潘楽

潘楽に関する詳細

潘楽（はん がく、生年不詳 - 555年）は、中国の北魏末期から北斉にかけて活躍した著名な軍人です。本貫は広寧郡石門県で、彼の名前は占いに由来しています。生まれた際、母の左肩に止まった雀が富貴の徴とされ、その名は「相貴」と名付けられました。

経歴の始まり

潘楽は北魏の広宗県の貴族、潘永の子として誕生しました。彼が若い頃に六鎮の乱が起こると、葛栄に従い、京兆王に封ぜられます。葛栄が戦死すると、潘楽は爾朱栄の元で軍務に就きました。彼は元顥を討伐し、功績を認められて敷城県男に叙爵されます。

軍事的な功績

高歓が晋州に進出する時、潘楽は召集され鎮城都将となりました。彼は従軍し、爾朱兆を広阿で撃破することでその名声を高め、広宗県伯に昇進します。その後、東雍州刺史に任命され、高歓が東雍州を廃止しようとした際には、その重要性を主張し、州の存続に成功します。

元象元年（538年）8月には西魏の軍を河陰で打ち破り、潘楽と同僚の劉豊が追加の追撃を求めましたが、諸将の意見がまとまらず、その計画は中止となります。この功績により、金門郡公に昇封されました。

南朝との戦い

武定5年（547年）10月には、慕容紹宗や高岳と共に南朝梁の軍を討伐し、これを撃破します。続いて武定7年（549年）8月に高洋が後を継ぐと、潘楽は河陽に駐屯し、西魏の将軍たちに勝利を収めました。その時、高洋が懐州刺史の平鑑と築いた城の孤立を懸念して放棄しようと考えたとき、潘楽は防御を強化し、孤立を回避しました。

政治的な役割と最後の日々

天保元年（550年）5月には、孝静帝が高洋に帝位を譲る際に、潘楽はその伝達役を任されます。6月には河東郡王に進封され、司徒に就任しました。宇文泰の侵攻に対しても、巧みに西魏の軍を撃退する等、格式ある軍人としての立場を確立します。天保3年（552年）3月には、東南道大都督に任命され、梁の軍と戦い勝利を収めます。

天保4年（553年）10月、文宣帝の契丹征討に従軍し、質の高い騎兵を指揮して青山へ赴きます。しかし、天保5年（554年）10月、西魏が江陵を包囲した際には救援には間に合わず、江陵が陥落した後、潘楽は瀛州刺史に任命され、淮水・漢水の流域を攻めます。

潘楽の死とその後

潘楽は天保6年（555年）6月に懸瓠で亡くなりました。その死後、仮黄鉞・太師・大司馬・尚書令の位を追贈されました。彼の子、潘子晃も軍人として北斉の幽州刺史を務めましたが、冀州で北周に降伏し、隋の初年に死去しました。潘楽の人生は、彼が数々の戦争を通じて名を残したことにより、後世に語り継がれています。

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