1979年の日本競馬

1979年の日本競馬

1979年（昭和54年）の日本競馬界は、様々な出来事がありました。この年、競馬界では施設の拡充や新たな試みが数多く行われ、また、多くの名馬が誕生しました。以下に、その詳細をまとめます。

主な出来事

1月 - 3月
1月27日：名古屋市に納屋橋電話投票所が開設され、東海地区で中央競馬の電話投票が開始されました。
3月1日：日本中央競馬会の馬事公苑に体育館が新設されました。
3月3日：福岡市に福岡電話投票所が開設、運用が開始されました。
3月4日：中央競馬の騎手、福永洋一が毎日杯で落馬し、重傷を負いました。
3月24日：札幌場外発売所が新設されました。
4月 - 6月
4月5日：馬事公苑の白井分苑が開苑しました。
4月24日：後楽園場外発売所に後楽園電話投票所が開設、運用が開始されました。
4月29日：中央競馬の上田武司調教師が、内閣総理大臣より銀盃の褒章を受けました。
4月：地方競馬全国協会が長期騎手候補生過程を18か月から24か月に延長しました。
5月7日：日本中央競馬会後援の「ダービーフェスティバル」が8年ぶりに九段会館ホールで開催されました。
5月10日：馬事振興研究会が発足しました。
6月6日：イギリスで行われたダービーステークス200回記念に、日本中央競馬会の武田誠三理事長が出席しました。
6月8日：日本中央競馬会制作の広報映画『母馬物語』が日本産業映画コンクールで奨励賞を受賞しました。
6月16日：ニュージーランドより同国競馬公社総裁のH・G・カラムら3名が来日し、日本中央競馬会の施設などを視察しました。
6月22日：栗東トレーニングセンターで伊藤雄二調教師の娘である伊藤淑が、中央競馬初の女性厩務員として就職しました。
7月 - 9月
8月11日：新橋電話投票所が日本中央競馬会の新橋分館に設置され、運用が開始されました。
8月21日：農林水産省の主催で、関東競馬ブロック会議が福島で行われました。同会議は9月4日に関西地区でも開かれました。
9月23日：中央競馬の厩舎関係者8名および職員1名がヨーロッパ研修に出発しました。
10月 - 12月
10月1日：地方競馬の中央騎手招待競走が船橋競馬場で行われました。同競走は2日に道営札幌競馬場、16日にも大井競馬場で行われました。
10月7日：中央競馬の3回中京2日開催の第10競走に地方競馬招待競走が行われ、地方のリュウアラナスが優勝しました。
10月15日：阪神競馬場の新スタンドの増改築工事が完成しました。
10月15日：第34回国民体育大会のため、宮崎競馬場に昭和天皇が来場しました。
10月23日：阪神競馬場で開設30周年記念式典が行われました。
10月26日：日本中央競馬会制作の広報映画『甦る勇者』が、優秀映画鑑賞会の推薦映画に選ばれました。
11月3日：中央競馬の大久保房松調教師が黄綬褒章を受章しました。
11月11日：アメリカ合衆国の騎手スティーブ・コーゼンが来日し、大井競馬場で騎乗しました。
11月12日：栗東トレーニングセンターで10周年記念式典が行われました。
12月23日：バローネターフが史上初の中山大障害5回制覇を達成しました。

主な競走結果（中央競馬）

クラシック競走
第39回桜花賞：ホースメンテスコ（騎手：佐々木晶三）
第39回皐月賞：ビンゴガルー（騎手：小島太）
第40回優駿牝馬（オークス）：アグネスレディー（騎手：河内洋）
第46回東京優駿（日本ダービー）：カツラノハイセイコ（騎手：松本善登）
第40回菊花賞：ハシハーミット（騎手：河内洋）
その他主要競走
第79回天皇賞（春）：カシュウチカラ（騎手：郷原洋行）
第20回宝塚記念：サクラショウリ（騎手：小島太）
第4回エリザベス女王杯：ミスカブラヤ（騎手：岡部幸雄）
第80回天皇賞（秋）：スリージャイアンツ（騎手：郷原洋行）
第24回有馬記念：グリーングラス（騎手：大崎昭一）
障害競走
第82回中山大障害（春）：バローネターフ（騎手：根本康広）
第83回中山大障害（秋）：バローネターフ（騎手：根本康広）

表彰

優駿賞
年度代表馬・最優秀5歳以上牡馬：グリーングラス
最優秀3歳牡馬：リンドタイヨー
最優秀3歳牝馬：ラフオンテース
最優秀4歳牡馬：カツラノハイセイコ
最優秀4歳牝馬：アグネスレディー
最優秀5歳以上牝馬：サニーフラワー
最優秀障害馬：バローネターフ
最優秀アラブ：パークボーイ

この年に生まれた主な競走馬（1982年のクラシック世代）

アズマハンター、シャダイアイバー、ヤマノシラギク、アンティックヴァリュー、サルノキング、エリモローラ、シルクテンザンオー、ビクトリアクラウン、ハギノカムイオー、メジロアンタレス、ホリスキー、ワカテンザン、アンドレアモン、ゲイルスポート、バンブーアトラス、リーゼングロス、シンウルフ、アスワン、ホスピタリテイ、トウショウペガサス、ラッキーキャスト、キョウエイウオリア、リアルシャダイ、ハクタイユー、ライバコウハクなど。

主な人物

騎手
ミルコ・デムーロ（JRA）、秋山真一郎（JRA）、平瀬城久（金沢）、早見多加志（大井）、末田秀行（金沢）、太宰啓介（JRA）、クリストフ・ルメール（JRA）、佐原秀泰（高知）、池添謙一（JRA）、荻野要（JRA）、中谷雄太（JRA）、白浜雄造（JRA）、下條知之（佐賀）、穂苅寿彦（JRA）、渡瀬和幸（兵庫）、松本心平（兵庫）、飯島彰敏（浦和）、世安智也（川崎）

物故馬

ハクチカラ（8月6日）

参考資料

一般社団法人 中央競馬振興会『日本近代競馬総合年表』中央競馬ピーアール・センター、2018年。

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