将棋類の一覧

将棋類の世界：伝統から現代、そして架空の将棋まで

この記事では、世界各地に存在する将棋に類する盤上遊戯、そして現代で考案された様々な変則将棋、さらには将棋の駒を用いたユニークなゲームについて解説します。盤の大きさ、駒の種類、ルール、歴史的背景、そしてそれぞれのゲームの特徴を詳しく見ていきましょう。

伝統的な日本将棋と古将棋

日本の伝統的な将棋は、本将棋（9×9マスの盤）が広く知られていますが、歴史を遡ると様々な変種が存在しました。これらは総称して「古将棋」と呼ばれ、江戸時代までに考案されたものの多くは現在ではほとんど指されていません。

古将棋には、盤の大きさが異なる様々な種類があります。例えば、現在の本将棋から飛車と角行を除いた原将棋（8×8マス、もしくは9×9マス）、平安将棋（8×8、9×8、9×9マス）、平安大将棋（13×13マス）、小将棋（9×9マス）、中将棋（12×12マス）、大将棋（15×15マス）、天竺大将棋（16×16マス）、大大将棋（17×17マス）、摩訶大大将棋（19×19マス）、泰将棋（25×25マス）、そして最大規模を誇る大局将棋（36×36マス）などがあります。他にも、和将棋（11×11マス）、禽将棋（7×7マス）、広将棋（19路×19路）といった独特のルールを持つ将棋も存在しました。

これらの古将棋は、現在では主に歴史的資料として研究されていますが、当時の遊戯文化の一端を垣間見ることができ、現代の将棋のルーツを探る上で重要な役割を果たしています。

沖縄将棋（象棋）

中国の象棋（シャンチー）を起源とする沖縄将棋は、独特のルールと駒の形状が特徴です。木の枝を輪切りにした円形の駒「タマ」を使用し、相手のタマを取っても持ち駒にできない、先手はブーサー（沖縄式じゃんけん）で決めるなど、本将棋とは異なる独自のルールが数多く存在します。3人以上でプレイする「クーフェー」という派生ゲームもあり、独自の文化として発展してきました。太平洋戦争後は衰退しましたが、近年は再興の動きも見られます。

現代の将棋とその変形

現代においても、本将棋をベースとした様々な変則将棋や、子供向けにアレンジされた将棋が数多く考案されています。

子供向け将棋

子供たちが将棋に親しみやすいように、盤のサイズを小さくしたり、駒の数を減らしたりしたものが多数存在します。どうぶつしょうぎ、ごろごろどうぶつしょうぎ、おおきな森のどうぶつしょうぎ、アンパンマンはじめてしょうぎなどは、その代表例です。これらは、将棋の基本的なルールを遊びを通して学ぶのに役立ちます。

その他の変則将棋

盤のサイズや駒の配置、ルールの変更によって、本将棋とは異なるゲーム性が生み出されています。5五将棋、五分摩訶将棋、京都将棋、ジャドケンス将棋、鯨将棋、槍将棋、大砲将棋、川中島将棋、征清将棋、鬼将棋、関が原合戦将棋、国際三人将棋、四人将棋、3三将棋、9マス将棋、六面将棋、京将棋など、そのバリエーションは多岐に渡ります。また、リアルタイムバトル将棋やエクストリーム将棋のように、本将棋のルールを大きく変更したゲームも存在します。

日本以外の将棋類

将棋は日本独自のゲームではなく、世界各地に類似のゲームが存在します。インドのチャトランガ、シャトランジ、そして広く知られるチェスは、将棋と共通の祖先を持つと考えられています。中国の象棋、朝鮮半島のチャンギ、タイのマークルック、カンボジアのオク・チャトラン、モンゴルのシャタルなど、それぞれの地域で独自の進化を遂げた将棋類が存在し、それぞれの文化圏における遊戯文化を反映しています。

将棋の道具を使った異種の遊戯

将棋の駒や盤を用いた、将棋とは異なるゲームも存在します。飛び将棋、はさみ将棋、新将棋のようなゼロサム系のゲームや、まわり将棋、ごいた、おはじき将棋、お城将棋のようなすごろく系のゲーム、将棋崩し、将棋倒し、積み将棋のような積木系のゲームなどがあります。これらのゲームは、将棋の駒や盤を再利用した、ユニークなゲーム性を持っています。

遊び方のバリエーション

将棋のルールを用いた様々な遊び方があります。詰将棋は、対戦相手がいないパズル形式のゲームです。歩なし将棋、ペア将棋、目隠し将棋（脳内将棋）、郵便将棋、人間将棋、盲人将棋、太閤将棋、王手将棋など、ルールに工夫を加えることで、新たな楽しみ方が生み出されています。

その他の将棋

軍人将棋、哲学飛将碁、じゃんけんしょうぎ、ろっかくしょうぎ、サッカーしょうぎ、どうぶつサッカー、宇宙将棋、ショーギウォーズ、棋神伝バトルコマンダー、ナヴィアドラップ、メタルショーギ、二四棋、ポケモンバトルチェス、将棋ボクシング、キングダム盤上大戦、立体将棋：ノッカノッカなど、独特なルールやテーマを持つゲームが多く存在します。

架空の将棋類

小説や漫画、ゲームなどフィクション作品の中には、架空の将棋類が登場することもあります。ジェッタン、ジップ・カァーン、ヒュペリオン、軍儀、バルチャス、マケドニア将棋、プロスフェアー、会社将棋、三次元チェス、将棋チェスなど、現実には存在しない独自のルールや世界観を持つ将棋類が創作され、作品に彩りを添えています。

まとめ

この記事では、様々な将棋類を紹介しました。伝統的な将棋から現代の変則将棋、そして架空の将棋まで、そのバリエーションは非常に豊かです。それぞれのゲームのルールや特徴を知ることで、将棋の世界をより深く理解し、楽しむことができるでしょう。

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