レッスルマニアV

レッスルマニアV：伝説の一夜

1989年4月2日、プロレス界の歴史に新たな1ページが刻まれた。アメリカ合衆国で開催されたWWE（当時WWF）の年間最大の祭典、レッスルマニアVである。この大会は、数々の名勝負とスター選手の活躍によって、今なお語り継がれる伝説的なイベントとして記憶されている。

ショーン・マイケルズのデビューと豪華な顔ぶれ

この大会は、後に「ミスター・レッスルマニア」と呼ばれることになるショーン・マイケルズにとって、レッスルマニア初出場となった記念すべき舞台であった。彼の華麗なデビューは、大会全体に大きな興奮をもたらした。 オープニングでは、WWF女子王者のロッキン・ロビンによる「美しきアメリカ」の熱唱が、会場の熱気をさらに高めた。

メインイベント：ホーガンVSサベージの激突

大会のメインイベントは、WWF世界ヘビー級王座を懸けた、ハルク・ホーガンとランディ・サベージの夢の対決であった。約1年ぶりに王座奪還を目指すホーガンと、王者として防衛に挑むサベージ。両者のプライドと意地がぶつかり合う、激しい戦いが展開された。 この死闘の末、ホーガンが勝利し、WWF世界ヘビー級王座に返り咲いた。 この瞬間、会場は割れんばかりの歓声に包まれた。

その他の注目カード

メインイベント以外にも、多くの注目カードが実現した。 ツイン・タワーズとザ・ロッカーズ、デモリッションとパワーズ・オブ・ペインといったタッグチーム同士の激突、そしてアルティメット・ウォリアーとリック・ルードによるWWFインターコンチネンタル王座戦など、豪華な顔ぶれがリングを熱く彩った。


ジェイク・ロバーツとアンドレ・ザ・ジャイアントの対戦では、ビッグ・ジョン・スタッドがスペシャルレフェリーを務めた。 また、ミスター・パーフェクトとブルー・ブレイザー、ハート・ファウンデーションとリズム&ブルースといったカードも、観客を魅了した。


ハーキュリーズとキング・ハク、ザ・ブッシュワッカーズとファビュラス・ルージョーズ、ディノ・ブラボーとロニー・ガービン、ブレーン・バスターズとストライク・フォースといった試合も、この大会を盛り上げた。 ジム・ドゥガンとバッド・ニュース・ブラウン、レッド・ルースターとボビー・ヒーナンといった試合も記憶に残るものだった。

レッスルマニアVの遺産

レッスルマニアVは、単なるプロレスの興行を超えた、エンターテイメントの祭典であった。 数々の名勝負、そしてスター選手の輝かしい活躍は、プロレス史に深く刻まれた。 この大会をきっかけに、多くのファンがプロレスの魅力に開眼し、新たな時代へと導かれたと言えるだろう。 レッスルマニアVは、まさにプロレスの黄金時代を象徴する、忘れられない一夜であった。 大会の結果を改めて見てみよう。


結果

○ハーキュリーズ vs ●キング・ハク (w / ボビー・ヒーナン)
○ツイン・タワーズ (ビッグ・ボスマン&アキーム) (w / スリック） vs ●ザ・ロッカーズ (ショーン・マイケルズ&マーティ・ジャネッティ)
△ブルータス・ビーフケーキ vs △テッド・デビアス (w / バージル)
○ザ・ブッシュワッカーズ (ルーク・ウィリアムス&ブッチ・ミラー) vs ●ファビュラス・ルージョーズ (ジャック・ルージョー&レイモンド・ルージョー) (w / ジミー・ハート)
○ミスター・パーフェクト vs ●ブルー・ブレイザー
○デモリッション (アックス&スマッシュ) (c) vs ●パワーズ・オブ・ペイン (ザ・バーバリアン&ザ・ウォーロード) & ミスター・フジ (ハンディキャップ形式WWFタッグ王座戦)
○ディノ・ブラボー (フレンチ・マーチン) vs ●ロニー・ガービン
○ブレーン・バスターズ (アーン・アンダーソン&タリー・ブランチャード) (w / ボビー・ヒーナン) vs ●ストライク・フォース (リック・マーテル&ティト・サンタナ)
○ジェイク・ロバーツ vs ●アンドレ・ザ・ジャイアント (w / ボビー・ヒーナン) (スペシャル・レフェリー：ビッグ・ジョン・スタッド)
○ハート・ファウンデーション (ブレット・ハート&ジム・ナイドハート) vs ●リズム&ブルース (ホンキー・トンク・マン&グレッグ・バレンタイン) (w / ジミー・ハート)
●アルティメット・ウォリアー (c) vs ○リック・ルード (w / ボビー・ヒーナン) (WWFインターコンチネンタル王座戦)
△ジム・ドゥガン vs △バッド・ニュース・ブラウン
○レッド・ルースター vs ●ボビー・ヒーナン (w / ブルックリン・ブロウラー)
●ランディ・サベージ (c) vs ○ハルク・ホーガン (WWF世界ヘビー級王座戦)

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