鈴木治夫 (俳優)

鈴木治夫：東宝映画黄金期の脇役俳優

鈴木治夫（1926年生まれ）は、日本の元俳優である。東京で生まれ、鎌倉アカデミアを卒業。加藤茂雄氏と同期の卒業生であった。

東宝映画に専属俳優として所属し、同社の専属俳優制度が崩壊した後も、1970年代後半まで活躍を続けたベテラン俳優と言えるだろう。

幅広いジャンルでの活躍

彼のキャリアは多岐に渡る。東宝の看板作品であるゴジラシリーズをはじめ、時代劇、コメディ、そして社会派作品まで、実に様々なジャンルの作品に出演している。脇役として出演することが多かったものの、その存在感は大きく、作品に深みを与えていた。

特に特撮映画への出演は多く、『ゴジラ』シリーズには数多くの作品で出演している。ゴジラシリーズ以外にも、『空の大怪獣ラドン』や『宇宙大戦争』など、特撮作品に欠かせない存在だった。これらの作品では、自衛隊員や警官、研究員など、様々な役どころを演じ分けている。

一方で、黒澤明監督作品への出演も経験しており、『七人の侍』に百姓役で出演している。黒澤監督作品への出演は、俳優としての力量の高さを示すものと言えるだろう。また、娯楽作品にも多く出演し、『クレージー映画』シリーズなどにも顔を見せている。

映画作品リスト

以下に、鈴木治夫氏の主な映画出演作品を列挙する。

ゴジラシリーズ:
キングコング対ゴジラ (1962)
モスラ対ゴジラ (1964)
怪獣大戦争 (1965)
ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘 (1966)
怪獣総進撃 (1968)
ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃 (1969)
ゴジラ対ヘドラ (1971)
メカゴジラの逆襲 (1975)

その他東宝作品:
生きる (1952)
太平洋の鷲 (1953)
七人の侍 (1954)
透明人間 (1954)
白夫人の妖恋 (1956)
空の大怪獣 ラドン (1956)
嵐の中の男 (1957)
最後の脱走 (1957)
地球防衛軍 (1957)
結婚のすべて (1958)
美女と液体人間 (1958)
ガス人間第一号 (1960)
隠し砦の三悪人 (1958)
戦国群盗伝 (1959)
独立愚連隊 (1959)
独立愚連隊西へ (1960)
どぶ鼠作戦 (1962)
日本誕生 (1959)
宇宙大戦争 (1959)
暗黒街の対決 (1960)
ふんどし医者 (1960)
暗黒街の弾痕 (1961)
別れて生きるときも (1961)
モスラ (1961)
世界大戦争 (1961)
野盗風の中を走る (1961)
妖星ゴラス (1962)
箱根山 (1962)
天国と地獄 (1963)
戦国野郎 (1963)
青島要塞爆撃命令 (1963)
林檎の花咲く町 (1963)
大盗賊 (1963)
江分利満氏の優雅な生活 (1963)
女の歴史 (1963)
海底軍艦 (1963)
恐怖の時間 (1964)
ああ爆弾 (1964)
君も出世ができる (1964)
宇宙大怪獣ドゴラ (1964)
侍 (1965)
肉体の学校 (1965)
ここから始まる (1965)
太平洋奇跡の作戦 キスカ (1965)
フランケンシュタイン対地底怪獣 (1965)
けものみち (1965)
血と砂 (1965)
悪の階段 (1965)
100発100中 (1965)
クレージーの無責任清水港 (1966)
クレージーだよ 奇想天外 (1966)
女の中にいる他人 (1966)
狸の王様 (1966)
狸の休日 (1966)
奇巌城の冒険 (1966)
ゼロ・ファイター 大空戦 (1966)
フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ (1966)
お嫁においで (1966)
落語野郎 大爆笑 (1967)
キングコングの逆襲 (1967)
日本のいちばん長い日 (1967)
日本海大海戦 (1969)
激動の昭和史 軍閥 (1970)
激動の昭和史 沖縄決戦 (1971)
乱れ雲 (1967)
首 (1968)
斬る (1968)
愛のきずな (1969)
恋にめざめる頃 (1969)
死ぬにはまだ早い (1969)
地獄変 (1968)
新選組 (1969)
頑張れ! 日本男児 (1970)
悪魔が呼んでいる (1970)
呪いの館 血を吸う眼 (1971)
血を吸う薔薇 (1974)
西のペテン師 東のサギ師 (1971)
父ちゃんのポーが聞える (1971)
昭和ひとけた社長対ふたけた社員 月月火水木金金 (1971)
王将 (1973)
野獣狩り (1973)
日本沈没 (1973)
華麗なる一族 (1974)
ノストラダムスの大予言 (1974)
沖田総司 (1974)
愛こんにちは (1974)
告訴せず (1975)
続・人間革命 (1976)
* 大空のサムライ (1976)

テレビドラマ出演

映画だけでなく、テレビドラマにも多数出演している。代表的な作品として、『ウルトラシリーズ』、『太陽にほえろ!』、『大江戸捜査網』などがある。

まとめ

鈴木治夫氏は、長年にわたり、数多くの映画やテレビドラマに出演し、日本の映像文化に貢献した俳優である。その幅広い演技力と存在感は、多くの作品を彩り、視聴者に深い印象を残した。脇役として活躍する彼の姿は、日本映画史において決して無視できない存在であると言えるだろう。

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