ロン・バス (プロレスラー)

ロン・バス：カウボーイ・ギミックで名を馳せたプロレスラー

ロン・バス（本名：Ronald Heard、1948年12月21日 - 2017年3月7日）は、アメリカ合衆国出身のプロレスラーです。アーカンソー州ハリスバーグで生まれ、カウボーイ・スタイルの大型ヒールとして、その名を轟かせました。

若き日の挑戦とデビュー

アメリカンフットボール選手としての経歴を持つロン・バスは、1972年にプロレスラーとしての道を歩み始めます。アラバマのNWAガルフ・コースト地区を主戦場とし、サム、ドン、ボビーのバス・ブラザーズの一員として悪名を馳せました。1976年にはダッチ・バスことダッチ・マンテルとタッグを組み、ガルフ・コースト・タッグ王座を獲得。その後、カンザスシティのNWAセントラル・ステーツ地区やテキサス州ダラスのNWAビッグタイム・レスリングを経て、1977年2月には全日本プロレスに初来日を果たします。

各地での活躍とタイトル獲得

帰国後、ロン・バスは太平洋岸エリアを中心に活動し、オレゴンではパシフィック・ノースウエスト・ヘビー級王座を獲得。ロサンゼルスでは、ドクター・ヒロ・オオタ、ムーンドッグ・ロニー・メイン、ロディ・パイパーらとタッグを組み、アメリカス・タッグ王座を3度獲得しました。地元ミッドサウスのNWAトライステート地区（後のMSWA）では、ブラスナックル王座やアーカンソー・ヘビー級王座を手にするなど、各地でその実力を示しました。

日本での活躍とスタン・ハンセンとのタッグ

1980年9月には、ドン・バスとのバス兄弟を再結成して国際プロレスに参戦。ラッシャー木村のIWA世界ヘビー級王座に挑戦するなど、その存在感を示しました。その後、NWAの南部テリトリーを転戦し、サウスイースタン・チャンピオンシップ・レスリングではNWAサウスイースタン・ヘビー級王座を2度獲得。ミッドアトランティック・チャンピオンシップ・レスリングではベビーフェイスとしてTV王座を巡り抗争。ジョージア・チャンピオンシップ・レスリングではNWAナショナル・ヘビー級王座を獲得しています。

1983年4月12日、全日本プロレスではスタン・ハンセンとのタッグでジャイアント馬場&ジャンボ鶴田を破り、インターナショナル・タッグ王座を獲得。ブルーザー・ブロディ不在時にはハンセンのタッグパートナーとして活躍し、ラリアット・ライダーズとしてその名を轟かせました。

アメリカでのヒールターンと抗争

アメリカでは、チャンピオンシップ・レスリング・フロム・フロリダに進出し、ベビーフェイスとして活躍後、ヒールターン。ブラック・バートとのカウボーイ・コンビ、ロング・ライダーズを結成し、バリー・ウインダムやダスティ・ローデスらと激しい抗争を繰り広げました。1983年には、ボブ・バックランドのWWFヘビー級王座に挑戦しています。

WWFでの活躍と引退

1987年からはWWFに参戦し、サバイバー・シリーズではジミー・ハートやホンキー・トンク・マンと結託。キング・オブ・ザ・リングでは準決勝まで進出するも、テッド・デビアスに買収され決勝進出を譲るという屈辱を味わいました。ブルータス・ビーフケーキとの髪切りマッチに敗れ丸刈りになるなど、様々な話題を提供しました。

1991年に引退後は、フロリダ州タンパに居住。オールドタイマーによるリユニオン・イベントにも参加し、エキシビション・マッチを行っていました。2017年3月7日、虫垂炎の手術後の合併症により68歳で死去。

得意技

オクラホマ・スタンピード
ブルドッギング・ヘッドロック
エルボー・ドロップ
ラリアット

タイトル歴

ロン・バスは、そのキャリアを通じて数多くのタイトルを獲得しました。その一部を以下に示します。

NWAインターナショナル・タッグ王座（w / スタン・ハンセン）
NWAナショナル・ヘビー級王座
NWAフロリダ・ヘビー級王座
NWAアメリカス・タッグ王座

ロン・バスは、カウボーイ・ギミックを確立し、ヒールとして多くのファンを魅了しました。彼のプロレス界への貢献は、これからも語り継がれるでしょう。

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