ジン・ルイス

ジン・ルイス：変幻自在のヒールレスラー

ジン・ルイス（Gene Lewis、本名：Gene Petit、1949年5月19日 - 2013年9月29日）は、アメリカ合衆国ニュージャージー州出身のプロレスラーです。ヒールレスラーとして様々なキャラクターを演じました。

生い立ちとキャリア初期

1960年代にニュージャージーからフロリダに移住し、タンパ大学でアメリカンフットボール選手として活躍。チームメイトには、後にプロレスラーとなるポール・オーンドーフやディック・スレーターがいました。1972年にプロレスデビュー。師匠であるデール・ルイスの弟と称して、ジン・ルイス（Gene Lewis）を名乗り、フロリダ、ルイジアナ、ジョージア、テキサスなどアメリカ南部を拠点に活動しました。

新日本プロレスへの参戦

1975年、カナダのモントリオールで活動中に、同地区に遠征していたアントニオ猪木と坂口征二に才能を見出され、同年7月に新日本プロレスに初来日を果たしました。ハンス・シュミットやブルート・バーナードといった外国人エース格とタッグを組み、猪木とも度々対戦しています。

NWAセントラル・ステーツ地区での活躍

その後も、各地で前座要員のヒールとして試合に出場。1981年6月25日、NWAセントラル・ステーツ地区にて、ルーファス・ジョーンズを破りTV王座を獲得しました。翌1982年にかけて、デューイ・ロバートソンやマーク・ロメロとTV王座を巡り、激しい戦いを繰り広げました。

ザ・モンゴルへの変身

1983年、フリッツ・フォン・エリックが主宰するダラスのWCCWで、ジン・ルイスは大きな転機を迎えます。辮髪に毛皮のコスチュームをまとった蒙古人ギミックのザ・モンゴル（The Mongol）に変身し、マネージャーにスカンドル・アクバを迎えました。同年5月30日には、キング・パーソンズからWCCW認定のTV王座を奪取。11月にはザ・モンゴリアン（The Mongolian）のリングネームで全日本プロレスに参戦し、鶴見五郎とタッグを組んで世界最強タッグ決定リーグ戦に出場しました。

さらなる変身：カルマ、テキサス・レッド、カズン・ルーク

1984年、NWAフロリダ地区では、カルマ（Kharma）と名乗り、顔面ペイントを施した怪奇派レスラーとして再変身。ケビン・サリバン率いるアーミー・オブ・ダークネスの一員となり、ワンマン・ギャング、バズ・ソイヤー、ヒール時代のジム・ドゥガンらと共闘し、ダスティ・ローデスやビリー・ジャックと抗争を展開しました。

1985年7月には、カウボーイ・ギミックのテキサス・レッド（Texas Red）として全日本プロレスに再来日。スタン・ハンセンのパートナーとして起用され、ジャンボ鶴田&天龍源一郎の鶴龍コンビが保持していたインターナショナル・タッグ王座に挑戦。また、同年8月には、新日本プロレスと全日本プロレスの両方の番組に、異なるキャラクターで連続して登場するという珍しい記録を残しました。

1985年12月からは、オーバーオールを身に着けた農夫スタイルのベビーフェイス、カズン・ルーク（Cousin Luke）としてWWFに登場。ヒルビリー・ジムやアンクル・エルマーらによるヒルビリー・ファミリーの一員として、ミッドカード戦線で活躍しました。

セミリタイアと晩年

WWF離脱後は、1987年5月に再びテキサス・レッドのギミックで全日本プロレスに参戦。タイガー・ジェット・シンやキラー・トーア・カマタのパートナーを務めました。その後はセミリタイアし、1990年代にはホームタウンであるニュージャージーなど東部地区のインディー団体にカズン・ルークのギミックで時折出場していました。

2013年9月29日、多発性硬化症および糖尿病との闘病の末、逝去しました。

得意技

エルボー・ドロップ
ボディ・スプラッシュ
シュミット式バックブリーカー

獲得タイトル

NWAセントラル・ステーツTV王座：2回
* WCCW TV王座：1回

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