富士駐屯地

陸上自衛隊富士駐屯地：概要と歴史

富士駐屯地は、静岡県駿東郡小山町に位置する陸上自衛隊の駐屯地です。富士学校などの教育機関や、多くの部隊が駐屯しており、陸上自衛隊の重要な拠点となっています。一般には「富士学校」と呼ばれることが多いですが、正式には「富士駐屯地」という名称です。

概要

富士駐屯地の司令官は、富士学校長が兼務しています。駐屯地には会計隊や業務隊は設置されておらず、これらの業務は富士学校が担当しています。また、東富士演習場と北富士演習場が隣接しており、訓練施設としても活用されています。

歴史

富士駐屯地の歴史は、1954年に保安隊の臨時富士部隊本部が編成されたことから始まります。同年6月には富士駐屯地が開設され、宇都宮[[駐屯地]]や久居[[駐屯地]]から部隊が移駐しました。その後、陸上自衛隊への移管を経て、富士学校が開校し、多くの部隊が新編・改編されました。以下に主な沿革をまとめます。

保安隊時代

1954年6月1日：臨時富士部隊本部が編成。
1954年6月10日：富士駐屯地が開設、第61連隊第3大隊が宇都宮[[駐屯地]]から移駐。
1954年6月24日：第7連隊第3大隊が久居[[駐屯地]]から移駐。

陸上自衛隊時代

1954年7月1日：陸上自衛隊へ移管。
1954年7月9日：第7普通科連隊第3大隊が久居[[駐屯地]]に移駐。
1954年8月5日：化学教育隊（現・化学学校）が宇治[[駐屯地]]から移駐。
1954年8月20日：富士学校が開校、第102特車大隊が新編。
1954年9月25日：第2特科群本部および本部中隊が新編、第108特科大隊が新編。
1954年10月：富士学校自動車教習所が開設。
1955年2月11日：第305武器野整備中隊が霞ヶ浦[[駐屯地]]から移駐。
1955年6月20日：富士学校に富士学校航空班を新編。
1956年1月25日：普通科教導連隊が編成完結。
1957年9月2日：第7連隊第3大隊が信太山[[駐屯地]]へ移駐。
1957年10月1日：化学教育隊が大宮[[駐屯地]]に移駐。
1957年11月20日：第303観測中隊が編成完結。
1958年3月25日：第2特科群本部および本部中隊が南仙台[[駐屯地]]に移駐。
1959年：偵察教導中隊が新編。
1960年1月14日：第104地区警務隊、第307基地通信隊が編成完結。
1960年3月24日：富士学校航空班が滝ヶ原分屯地に移駐。
1960年4月11日：滝ヶ原分屯地が開設、普通科教導連隊が移駐。
1961年8月17日：富士教導隊が新編。
1961年12月：静岡県公安委員会指定自動車教習所として指定を受け滝ヶ原分屯地に移転。
1962年1月18日：特車教導隊を戦車教導隊に改称。
1964年3月24日：第305武器野整備中隊が第308武器野整備中隊に改称。
1965年7月26日：富士教導隊が滝ヶ原分屯地から移駐。
1965年8月3日：富士教導隊が廃止され、富士教導団に改編。
1972年7月：第110施設大隊が滝ヶ原分屯地へ移駐。
1974年4月11日：滝ヶ原分屯地が駐屯地に昇格。
1975年12月16日：陸上自衛隊富士地区病院が開設。
1988年4月8日：陸上自衛隊富士地区病院が自衛隊富士病院に改称。
2008年3月26日：警務隊の改編により、第104地区警務隊が第128地区警務隊に改称。
2001年3月27日：装備開発実験隊を母体として開発実験団、装備実験隊を新編。
2002年3月27日：東部方面後方支援隊を新編。第105全般支援大隊、富士教育直接支援大隊を新編。
2018年3月27日：陸上自衛隊情報学校が開設、陸上自衛隊開発実験団が陸上自衛隊教育訓練研究本部隷下に配属替え。
2019年3月26日：機甲教導連隊が新編。

駐屯部隊・機関

富士駐屯地には、多くの部隊や機関が駐屯しています。

防衛大臣直轄部隊・機関

陸上自衛隊富士学校
富士教導団
特科教導隊
陸上自衛隊情報学校
情報教導隊
陸上自衛隊教育訓練研究本部
陸上自衛隊開発実験団
陸上自衛隊開発実験団本部
装備実験隊
警務隊
東部方面警務隊
第128地区警務隊本部
自衛隊富士病院
陸上自衛隊中央輸送隊
第3方面分遣隊
第3端末地業務班

東部方面隊隷下部隊・機関

東部方面後方支援隊
第105全般支援大隊
富士教育直接支援大隊
東部方面システム通信群
第105基地システム通信大隊
第305基地システム通信中隊
富士派遣隊
関東補給処
富士弾薬出張所

交通アクセス

富士駐屯地へのアクセスは以下の通りです。

高速道路：東名高速道路 御殿場IC
一般道：国道138号、国道246号、国道469号、静岡県道150号、静岡県道157号
鉄道：JR御殿場線 御殿場駅
路線バス：富士急モビリティ富士学校線、富士急バス、フジエクスプレス、京王バス、東急トランセ
港湾：清水港、田子の浦港、御前崎港
飛行場：羽田空港

まとめ

富士駐屯地は、陸上自衛隊の教育・訓練の中核を担う重要な拠点です。その歴史は長く、多くの部隊や機関が駐屯しており、陸上自衛隊の発展に大きく貢献しています。

参考文献

『陸上自衛隊富士学校・富士駐屯地開設50周年記念誌』

外部リンク

陸上自衛隊富士学校
* 陸上自衛隊 富士[[駐屯地] @公式 （@FujiSchool_pr） - Twitter](https://twitter.com/FujiSchool_pr)

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