マイク・デビアス

"アイアン"マイク・デビアス

"アイアン"マイク・デビアス（本名：Michael DiBiase、1923年12月24日 - 1969年7月2日）は、アメリカ合衆国出身のプロレスラー。
ネブラスカ州オマハで生まれ、テッド・デビアスの継父として知られています。また、マイク・デビアス（2代目）、テッド・デビアス・ジュニア、ブレット・デビアスの祖父でもあります。妻ヘレン・ヒルドも女子プロレスラーとして活動していました。

経歴

ネブラスカ大学時代はレスリングで優れた成績を収めました。アメリカ海軍での兵役後、1950年にプロレスラーとしてデビュー。当初はマイク・デビアスというリングネームで、中西部や太平洋岸北西部を拠点に活動しました。

ニューメキシコ州とコロラド州ではミゲル・ロペスという名前で試合を行い、1953年4月27日にはアルバカーキでロッキー・マウンテン・ヘビー級王座を獲得。同年11月3日にデンバーでレジー・リソワスキーに敗れるまで、王座を保持しました。

1956年からはテキサス州西部のアマリロ地区を主戦場とし、1957年8月15日にはボブ・ガイゲルからアマリロ版のNWA北米ヘビー級王座を奪取。以降、ドリー・ファンクとの間で激しい王座争いを繰り広げました。テキサス・デスマッチでは、互いに16回のフォールを奪い合うという、1時間44分に及ぶ壮絶な試合も繰り広げました。

タッグマッチでは、ダニー・プレッチェスとタッグを組み、1959年にアル・コステロ&ロイ・ヘファーナンのファビュラス・カンガルーズとNWAインターナショナル・タッグ王座を争いました。

他の地域でも活動を続け、1959年5月29日にはオクラホマシティでアンジェロ・サボルディを破り、NWA世界ジュニアヘビー級王座を獲得。フロリダでは、1960年1月19日にペドロ・ゴドイからNWA南部ヘビー級王座を、4月19日にはエディ・グラハムからブラスナックル王座をそれぞれ奪取しました。オレゴンでは1961年2月24日にルー・テーズと対戦し、時間切れ引き分け。3月5日には、パット・オコーナーが保持していたNWA世界ヘビー級王座にも挑戦しました。

1963年3月15日にはアリゾナ州フェニックスで、元プロボクシング世界ライトヘビー級王者のアーチー・ムーアとボクシングマッチで対戦しましたが、3ラウンドTKO負けを喫しました。1964年11月6日には、かつて活動していた中西部地区でサニー・マイヤースを破り、NWAセントラル・ステーツ・ヘビー級王座を獲得。その後もアマリロを拠点に、ヒールとしてドリー・ファンク・ジュニア、テリー・ファンク、ワフー・マクダニエルらと対戦しました。

1967年4月には、日本プロレスの『第9回ワールドリーグ戦』に参戦。ジャイアント馬場、吉村道明、キム・イルには敗れたものの、芳の里、グレート・イトー、ミツ・ヒライ、デューク・ケオムカからは勝利を収めました。外国人選手の中では、ダン・ミラーと並び、ザ・デストロイヤー、ワルドー・フォン・エリックに次ぐ3位の成績を残しました。5月12日の岐阜大会ではワルドーとタッグを組み、同月に東京プロレスから日本プロレスに復帰したアントニオ猪木と馬場のコンビと対戦。この試合は、馬場と猪木のBI砲が初めて正式に結成された試合として知られています。

日本遠征から帰国後、ロサンゼルスのWWAに参戦。キラー・カール・コックスやカール・ゴッチとタッグを組み、ペドロ・モラレス&リッキー・ロメロとWWA世界タッグ王座を争いました。1967年6月16日にはパンピロ・フィルポからアメリカス・ヘビー級王座を奪取。この王座は7月28日にマーク・ルーインに奪われましたが、同日にはキム・イルを破ってWWA世界ヘビー級王座を獲得。8月25日にバディ・オースチンに敗れるまで、王座を保持しました。

その後は、地元のオマハを拠点とするAWAのミッドウエスト地区に出場。1968年1月6日にマイティ・イゴール、8月17日と10月26日にカウボーイ・ボブ・エリスを破り、AWA中西部ヘビー級王座を3度獲得しました。オマハでは同年3月15日、バーン・ガニアが保持していたAWA世界ヘビー級王座にも挑戦しています。

1969年7月2日、テキサス州ラボックでの試合中に心臓発作を起こし、搬送先の病院で死去。45歳という若さでした。

タイトル歴

NWA世界ジュニアヘビー級王座：1回
NWA世界タッグ王座（シカゴ版）：1回（w / ダニー・プレッチェス）
NWAテキサス・ブラスナックル王座：1回
NWAテキサス・タッグ王座：3回（w / ダニー・プレッチェス）
NWAセントラル・ステーツ・ヘビー級王座：2回
NWAロッキー・マウンテン・ヘビー級王座：3回
NWAロッキー・マウンテン・タッグ王座：2回（w / フレッド・ブラッシー、チコ・ガルシア）
NWAウエスタン・ステーツ・タッグ王座（アリゾナ版）：1回（w / ケン・ルーカス）
NWA北米ヘビー級王座（アマリロ版）：6回
NWAインターナショナル・タッグ王座（アマリロ版）：1回（w / ダニー・プレッチェス）
NWAサウスウエスト・タッグ王座：2回（w / フリッツ・フォン・エリック、ケン・ルーカス）
NWA南部ヘビー級王座（フロリダ版）：1回
NWAフロリダ・ブラスナックル王座：1回
WWA世界ヘビー級王座：1回
WWA世界タッグ王座：3回（W / キラー・カール・コックス、カール・ゴッチ×2）
WWAアメリカス・ヘビー級王座：1回
AWA中西部ヘビー級王座：3回
AWA中西部タッグ王座：1回（w / ジ・アベンジャー）

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