麻雀のローカル役

ローカル役一覧：標準ルールにない麻雀の特殊役

この記事では、日本の標準的な麻雀ルールでは採用されていないローカル役について解説します。ローカル役は、地域や雀荘、オンライン麻雀サイトなどによってルールが異なり、採用されているかどうかも様々です。

ローカル役の起源は多岐に渡り、中国麻雀、日本で独自に考案されたもの、海外（アメリカや台湾など）の麻雀から輸入されたものなどに分類できます。古い中国麻雀由来の役は「古役」と呼ばれることもあります。多くのローカル役は標準的なルールでは採用されませんが、一部の役満は、オンライン麻雀などで現在も採用されている場合があります。

各ローカル役の詳細

連刻役

三連刻 (さんれんこー): 連続する3つの刻子を含む和了形。2翻。三連ポンとも呼ばれる。
四連刻 (すーれんこー): 連続する4つの刻子を含む和了形。役満。三連刻と合わせて連刻役と呼ばれる。中国麻雀では「一色四節高」として正式に認められている。

和了タイミングに関する役

人和 (れんほう): 子が自分の最初のツモの前にロン和了した場合に成立する役。ローカルルールの中では比較的採用されることが多い役です。地和と同様に、ロン和了の前にチー・ポン・カンがあった場合は無効となります。役満、倍満、跳満、満貫など、点数はルールによって異なります。

車輪系役満

大車輪: 筒子の2から8までを2枚ずつ使った門前清一色断么九平和二盃口。役満。かつては筒子の1から7までを揃えた形も大車輪とされていたが、現在の定義は2から8までです。一部のオンライン麻雀では正規の役満として採用されている。
小車輪 (しょうしゃりん): 筒子の1から7、もしくは3から9を対子にしたもの。役満、倍満、跳満など、点数はルールによって異なります。定義に揺れがあり、1から7、3から9以外にも、6連番やメンチン七対子などを含む定義もある。
大竹林 (だいちくりん): 大車輪と同じ形を索子で作ったもの。役満。
大数隣 (だいすうりん): 大車輪と同じ形を萬子で作ったもの。役満。中国麻雀では「連七対」として正式採用されているが、こちらは門前で1種7連続の対子であれば成立する広い定義である。

その他の役満

紅孔雀 (べにくじゃく): 索子の1、5、7、9と中を使った和了形。役満。副露可。緑一色から派生した役。
紅一点 (こういってん): 緑一色の發を中に入れ替えた和了形。役満。緑一色よりも歴史が古いとされる。
緑一色輪 (りゅーいーそーりん): 緑一色の雀頭を五索に置き替えたもの。役満。非常に特殊なローカル役。
黒一色 (へいいーそー): 筒子の黒丸のみの牌（2・4・8）と風牌で構成された和了形。役満。
断紅和 (たんふぉんほー): 赤色を含まない牌のみで4面子1雀頭または七対子を作る役。門前3翻、食い下がり2翻。
百万石 (ひゃくまんごく): 萬子の清一色で、数字の合計が100万以上となった時に成立する役。役満。副露可。ルールによって、100万ぴったりを純正百万石とする場合や、ダブル役満とする場合もある。
十三不塔 (しーさんぷとう): 親の配牌時またはチー・ポン・カンのない子の第1ツモ時に、面子・搭子が一切なく雀頭が一つだけある状態を役満としたもの。定義に揺れがある。
十三無靠 (しーさんうーしー): 配牌時または第1ツモ時に面子・搭子・対子が一切ない状態を役満としたもの。
七星無靠 (ちーしんうーしー): 特定の筋牌と字牌を全て1枚ずつ揃えた形。役満。

その他のローカル役

オープン立直 (オープンリーチ): リーチ宣言時に手牌を公開するリーチ。通常のリーチに1翻増し。
八連荘 (ぱーれんちゃん): 連続8回和了した場合の8回目の和了を手牌の牌姿にかかわらず役満とするもの。
破回八連荘 (ぽーほいぱーれんちゃん): 八連荘を阻止するアガリを役満とするもの。
客風三刻 (おたかぜさんこー): 役牌にならない風牌3種を刻子にした時成立する役。
三風刻 (さんぷうこー): 風牌4種のうち3種を刻子にした場合成立する役。
四字刻 (すーつーこー): 字牌で4刻子を作った時成立する役。
風花雪月 (ふうかせつげつ): 特定の牌をすべて刻子にして和了した時に成立する古役。役満。
花鳥風月 (かちょうふうげつ): 特定の牌をすべて刻子にして和了した時に成立する古役。役満。
東北新幹線 (とうほくしんかんせん): 東と北を刻子と雀頭にし、残る3面子で一気通貫を作った和了形。役満。
東北自動車道 (とうほくじどうしゃどう): 二筒、四筒、六筒、東、北の5種類を使った対々和。役満。
南北戦争 (なんぼくせんそう): 南・北を各3枚ずつと特定の牌を揃えることで成立する役。役満。
金門橋: 123、345、567、789という4面子を作った時に成立する役。役満。
青ノ洞門 (あおのどうもん): 風牌1種と筒子の2・4・8と發で作った対々和。役満。
五門斉 (うーめんさい): 萬子・筒子・索子・風牌・三元牌を全て使った和了形。5翻もしくは2翻、もしくは役満。
真似満 (まねまん): 子が親の捨牌と全く同じ牌を全く同じ順序で捨てることにより成立する役。満貫。
槓振り (かんふり): 槓をした直後の打牌に対してロンをすると成立する役。1翻。
頭槓和 (とうかんほー): 第一巡目に槓をして嶺上開花で和了した場合を役満扱いしたもの。
連開花 (れんかいほう): 槓を2回以上連続で行った場合の嶺上牌でのツモ和了を2翻役としたもの。
五筒開花 (うーぴんかいほう): 嶺上開花で引いた和了牌が五筒だった場合を満貫役として扱ったもの。
二索槍槓 (りゃんぞーちゃんかん): 二索の加槓に対して搶槓で和了した場合を満貫役として扱ったもの。
一筒摸月 (いーぴんもーゆえ): 海底で引いたツモ和了牌が一筒だった場合を満貫扱いとしたもの。
九筒撈魚 (ちゅーぴんらおゆい): 河底で打ち出された九筒でロン和了した場合を満貫扱いとしたもの。
燕返し (つばめがえし): 他家のリーチ宣言牌でロン和了することによって成立する役。定義に揺れがある。
大七星 (だいしちせい): 字牌7種をすべて使った字一色七対子。役満。
三元七対子 (さんげんちーといつ): 三元牌3種の対子を含む七対子。
四喜七対子 (すーしーちーといつ): 風牌4種の対子を含む七対子。
清盃口 (ちんぺーこー): 二盃口を構成する二翼の面子部分がそれぞれ同じ数字だった時に成立する役。
双竜争珠 (しゃんろんちょんちゅ): 雀頭を筒子にし萬子と索子で同じ数字の順子をそれぞれ2組作ったときに成立する役。
鏡同和 (きゃんどんほー): 2種類の数牌で同じ順子を作れば成立する役。
二同刻 (りゃんどーこー): 2種類の数牌で同じ刻子を作れば成立する役。
小タテ (しょーたて): 萬子・筒子・索子の同じ数字の数牌で刻子を2つ作り、もう1種を雀頭にした場合に成立する役。
五心通貫 (うーしんつうかん): 同種の数牌で123、46、789と揃え5のカンチャン待ちで和了した一気通貫。
三色通貫 (さんしょくつうかん): 萬子、筒子、索子の三種類の数牌を使って一気通貫を構成する面子を作ったときに成立する役。
単竜 (たんろん): 三色通貫を単騎待ちであがったときに成立する役。
三色連刻 (さんしょくれんこー): 萬子、筒子、索子の3色で連番の刻子を作ると成立する役。
頂三刻 (ちょうさんこう): 同色の数牌で1・5・9の刻子を作ると成立する役。
跳牌刻 (ちょうぱいこー): 同色の数牌で一つ飛ばしの3刻子を作ると成立する役。
筋牌刻 (すじぱいこー): 同色の数牌で1-4-7、2-5-8、3-6-9といった筋牌の3刻子を作ると成立する役。
十二落抬 (しーあるらおたい): ポンとチーおよび明槓によって4面子すべてを副露し裸単騎で和了することで成立する役。
金鶏独立 (きんけいどくりつ): 一索の裸単騎を満貫とした古役。
独釣寒江雪 (とうちゃおはんちゃんしゅえ): 白の裸単騎を満貫とした古役。
七連宝燈・八連宝燈: 同色牌すべてで和了できるが、自分で4枚使っている牌は待ちに数えないため、9面待ちではなくそれぞれ7面待ち・8面待ちとみなされる。

ダブル役満とローカル役満の採用状況

2014年現在、麻雀プロ団体では単一役によるダブル役満は採用されていませんが、一般の麻雀では、大四喜、四暗刻単騎待ち、国士無双13面待ち、純正九蓮宝燈をダブル役満とするローカルルールがあります。人和、四連刻、大車輪、八連荘などは、オンライン麻雀などで採用状況が分かれています。役満の点数は、かつては子24000/親36000点というルールもありましたが、現在は子32000/親48000点が一般的です。

参考文献

この記事の情報は、様々な書籍、漫画作品、ゲーム、Web上の資料などを参考に作成されています。詳細な参考文献については、元記事を参照ください。

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