E80号線

欧州自動車道路E80号線：東西を結ぶ大動脈

欧州自動車道路E80号線は、ポルトガルのリスボンからトルコのギュルブラク（イラン国境）まで、約5,700kmに及ぶ長大な幹線道路です。この道路は、ヨーロッパ大陸を東西に横断し、多くの国々を結ぶ重要な交通インフラとして機能しています。また、一部区間ではアジアハイウェイ1号線(AH1)と重複しており、アジアとヨーロッパを結ぶ役割も担っています。

E80号線のルート

E80号線は、以下の国々を経由します。

1. ポルトガル
リスボンを起点とし、サンタレン、レイリア、コインブラ、アルベルガリア＝ア＝ヴェリャなどを経由。

2. スペイン
フエンテスデオニョーロからサラマンカ、バリャドリッド、ブルゴスを通り、ビトリア＝ガステイス、サン・セバスティアンへ。

3. フランス
ビアリッツ、バイヨンヌ、ポー、タルブ、トゥールーズを経由。
カルカソンヌ、ナルボンヌ、ベジエ、モンペリエ、ニームを通過し、サロン＝ド＝プロヴァンスへ。
その後、エクス＝アン＝プロヴァンス、フレジュス/サン＝ラファエル、カンヌ、アンティーブ、ニース、モナコ近郊を経由。

4. イタリア
サヴォーナ、ジェノヴァ、ラ・スペツィア、マッサ、ピサ/リヴォルノを経由し、グロッセート、ローマへ。
ペスカーラからフェリーでクロアチアへ。

5. クロアチア
ドゥブロヴニクを経由。(フェリーでイタリアへ)

6. モンテネグロ
ヘルツェグ・ノヴィ、ブドヴァ、ポドゴリツァ、コラシン、モイコヴァツ、ビイェロ・ポリェ郊外、ベラネ、ロジャイェを経由。

7. セルビア
ヴェセニツェ、Vitkoviceを経由。

8. コソボ
ミトロヴィツァ、ヴシュトリア、プリシュティナを経由。

9. セルビア
マーダレ、プロクプリェ、チョケト、ニシュ、ベラ・パランカ、ポドゥイェヴァ、ピロト、ディミトロヴグラードを経由。

10. ブルガリア
ソフィア、プロヴディフ、チルパン、ディミトロヴグラト、スヴィレングラード、カピタン・アンドレーエボを経由。

11. トルコ
カプクレ、エディルネ、ババエスキ、シリウリ、イスタンブール、イズミット、デュズジェ、ボル、ゲレデ、メルジフォン、エルズルムを経由し、ギュルブラク（イラン国境）に到達。

12. イラン
* バーザルガーン（トルコ国境）。

アジアハイウェイ1号線との重複

ブルガリア・トルコ国境から終点のトルコ・イラン国境まで、E80号線はアジアハイウェイ1号線(AH1)と重複しています。AH1は、日本の東京を起点とし、アジアの東部と南部を横断する国際的な道路網の一部です。

主要都市と交通

E80号線は、リスボン、マドリード、パリ、ローマ、イスタンブールなど、ヨーロッパの主要都市を結んでいます。これらの都市は、文化、歴史、経済の中心地であり、E80号線はこれらの都市間の移動を円滑にする重要な役割を担っています。

道路の規格

E80号線は、一部区間において高速道路として整備されていますが、一般道路区間も含まれます。道路状況は国や地域によって異なり、特に山岳地帯や国境付近では注意が必要です。また、交通量も場所によって大きく異なるため、事前の情報収集が推奨されます。

地理的な特徴

E80号線は、大西洋沿岸から地中海沿岸、そして内陸部の山岳地帯や盆地を通過します。このため、沿線では多様な景観を楽しむことができます。また、気候も地域によって大きく異なり、温暖な地中海性気候から、寒冷な内陸性気候まで、様々な気候帯を横断します。

観光と利用

E80号線は、旅行者にとっても魅力的なルートです。沿線には、歴史的な建造物、美しい自然景観、多様な文化に触れることができる場所が多くあります。自動車旅行だけでなく、バスや鉄道などの公共交通機関を利用して、E80号線沿いの都市を巡ることも可能です。

E80号線は、ヨーロッパとアジアを結ぶ重要な大動脈として、今後もその役割を担い続けるでしょう。この道路を利用することで、多様な文化と風景を体験することができ、世界への理解を深めるきっかけとなるかもしれません。

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