縦貫線 (南段)

縦貫線（南段）の概要

台湾鉄路管理局（台鉄）の縦貫線は、台湾を南北に結ぶ主要な鉄道路線です。そのうち、彰化県彰化市の彰化駅から高雄市三民区の高雄駅に至る区間が「縦貫線（南段）」と呼ばれています。この区間は、台鉄の西部幹線の一部として重要な役割を担っています。

歴史

縦貫線の建設は、清朝統治時代末期に計画されましたが、資金不足のため中断されました。その後、日本統治時代に入り、台湾総督府によって計画が再開されました。南部区間では、打狗（現在の高雄）から建設が始まり、1900年（明治33年）11月29日に打狗～台南間が開業しました。その後、順次延伸され、1905年（明治38年）3月26日に彰化以南の縦貫線全線が開業しました。

複線化は、1935年に高雄～台南間で完成し、戦後の1971年6月28日には、濁水渓橋の線増をもって全線複線化が完了しました。さらに、1979年には全線の電化が完了し、輸送能力が大幅に向上しました。

21世紀に入ってからは、各地で台鉄捷運化（都市鉄道化）に伴う高架化や地下化事業が進められています。員林駅周辺が2014年11月に、高雄市内地下化が2018年10月14日に完了しました。また、台南市内地下化が2017年に、嘉義市内高架化が2020年に着工され、彰化市内でも高架化事業計画が進行中です。

運行形態

縦貫線（南段）では、多様な運行形態が展開されています。

区間車: 彰化市、斗六市、嘉義市、台南市、高雄市、屏東市を中心に、各駅に停車する列車が運行されています。
区間快車: 彰化～二水間では、集集線に直通する列車が運行されています。
対号列車（指定席列車）:
西部幹線: 一般的に、高雄・潮州～七堵、基隆間を運行する特急列車です。一部列車は花蓮や台東まで運行しています。
南廻線直通列車: 台南・新左営～花蓮・台東間を運行する特急列車です。

使用車両

縦貫線（南段）では、様々な種類の車両が使用されています。

自強号:
E1000型（プッシュプル式）
EMU300型
EMU1200型
TEMU2000型（普悠瑪号、彰化～斗六・高雄間）
気動車: 台南・新左営～高雄間で使用されます。
DR2900型
DR3000型
DR3100型
莒光号/復興号: 週末や多客期の臨時列車として運行されます。
区間車/区間快車:
EMU500型
EMU600型
EMU700型
EMU800型
DR1000型気動車（彰化～二水間）

過去の使用車両
自強号:
EMU100型
区間車/区間快車:
EMU400型
普快車

駅一覧

縦貫線（南段）の駅一覧は省略します。
※印の駅は廃止された駅です。
背景色が■の駅は現在施設が供用されていない、または完成していないことを示します。

基隆駅からの営業キロは台中線（山線）経由で計算されます。

過去の接続路線

彰化駅：員西線
員林駅：員西線
田中駅：田林線
斗六駅：雲虎線、永光線
斗南駅：雲虎線
大林駅：大林新港線
嘉義駅：朴子線、北港線
新営駅：布袋線、新東線、学甲線
隆田駅：隆田線
善化駅：善化線、玉善線
台南駅：関廟線

関連項目

台湾の鉄道
台湾鉄路管理局

出典

参考文献
『植民地の鉄道』、高 成鳳、日本経済評論社、2006年

外部リンク

南部縦貫線（台湾鉄路公司）（日本語）

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