リアス・シーライナー

リアス・シーライナーとは

リアス・シーライナーは、かつて三陸鉄道とJR東日本が共同で運行していた、夏季限定の臨時快速列車です。仙台駅から八戸駅まで、東北本線、石巻線、気仙沼線、大船渡線、南リアス線、山田線、北リアス線、八戸線といった、太平洋側の路線を乗り継ぎ、長距離を走破していました。

運行概要

1997年から毎年夏に運行されていましたが、JR線内でのダイヤ調整が難航し、年々運転日が減少していました。2011年の東日本大震災で運行経路が甚大な被害を受け、一部区間では鉄道が廃止されたため、2010年を最後に運行されていません。

列車は全車自由席で、誰でも気軽に利用することができました。

停車駅

停車駅は年度によって変化しており、定期普通列車の代走として各駅停車となる区間も異なっていました。

2010年度の停車駅

八戸行
仙台駅 - 小牛田駅 - 涌谷駅 - 前谷地駅 - 志津川駅 - 大谷海岸駅 - 南気仙沼駅 - 気仙沼駅 - 陸前高田駅 - 小友駅 - 盛駅 - (南リアス線内各駅停車) - 釜石駅 - 鵜住居駅 - 大槌駅 - 岩手船越駅 - 陸中山田駅 - 津軽石駅 - 宮古駅 - (北リアス線内各駅停車) - 久慈駅 - (八戸線内各駅停車) - 八戸駅

仙台行
八戸駅 - 本八戸駅 - 陸奥湊駅 - 鮫駅 - 階上駅 - 種市駅 - 陸中八木駅 - 侍浜駅 - 久慈駅 - 陸中野田駅 - 野田玉川駅 - 普代駅 - 田野畑駅 - 島越駅 - 小本駅 - 田老駅 - 一の渡駅 - 宮古駅 - 津軽石駅 - 陸中山田駅 - 岩手船越駅 - 大槌駅 - 鵜住居駅 - 釜石駅 - (南リアス線内各駅停車) - 盛駅 - 小友駅 - 陸前高田駅 - 気仙沼駅 - 南気仙沼駅 - 大谷海岸駅 - 志津川駅 - 前谷地駅 - 涌谷駅 - 小牛田駅 - 仙台駅

2007年度の停車駅

八戸行
仙台駅 - 松島駅 - 小牛田駅 - 涌谷駅 - 前谷地駅 - 志津川駅 - 大谷海岸駅 - 南気仙沼駅 - 気仙沼駅 - 陸前高田駅 - 小友駅 - 盛駅 - 綾里駅 - 三陸駅 - 釜石駅 - 鵜住居駅 - 大槌駅 - 岩手船越駅 - 陸中山田駅 - 津軽石駅 - 宮古駅 - 一の渡駅 - 田老駅 - 小本駅 - 島越駅 - 田野畑駅 - 普代駅 - 野田玉川駅 - 陸中野田駅 - 久慈駅 - (八戸線内各駅停車) - 八戸駅

仙台行
八戸駅 - 本八戸駅 - 陸奥湊駅 - 鮫駅 - 階上駅 - 種市駅 - 陸中八木駅 - 侍浜駅 - 久慈駅 - 陸中野田駅 - 野田玉川駅 - 普代駅 - 田野畑駅 - 島越駅 - 小本駅 - 田老駅 - 一の渡駅 - 宮古駅 - 津軽石駅 - 陸中山田駅 - 岩手船越駅 - 大槌駅 - 鵜住居駅 - 釜石駅 - (南リアス線内各駅停車) - 盛駅 - 小友駅 - 陸前高田駅 - 気仙沼駅 - 南気仙沼駅 - 大谷海岸駅 - 志津川駅 - 前谷地駅 - 涌谷駅 - 小牛田駅 - 松島駅 - 仙台駅

使用車両・設備

2010年は三陸鉄道の車両が使用され、2両編成で全車自由席でした。車内販売は基本的に北リアス線内で行われ、盛駅停車中には三陸鉄道の社員による物販も行われました。

乗車券

JR東日本と三陸鉄道の間で連絡運輸が行われており、両社の駅を発着する乗車券の購入が可能でした。また、北リアス線、南リアス線を挟んだ乗車券も購入できました。青春18きっぷや北海道&東日本パス利用者向けには、「三鉄とく割フリーパス」が車内で販売されていました。

沿革

1988年7月24日：前身となる臨時列車「三陸パノラマ号」が仙台 - 八戸間で運転開始
1997年7月26日：仙台 - 久慈間で「リアス・シーライナー」の運転開始。三陸鉄道36-100形気動車を使用
1999年7月31日：仙台 - 八戸間の運転となる。JR東日本のキハ58系改造車「エーデルワイス」も使用
2003年7月26日：宮城県北部地震と大雨により、八戸行が運休、仙台行は宮古で運転打ち切り
2004年7月31日：運転期間が短縮される
2007年7月27日：仙台 - 気仙沼間で「こがね」と連結
2008年7月22日：運行期間が短縮され、レトロ列車「さんりく しおさい」と連結。地震の影響で一部運休
2009年7月27日：「kenji」が初めて使用される
* 2010年7月26日：全区間が自由席となる。松島駅が通過となる

備考

リアス・シーライナーは、三陸の美しい海岸線を走る人気の臨時列車でした。東日本大震災で運行が終了したのは非常に残念ですが、その思い出は今も多くの人々の心に残っています。

外部リンク

三陸鉄道公式サイト
がんばれ第3セクター鉄道 3655クラブホームページ

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