第8方面軍 (日本軍)

第8方面軍とは

第8方面軍は、太平洋戦争中の1942年（昭和17年）11月16日に、ソロモン・ニューギニア方面の作戦を指揮するために編成された大日本帝国陸軍の方面軍です。通称号は「剛」で、司令部はニューブリテン島のラバウルに置かれました。

編成と活動

編成当初の目的は、ソロモン・ニューギニア方面における作戦の指揮でした。しかし、連合軍の反攻により、本土からの補給が途絶すると、第8方面軍は自活体制に移行しました。それでも終戦まで司令部は健在であり続けました。

主要人事

司令官:

今村均中将（1942年11月9日 - 終戦）
最終階級は大将

参謀長:

加藤鑰平中将（1942年11月9日 - 終戦）

参謀副長:

佐藤傑大佐（1942年11月9日 - 1943年8月2日）
有末次少将（1943年8月2日 - 1943年9月11日）
公平匡武少将（1943年9月11日 - 1944年6月19日）

終戦時:

司令官：今村均大将
参謀長：加藤鑰平中将
高級参謀：広瀬四郎少将
高級参謀：高橋鶴夫大佐
高級副官：松久徳太郎大佐
兵器部長：舟山貞治少将
経理部長：広田明主計少将
軍医部長：上原慶軍医中将
獣医部長：湯川忠一獣医大佐
法務部長：矢島昌良法務少将
特殊情報部長代理：成松長正少佐

隷下部隊

第8方面軍通信隊
司令官：谷田勇中将
高級部員：加藤勇三大佐
第8方面軍飛行隊：島田計少佐
第9砲兵司令部：河合長明少将
第17師団：酒井康中将
第38師団：影佐禎昭中将
第65旅団：松田厳少将
独立混成第39旅団：坂本末雄中将
独立混成第40旅団：伊東武夫中将
第17軍（ソロモン方面担当）
第18軍（ニューギニア方面担当）後に南方軍隷下

状況

補給が途絶えた後、第8方面軍は現地での自活を余儀なくされました。物資を格納するために100kmを超える地下トンネルを掘るなどの工夫を凝らしました。終戦後、豪軍による武装解除が行われた後も、第17軍と第18軍に対し、食料や衣類などの物資が豪軍の輸送船で運ばれました。

終戦時の状況（昭和20年12月31日時点）

総兵力：9万2784名
作付面積：1万9568反

終戦後の状況（昭和21年1月20日時点）

終戦後、経理部部員が持ち帰った資料によると、以下の状況でした。

精米：1845トン
陸稲（現地栽培）：24トン
乾パン：1432トン
馬：600頭
正規患者：2万8千名（うち入院患者3800名、在隊患者2万4200名）
現地自活人員：1万4千名
豪軍使役作業など：2万3千名
集団勤務：2万8千名

参考文献

外山操・森松俊夫 編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。

関連項目

第11航空艦隊
南東方面艦隊

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