東美江

東美江 - 幅広い活躍を見せたベテラン女優・声優

1941年1月20日生まれの東美江さんは、日本の女優、声優として長年にわたり活躍されました。東京俳優生活協同組合に所属し、数多くの作品に出演。そのキャリアは、アニメ、ドラマ、映画、吹き替えと多岐に渡ります。本名は矢崎ミツエさん。デビュー当時は青柳明子という芸名を使用していました。

少女時代の夢から女優へ

東京都立北園高等学校卒業後、東美江さんは柳家金語楼師匠に入門。「金語楼劇団」で女優としてのキャリアをスタートさせました。小学生時代から女優を夢見ていたという彼女は、その夢を現実のものとしました。その後、東俳劇団、金星プロダクション、NHK現代邦楽8期を経て、東京俳優生活協同組合に所属することとなります。

多彩な才能と活動

東美江さんの声種はアルト。甲州弁（甲府・塩山）を操ることもできます。特技は長唄、趣味・スポーツはテニス、登山、カラオケ、園芸と幅広い興味を持っています。また、中型自動車免許も所持しています。

アニメ作品における活躍

東美江さんは、数多くのアニメ作品で重要な役割を担いました。代表的な作品には、1966年放送の『おそ松くん』（松野十四松役）や、1967年の『おらぁグズラだど』（凡太役）、『かみなり坊やピッカリ・ビー』（次郎吉役）、『冒険ガボテン島』（竜太役）、『魔法使いサリー』（太郎役）などがあります。

1968年には『怪物くん』、1968年から1971年にかけては『巨人の星』など人気作品にも出演。1969年には『アタックNo.1』（石田松枝役）、『ウメ星デンカ』（タンコ星王子役）といった作品にも声を吹き込みました。その後も『アストロガンガー』（星カンタロー役）、『おんぶおばけ』（珍念役）、『樫の木モック』（イボンヌ、ドメンコ、猫役）、『ど根性ガエル』、『アンデス少年ペペロの冒険』（アステコ役）、『元祖天才バカボン』、『みつばちマーヤの冒険』（司令官役）など、数え切れないほどの作品に出演し、多くの視聴者から愛されるキャラクターを演じました。

1970年代後半から1980年代にかけても、『母をたずねて三千里』（パブロ・ガルシア役）、『ポールのミラクル大作戦』、『家なき子』、『一発貫太くん』（大山豪太役）、『科学忍者隊ガッチャマンII』、 『まんが日本絵巻』、『トム・ソーヤーの冒険』（ベン〈初代〉役）、『銀河鉄道999』（ハンマー・レドリル役）、『ダッシュ勝平』、 『エスパー魔美』（深雪の母役）、『それいけ!アンパンマン』（かきくけこ役）、『YAWARA!』（1991年 - 1992年、四品川小百合、大森役）、『わたしとわたし ふたりのロッテ』（クシュテットナー先生役）など、幅広い役柄を演じ続けました。

1998年には実写映画『男はつらいよ 〜寅次郎忘れな草〜』（つね役）にも出演しています。

劇場アニメ、ゲーム、吹き替えなど

劇場アニメでは、『アタックNo.1 涙の不死鳥』（石田松枝役）、『母をたずねて三千里』、 『風を見た少年』などに出演。ゲームでは『YAWARA!2』にも参加しています。吹き替えでは、『紳士は金髪がお好き』（フジテレビ版）、『新スタートレック』（ガイナンの声）、『スタートレック:ピカード』（ガイナンの声）などにも携わりました。

ドラマ、特撮、ラジオなど多方面での活動

テレビドラマでは、『新・愛の嵐』『相棒III』『あの日の僕をさがして』『うちの子にかぎって…』『男嫌い』『金田一少年の事件簿 永久版』『はるちゃん4』『はみだし刑事情熱系』『星の金貨』『事件記者チャボ!』『オトコの居場所』『あんちゃん』『冷たいのがお好き』『学問のススメ』『卒業』『渡る世間は鬼ばかり』などに出演しました。

特撮作品では、『ウルトラQ』『勝手に!カミタマン』『ぐるぐるメダマン』『秘密戦隊ゴレンジャー』『忍風戦隊ハリケンジャー』『UFO大戦争 戦え! レッドタイガー』などで声を担当しました。ラジオ番組『宇宙から来た少年』『元気な子供』、教育番組『たのしい工作』（青柳明子名義）のアシスタントなどにも携わっています。

長く愛される存在

東美江さんは、長年にわたるキャリアの中で、アニメ、ドラマ、映画、吹き替えなど様々な分野で活躍。その幅広い演技力と存在感は、多くの視聴者やファンの心に深く刻まれています。彼女の功績は、日本のエンターテインメントの歴史に大きな足跡を残すものと言えるでしょう。

もう一度検索