」となります。
2012年7月22日: L800MHz帯エリアでのサービスが終了し、N800MHz帯と2GHz帯での利用に移行。
2018年3月31日: EZwebやEZアプリ（B）など一部サービスが終了。
2022年3月31日: CDMA 1X WIN（au 3G）サービスが完全終了し、本端末は利用不可となりました。

対応サービス

W63Kは、以下のサービスに対応していました。

au Smart Sports (別途アプリダウンロードが必要)
EZナビウォーク（声de入力、3D対応）
EZ助手席ナビ
安心ナビ
災害時ナビ
EZ「着うた」（ハイクオリティステレオ(HE-AAC)対応）
LISMO Music Search
緊急通報位置通知
赤外線通信 (IrDA)
EZケータイアレンジ
EZアプリ (BREW)（オープンアプリプレイヤー非対応）
EZニュースフラッシュ
デコレーションメール
ラッピングメール

その他

W63Kのイメージキャラクターには井川遥さんが起用され、プロモーションビデオでは堀越省之助さんが吹き替えを担当しました。

外部リンク

製品アーカイブ W63K (au) - ウェイバックマシン
* W63K / W63Kカメラなし (京セラ)

W63Kは、そのシンプルなデザインと使いやすさから、幅広い層に支持された携帯電話でした。現在ではサービスが終了していますが、そのデザインと機能は、当時の携帯電話文化を語る上で重要な一台と言えるでしょう。

もう一度検索