山本善雄

山本善雄

山本善雄（やまもと よしお、1898年6月20日 - 1978年11月28日）は、日本の海軍軍人であり、最終階級は海軍少将です。山形県鶴岡市出身。

生涯

旧制山形県立荘内中学校を経て海軍兵学校へ入校。海軍大学校甲種課程を卒業後は、海軍中央部で要職を歴任し、いわゆる「赤レンガ組」士官として知られています。太平洋戦争中は軍政の中枢を担い、軍務局長を務めました。戦後は公職追放となり、その後、海上自衛隊の前身である海上警備隊建設準備委員会（Y委員会）の主宰を務めました。

年譜

1898年（明治31年）6月20日 - 山形県西田川郡鶴岡町（現鶴岡市）に生まれる。
1916年（大正5年）8月31日 - 海軍兵学校入校。入校時成績は151名中17位。
1919年（大正8年）10月9日 - 海軍兵学校卒業。卒業時成績は115名中17位。海軍少尉候補生となり、装甲巡洋艦「常磐」に乗組。
1919年11月30日 - 練習艦隊遠洋航海に出発。鳥羽、佐世保、基隆、馬公、香港、シンガポール、コロンボ、アデン、ポートサイド、ナポリ、マルセイユ、トゥーロン、ビゼルダ、マルタ、ポートサイド、コロンボ、バタヴィア、マニラ、有明湾方面を巡航。
1920年（大正9年）5月20日 - 帰着。
1920年5月31日 - 戦艦「扶桑」乗組。
1920年8月1日 - 海軍少尉に任官。
1921年（大正10年）9月26日 - 1等駆逐艦「時津風」乗組。
1921年12月1日 - 海軍砲術学校普通科学生。
1922年（大正11年）4月8日 - 海軍水雷学校普通科学生。
1922年7月12日 - 戦艦「陸奥」乗組。
1922年12月1日 - 海軍中尉に任官。
1923年（大正12年）2月10日 - 1等海防艦「浅間」乗組。
1923年8月24日 - 軽巡洋艦「鬼怒」分隊長心得。
1923年12月1日 - 海軍大尉に任官。
1925年（大正15年）10月5日 - 運送艦「青島」航海長。
1927年（昭和2年）12月1日 - 第2艦隊司令部参謀兼副官。
1929年（昭和4年）11月1日 - 横須賀鎮守府附。
1929年11月5日 - 海軍省軍令部出仕。
1929年11月30日 - 海軍大学校甲種第29期学生。
1930年（昭和5年）12月1日 - 海軍少佐に任官。
1931年（昭和6年）11月27日 - 海軍大学校卒業。卒業時成績は20名中2位。
1931年12月1日 - 潜水母艦「長鯨(Ⅱ)」航海長兼分隊長。
1932年（昭和7年）5月2日 - 海軍省軍令部出仕。
1932年6月1日 - 海軍省副官兼海軍大臣秘書官。
1934年（昭和9年）9月1日 - 海軍省兼軍令部出仕。
1934年11月15日 - 軍事参議官副官。
1935年（昭和10年）3月1日 - 軍令部出仕。
1935年5月15日 - 在イギリス日本大使館附海軍駐在武官府補佐官附。
1935年11月15日 - 海軍中佐に任官。
1936年（昭和11年）4月15日 - 在イギリス日本大使館附海軍駐在武官府補佐官兼艦政本部造兵監督官。
1937年（昭和12年）5月25日 - 帰朝。
1937年8月2日 - 横須賀鎮守府附。
1937年10月15日 - 海軍省軍務局第1課兼軍令部出仕。
1937年11月15日 - 海軍省軍務局第1課アメリカ担当。
1939年（昭和14年）11月20日 - 支那方面艦隊司令部附。
1939年12月25日 - 支那方面艦隊司令部先任参謀 兼 陸軍支那派遣軍参謀。
1940年（昭和15年）11月15日 - 海軍大佐に任官。
1942年（昭和17年）2月5日 - 海軍省軍務局第1課兼軍令部出仕。
1942年7月14日 - 海軍省軍務局第1課長。
1945年（昭和20年）4月25日 - 兼 軍令部第1部第2部員。
1945年5月1日 - 海軍少将に任官。
1945年5月21日 - 兼 軍令部第2部第3課長。
1945年5月27日 - 兼 軍令部第2部第4課長。
1945年7月10日 - 海軍省兼軍令部出仕。
1945年9月1日 - 海軍省軍務局長。
1945年11月30日 - 海軍省廃官により予備役編入、充員召集。
1945年12月1日 - 第2復員省総務局長。
1946年（昭和21年）6月15日 - 充員召集解除、復員庁第2復員局総務部長。
1946年12月16日 - 兼 資料整理部長。
1947年（昭和22年）5月27日 - 免 資料整理部長。
1948年（昭和23年）1月1日 - 依願退職。
1948年1月10日 - 運輸省掃海管理部長。
1948年5月1日 - 海上保安庁掃海管理部長。
1949年（昭和24年）3月31日 - 海上保安庁退官。
1951年（昭和26年）12月1日 - 海上警備隊建設委員会主宰。
1954年（昭和29年）5月1日 - 住友商事顧問。
1973年（昭和48年）7月1日 - 住友商事退職。
1978年（昭和53年）11月28日 - 死去。享年80歳。

主要著述物

警備隊のしるべ（機関誌水交） 昭和28年・第2号

参考文献

戦史叢書・第79巻 中国方面海軍作戦 （防衛庁防衛研修所戦史部編・朝雲新聞社）
高松宮日記（細川護貞・阿川弘之・大井 篤・豊田隈雄編・中央公論新社） ISBN 4-12-490040-6、C0320
米内光政（阿川弘之著・新潮社） ISBN 4-10-300413-4、0093
井上成美（阿川弘之著・新潮社） ISBN 4-10-300414-2、C0093
高木惣吉日記と情報・上下巻（みすず書房） ISBN 4-622-03506-5、C3031
五人の海軍大臣（吉田俊雄著・文春文庫） ISBN 4-16736-002-0、C0193
四人の軍令部総長 (吉田俊雄著・文春文庫） ISBN 4-16736-004-7、C0193
海上自衛隊はこうして生まれた 「Y文書」が明かす創設の秘密 （NHK放送局自衛隊取材班編・日本放送出版協会） ISBN 4-14-080792-X、C0095
日本陸海軍の制度・組織・人事（日本近代史料研究会編・東京大学出版会）
海軍兵学校沿革・第2巻（海軍兵学校刊）
海軍兵学校出身者名簿（小野崎誠 編・海軍兵学校出身者名簿作成委員会）

関連項目

大日本帝国海軍軍人一覧
* 山形県出身の人物一覧

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