W54T

W54Tの概要

W54Tは、東芝（現FCNT）が開発し、KDDIおよび沖縄セルラー電話からauブランドで発売されたCDMA 1X WIN対応の携帯電話です。前モデルW52Tの後継機として、薄型化と機能向上が図られました。

デザインと構造

W54Tは、前モデルW52Tに比べて約3mm薄型化されています。ボディにはau端末として初めてステンレス素材が採用され、高級感が向上しました。ただし、本体底面部はステンレスではありません。テンキー部分にはシートキーが採用されています。バッテリー容量はW53Tと同じ800mAhです。

機能

W54Tは、機能面も大幅に向上しています。PCサイトビューアーは横表示に対応し、911Tに近づきました。レスポンス速度の改善、端子類や着信ランプの位置変更など、細部にわたる改良が施されています。

ワンセグ機能: 予約録画に対応し、録画中に着信やメールを受信できるようになりました。従来のTV出力に加え、ワンセグのTV出力も可能です。
ディスプレイ: メインディスプレイには強化ガラスが採用され、光の乱反射を抑える「クリアスクリーン」により、屋外での視認性が向上しました。
カメラ: 広角28mmレンズが搭載され、ワイドアングル撮影が可能になりました。
災害時ナビ: 本体にあらかじめ用意された地図データを使って、周辺の広域避難所や自宅の方向を知ることができます。
新サービス: オープンアプリプレイヤー、3Dメール、EZケータイアレンジ（「トウシバ犬」などのサンプルプリセット付き）、Touch Message、ラッピングメールなどに対応しています。
ネットワーク: N800MHz帯に対応し、トヨタ車純正のテレマティクスサービス「G-BOOK mX / mX pro」対応ナビとの連携が可能です。これにより、Bluetooth接続による音楽再生時の情報表示や、携帯電話のバッテリー残量表示などが可能になります。

改善点と課題

W52Tで不評だったレスポンス速度の遅さが改善されたほか、価格もW52Tに比べて改善されました。しかし、東芝製スライド端末共通の課題として、スライドによる傷の問題は解消されていません。

対応サービス

W54Tは以下のサービスに対応しています。

au Smart Sports
au LISTEN MOBILE SERVICE
PCサイトビューアー（横画面表示対応）
着うたフル / 着うた
au Media Tuner（ワンセグ、地上デジタル音声放送実用化試験、EZチャンネルプラス）
EZ・FM
EZ FeliCa (Touch Messeage対応)
EZナビウォーク / EZ助手席ナビ
EZチャンネル
EZアプリ (BREW)
LISMOビデオクリップ
安心ナビ
EZチャンネルプラス
EZニュースフラッシュ
デコレーションメール
緊急通報位置通知
災害時ナビ
ラッピングメール
ケータイ探せて安心サービス / 安心ロックサービス / アドレス帳預けて安心サービス
赤外線通信 (IrSimple)
オープンアプリプレイヤー
Bluetooth

販売と沿革

2007年5月22日: KDDIおよび東芝より公式発表。
2007年7月28日～8月8日: 各地域で順次発売。
2007年12月: 販売終了。
2012年7月22日: L800MHz帯エリアのサービス停波により、N800MHz帯および2GHz帯エリアでの利用に移行。
2022年3月31日: 3Gサービス完全終了に伴い、W54Tは利用不可となりました。

関連情報

W54TのイメージキャラクターはBoAが務めました。関連機種として、W52T、W65T、biblio (TSY01)、PLY (TSX04)、dynapocket IS02 (TSI01)、T006 (TS006)、T007 (TS007)などがあります。

外部リンク

W54T (TOSHIBA)
au
KDDI au: オンラインマニュアル > W54T

注釈

本記事の情報は、当時の公式発表や関連資料に基づいています。現在ではサービスが終了しているものや、利用できない機能が含まれている場合があります。

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