日本ジャーナリスト専門学校

日本ジャーナリスト専門学校は、東京都豊島区高田に位置し、1974年から2010年まで存在した専門学校です。学校法人情報学園によって運営され、作家、ライター、編集者、カメラマンなど、メディア業界で活躍する人材の育成を目的としていました。特にジャーナリスト養成に特化した専門学校として、閉校まで日本で唯一の存在であり、通称「ジャナ専」として知られていました。

特徴的な校風

多くの専門学校が就職のための技術習得を主な目的とする中、日本ジャーナリスト専門学校は独特な校風を持っていました。学生の中には、必ずしも就職を目標としていない者も多く、出席率などが厳格に管理されることはありませんでした。この自由な雰囲気が、多様なバックグラウンドを持つ学生や講師が集まる土壌となり、独自の文化を形成していました。

多彩な講師陣

本校の講師陣は、小説家やジャーナリストだけでなく、新左翼や新右翼の活動家など、幅広い分野の専門家や活動家で構成されていました。このような多様な背景を持つ講師たちが、学生に様々な視点や価値観を提供し、刺激的な学びの場を提供していました。

主な講師

高橋源一郎 - 小説家（第1回三島由紀夫賞受賞）
重松清 - 小説家（第124回直木賞受賞）
藤沢周 - 小説家（第119回芥川賞受賞）
盛田隆二 - 小説家
絓秀実 - 文芸評論家（著書『大衆教育社会批判序説』では当校を批判）
上野昻志 - 文芸評論家
渡部直己 - 文芸評論家
亀井淳 - ジャーナリスト
鈴木邦男 - 新右翼団体 一水会顧問
小野田襄二 - 元中核派政治局員
荒俣宏 - 博物学者、小説家
鴻英良 - 演劇批評家、翻訳者
正津勉 - 詩人
吉川勇一 - 英語講師
入江啓四郎 - ジャーナリスト、法学者
猪野健治 - ジャーナリスト
清水英夫 - ジャーナリスト、法学者
高木正幸 - ジャーナリスト
松浦総三 - ジャーナリスト
茶本繁正 - ジャーナリスト
大竹オサム - 元バイク雑誌編集長、作家
中上紀 - 小説家（第23回すばる文学賞受賞）
高平哲郎 - 放送作家、演出家、評論家
井土紀州 - 脚本家、映画監督
玉川信明 - 評論家
小笠原賢二 - 文芸評論家
相倉久人 - ジャズ評論家
粉川哲夫 - メディア批評家
樋口健二 - 報道写真家
丸山邦男 - 評論家

歴代校長

青地晨 - ジャーナリスト、元『世界評論』編集長
南博 - 社会心理学者、一橋大学教授
鳥井守幸 - 元毎日新聞論説委員、元サンデー毎日編集長
上野昂志 - 評論家

多様な卒業生

日本ジャーナリスト専門学校は、多くの著名な卒業生を輩出してきました。彼らは、著述家、編集者、ジャーナリスト、作家、映画監督など、多岐にわたる分野で活躍しています。

主な卒業生

石黒謙吾（著述家・編集者）
石田洋介（シンガーソングライター）
内井義隆 (サンケイスポーツ編集局編集委員)
勝又悠（映画監督）
北健一郎（スポーツジャーナリスト）
北村年子（ルポライター、ノンフィクション作家、ラジオパーソナリティ）
紺野 敦 (NHK国際放送局番組出演者・KBS WORLD Radio在京メディアレポーター・朝日新聞姉妹紙 朝日シティニュース記者・朝日新聞姉妹紙社友・休刊)
三平×2（中退）
志村一矢（ライトノベル作家）
鈴木健（週刊プロレス編集次長・週プロモバイル編集長）
高橋美香 (アニメーター、デザイナー)
谷口千秋 (ライター、編集者・故人)
谷口雅彦（写真家、アートプロデューサー、近現代写真研究家）
二宮清純（評論家・スポーツジャーナリスト）
野原広子 (フリーライター)
松本稔 (脚本家)
山本直子（アニメーター）

アクセス

都電荒川線 学習院下停留場 徒歩
JR山手線、西武新宿線、東京メトロ東西線 高田馬場駅 徒歩

外部リンク

日本ジャーナリスト専門学校
* 日本ジャーナリスト専門学校 - ウェイバックマシン

日本ジャーナリスト専門学校は、そのユニークな教育方針と多様な人材を輩出したことで、日本のジャーナリズム教育史において特筆すべき存在です。閉校後も、その影響は卒業生たちの活躍を通して、今もなお感じることができます。

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