猪野剛太郎

猪野剛太郎：多才な俳優の軌跡

猪野剛太郎（いの ごうたろう）氏は、1927年10月1日生まれの日本の俳優、声優、演出家です。東京府出身で、長く俳優生活協同組合に所属していました。東京高工付属工科学校卒業という経歴を持ち、身長159cm、体重50kgとされています。

俳優としてのキャリア

1952年、舞台芸術学院を卒業後、新協劇団に入団。その後、劇団の再編を経て東京芸術座、東京演劇ゼミナール（後の劇団東演）、劇団歴史座と所属劇団を変えながら、舞台俳優としてキャリアを重ねました。和泉流狂言を特技としていたことでも知られています。1970年からは、東京俳優生活協同組合に所属していました。一部の作品では「狩野剛太郎」とクレジットされていた時期もありました。

テレビドラマ

猪野氏は、NHKの大河ドラマを始め、数多くのテレビドラマに出演し、幅広い役柄を演じ切りました。NHKでは『国盗り物語』『風と雲と虹と』『花神』『黄金の日日』『獅子の時代』『おんな太閤記』『峠の群像』『マー姉ちゃん』『おしん』など、時代劇から現代劇まで多彩な作品に参加。日本テレビでは『太陽にほえろ!』『大都会シリーズ』『Gメン'75』といった人気シリーズにも出演し、名脇役として視聴者に親しまれました。また、TBS、フジテレビ、テレビ朝日など民放各局のドラマにも多数出演。数多くの作品で、個性豊かなキャラクターを演じ分けました。代表的な作品には、以下のようなものがあります。

NHK:『ワシントンの日本人』、『事件記者』、『国盗り物語』、『風と雲と虹と』、『花神』、『黄金の日日』、『獅子の時代』、『おんな太閤記』、『峠の群像』、『赤い月』、『御宿かわせみ』、『マー姉ちゃん』、『おしん』、『立花登 青春手控え』、『愛と友情のブギウギ』など
日本テレビ:『パパと呼ばないで』、『子連れ狼』、『伝七捕物帳』、『おんな浮世絵・紅之介参る!』、『剣と風と子守唄』、『太陽にほえろ!』、『大都会シリーズ』、『気まぐれ天使』、『祭ばやしが聞こえる』、『新五捕物帳』など
TBS:『トイレット部長』、『帰ってきたウルトラマン』、『好き! すき!! 魔女先生』、『刑事くん』、『赤い迷路』、『日本沈没』、『青春の門』、『晴れのち晴れ』、『沿線地図』、『江戸を斬るIV』、『女たちの忠臣蔵』、『あいくるしい』、『仮面ライダー』、『噂の刑事トミーとマツ』など
フジテレビ:『鉄腕アトム』、『ぼくのお父ちゃん』、『スペクトルマン』、『浮世絵 女ねずみ小僧』、『木曽街道いそぎ旅』、『笹沢左保シリーズ 八州犯科帳』、『特捜記者』、『花くらべ』、『江戸の旋風』、『渚より愛をこめて』、『あかんたれ』、『破れ奉行』、『ゴールデンドラマシリーズ 飢餓海峡』、『騎馬奉行』、『大捜査線』、『時代劇スペシャル 新吾十番勝負』など
テレビ朝日:『都会の虹』、『荒野の素浪人』、『変身忍者 嵐』、『どっこい大作』、『ザ・ボディガード』、『華麗なる一族』、『天まであがれ』、『破れ傘刀舟悪人狩り』、『達磨大助事件帳』、『江戸の鷹 御用部屋犯科帖』、『浮浪雲』、『半七捕物帳』、『土曜ワイド劇場』、『電子戦隊デンジマン』、『特捜最前線』、『走れ!熱血刑事』、『ゴールデンワイド劇場 終りに見た街』、『はぐれ刑事純情派』など
テレビ東京:『大江戸捜査網』、『UFO大戦争 戦え! レッドタイガー』、『そば屋梅吉捕物帳』など

映画と舞台

テレビドラマ以外にも、映画『あつもの 杢平の秋』や、舞台『貝谷八百子バレエ團「シンデレラ」』、『劇団東演』の公演など、幅広い分野で活躍しました。また、吹き替えの仕事にも携わっていました。

まとめ

猪野剛太郎氏は、長年にわたり、テレビドラマ、映画、舞台、吹き替えと、多岐にわたる分野で活躍したベテラン俳優でした。そのキャリアは、日本の映像史、演劇史において重要な位置を占めています。数多くの作品で印象的な演技を残し、多くの視聴者、観客に記憶されています。その多彩な才能と、長年にわたる活躍は、後進の俳優たちに大きな影響を与え続けていると言えるでしょう。

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