広島貨物ターミナル駅

広島貨物ターミナル駅は、広島県広島市南区東駅町に位置する、JR貨物山陽本線の貨物駅です。書類上は芸備線も乗り入れていることになっていますが、実際には芸備線からの出入りはできず、運行時刻表にも記載されていません。そのため、実質的には山陽本線との分岐点として扱われています。

駅の隣には、JR西日本の広島運転所や天神川駅があります。広島市南区にはマツダの工場があるため、当駅を発着する貨物には自動車部品が多く含まれています。

歴史

1969年（昭和44年）3月1日：広島駅の貨物取扱業務を移管する形で、東広島駅として開業しました。場所は、山陽本線下り線の南側でした。
1984年（昭和59年）2月1日：広島操車場が機能停止しました。
1986年（昭和61年）10月1日：宇品四者協定線（旧国鉄宇品線）が廃止されました。
1986年（昭和61年）11月1日：キリンビール広島工場専用線が廃止されました。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、JR貨物の駅となり、東広島駅として継承されました。
1991年（平成3年）6月：旧広島操車場跡地への移転工事が始まりました。
1995年（平成7年）12月22日：旧広島操車場跡地への移転が完了し、着発線荷役方式（E&S方式）が導入されました。同時に、駅名が広島貨物ターミナル駅に改称されました。

旧東広島駅の跡地は、線路が撤去され長らく遊休地となっていましたが、MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島を中心とした市街地再開発事業により、周辺が整備されました。

駅構造

駅には、3面のコンテナホームと、着発線荷役方式を採用した4本の着発荷役線、その他数本の側線があります。また、乗務員基地である広島機関区や、営業窓口であるJR貨物広島営業所も併設されています。

取扱貨物

鉄道コンテナ貨物

12フィートコンテナ、20フィート・30フィート大型コンテナ、20フィート海上コンテナ（重量20トンまで）を取り扱っています。

臨時車扱貨物

産業廃棄物や特別産業廃棄物の取り扱い許可を得ています。

瀬野八対策

瀬野駅から八本松駅の間には急勾配区間（通称：瀬野八）があり、600トンを超える上り貨物列車には、当駅から西条駅までの区間で補助機関車（EF67形・EF210形300番台）が連結されます。

貨物列車

2013年 3月16日現在の情報です。

高速貨物列車

下り列車（北九州貨物ターミナル駅方面）
1日に18本停車します。
うち6本は当駅終着
7本は当駅始発
5本は停車列車

当駅始発の主な行き先：大竹駅、岩国駅、新南陽駅、宇部駅、下関駅
停車列車の主な行き先：福岡貨物ターミナル駅、鹿児島貨物ターミナル駅

上り列車（岡山貨物ターミナル駅方面）
1日に19本停車します。
うち3本は当駅終着
3本は当駅始発
13本は停車列車

主な行き先：百済、名古屋、西浜松駅、沼津駅、東京、越谷、倉賀野駅、宇都宮、仙台、新潟、札幌など

専用線

かつて、当駅の前身である東広島駅から芸備線矢賀駅との間から分岐し、キリンビール広島工場へ至る専用線がありました。この専用線では、製品出荷のほか、麦芽輸送の貨物列車が運行されていました。しかし、この専用線は1986年に廃止・撤去されました。

また、広島駅 - 大須口駅 - 東広島駅間はデルタ線を形成していましたが、1972年に宇品線の旅客扱いが廃止された後、広島駅 - 大須口駅間の線路は撤去されました。宇品線は東広島駅を起点とする貨物専用側線として運用されましたが、1986年に廃止されました。

その他

当駅から東[[福山駅]]、岡山貨物ターミナル駅を経由して、東京貨物ターミナル駅まで福山通運専用の貨物列車「福山レールエクスプレス号」が運行されています。

隣の駅

西日本旅客鉄道（JR西日本）

■山陽本線
海田市駅 - （向洋駅） - （天神川駅） - 広島貨物ターミナル駅 - 広島駅

※向洋駅と天神川駅は旅客線にのみホームがあり、貨物線経由の列車運行上は存在しない扱いとなっています。そのため、西条方面の実際の隣の駅は海田市駅となります。

■芸備線（全列車通過）
矢賀駅 - （広島貨物ターミナル駅） - 広島駅

関連項目

日本の[[鉄道駅一覧]]
* 東広島駅 (芸備鉄道) - 当駅の近くにあった駅。廃止直前は貨物駅でした。

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