巾部

巾部の概要

巾部（きんぶ）は、漢字を部首によって分類したグループの一つであり、康熙字典の214部首では50番目、つまり3画の部首の中では21番目に位置しています。「巾」という字は、布きれという意味を持ち、布きれに糸をつけた形状を象っています。この部首は、主に織物の種類やその形状に関する意味を持つ漢字を集合的に示すために使われます。

日本語では、「巾」という字は元の意味から派生して「幅」や「冪」といった表現の略字としても利用されています。また、巾部に属する漢字はこの「巾」を筆画として含んでおり、様々な関連する用語を形成しています。

用語の通称

それぞれの言語での部首に関する通称は以下の通りです。

• - 日本語: はば・はばへん（「幅」の略として用いられたため）・きんへん（きんべん）
• - 中国語: 巾字旁・巾字底
• - 韓国語: 수건건부（sugeon geon bu、手拭いの巾部）
• - 英語およびアメリカ英語: Radical turban

このように、巾部が示す字や概念は多文化にわたって広がりを見せています。

部首字 - 巾

部首における主な文字は「巾」です。この文字は、文化圏によって異なる音や意味を持ちます。中古音の情報としては、広韻には「居銀切」や「真韻」、詩韻では「真韻」や「平声」が記載されており、三十六字母では「見母」が示されています。中国語における発音は以下の通りです。

• - 普通話: ピンイン：jīn、注音：ㄐㄧㄣ、ウェード式：chin 1
• - 広東語: Jyutping:gan1、イェール式:gan1
• - 日本語: 音読みはキン、訓読みはきれ（「はば」は幅の略字による国訓としての表現です）
• - 朝鮮語: 音読みは건（geon）、訓読みは헝겊（heonggeop、自身の布きれを指す）または수건（sugeon、手ぬぐい）です。

例字

巾部に関連する漢字には、多くの例があります。以下はその一部です。

• - 基本の巾: 巾
• - 関連漢字: 巿、帀、币、市、布、帅、㠲、㠳、𢁒、𢁓、帆、师、希、帝、帥、師、席、帰（歸→止部14）、帳、帶（帯）、常、幅、帽、幌、幕、幣、幫、幰、幱、㡧、㡨、㡩、㡪、𢆅、𢆇

これらの漢字は、織物や布に関する多様な概念や事物を表し、日常生活や文化の中で幅広く使用されています。従いまして、巾部は日本や中国を含む多様な文化において重要な役割を果たしていることが分かります。

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