ECナビケータイ
ECナビケータイとは
ECナビケータイは、株式会社インフォニックスが開発した「セレクトモバイル」プラットフォームを基盤とし、KDDIが運用するauのネットワークを利用して、2009年8月3日から2013年2月28日までECナビ（現CARTA HOLDINGS）会員向けに提供されたMVNO（仮想移動体通信事業者）サービスです。当初はインフォニックスがプラットフォームの運用を行っていましたが、後にKDDIが引き継ぎました。
サービスの概要
2009年7月2日、インフォニックスとECナビの協業により、8月3日からサービス開始が発表されました。インフォニックスが構築した「セレクトモバイル」を基盤に提供され、当初はインフォニックスが運営していました。
民事再生法適用とサービス譲渡
2010年9月29日、インフォニックスが民事再生法の適用を申請したため、「セレクトモバイル」は2010年11月2日付でKDDIに譲渡されました。サービス自体は継続されましたが、ECナビケータイ独自のポイントサービスなどは2013年2月28日に全て終了しました。
その後の展開
2011年8月より、VOYAGE GROUPの子会社であるVOYAGE BB（旧ECナビコミュニケーションズ）が、UQコミュニケーションズからWiMAX回線の提供を受けて、MVNO事業「VOYAGE WiMAX」を開始しました。当初は法人向けのみでしたが、後に個人（同グループポイントサイト会員）向けサービスも開始されましたが、2018年6月末に終了しています。
販売チャネル
ECナビ会員限定のサービスであったため、販売は会員サイトからのオンライン申し込みに限定されていました。故障や修理などのメンテナンス業務は、一部auショップでも対応可能でしたが、ウェブサイトや専用のフリーコール・ナビダイヤルが主な窓口でした。時間外の紛失・故障に関する電話問い合わせは、ECナビケータイのカスタマーセンターではなく、auお客様センターが対応しました。
サービス内容
利用料金と端末料金
利用料金体系は、基本的にKDDI・沖縄セルラー電話のauの体系に準じていました。ECナビケータイの契約は、KDDIが指定する「特定MVNO事業者」に相当するため、auの「指定通話定額」サービス利用時に、ECナビケータイの番号を含めることが可能でした。「特定MVNO事業者」を包含可能なサービスは、原則としてECナビケータイ契約も含まれていました。
2009年11月10日以降は、シンプルコースベースの料金体系に一本化されました。以前はフルサポートコースベースの基本料金に「購入サポート割引」を適用し、シンプルコースと同等の料金体系にしていました。プラン名称には「シンプル」という言葉は付きませんが、au電話で利用される名称の頭に「
コンテンツ
利用者専用の「ECナビケータイアプリ」が提供されていましたが、2011年3月31日にサービス提供が終了し、以降はKDDI・沖縄セルラー電話が提供するauのコンテンツに準拠しました。
ポイントプログラム
アプリの利用状況や通話利用状況、端末購入時にポイントが付与されました。ただし、月額利用料が2000円を下回る場合はポイントが付与されませんでした。ポイント制度はauとは無関係で、MNP（携帯電話番号ポータビリティ）の際も移行はできませんでした。ECナビは自社のポイントと他社のポイントを交換できますが、auとは提携していませんでした。ECナビケータイ契約中は、ECナビ会員のグレードは最低でもゴールド会員以上に優遇されていました。
メールアドレス
au電話契約と同様に、「[email protected]」のメールアドレスが提供され、xxx部分は任意に設定できました。KDDI・沖縄セルラー電話からMNPで移行した場合は、メールアドレスを引き継ぐことができました。
端末
auが提供する端末型番の頭に「ECN-」を付与した型番で販売されましたが、ECN-H101などの例外もありました。端末にはauとECナビケータイの両方のロゴが印字されていました。
端末のラインナップ
スマートフォン（IS series/iida）
2012年7月27日に全ての機種の販売が終了しました。
フィーチャーフォン（CDMA 1X WIN/iida）
2012年7月27日に全ての機種の販売が終了しました。
過去に発売されていた端末
フィーチャーフォン
ECN-SH001（2009年8月3日発売。既存のSH001とほぼ同一）
ECN-SH002（2009年8月3日発売。既存のSH002とほぼ同一）
ECN-K002（2009年8月3日発売。既存のK002とほぼ同一）
ECN-H101（2009年8月3日発売。既存のHIY01とほぼ同一）
ECN-T002（2009年10月1日発売。既存のT002とほぼ同一）
ECN-SH003（2009年12月8日発売。既存のSH003とほぼ同一）
ECN-SH004（2009年12月8日発売。既存のSH004とほぼ同一）
ECN-T003（2010年3月15日発売。既存のT003とほぼ同一）
ECN-SH007（2010年7月2日発売。既存のSH007とほぼ同一）
ECN-CA005（2010年7月2日発売。既存のCA005とほぼ同一）
ECN-SA002（2010年7月2日発売。既存のSA002とほぼ同一）
G11
E09F for ECN
T007 for ECN
CA007 for ECN
スマートフォン
ECN-IS03（2011年5月25日発売。既存のIS03とほぼ同一）
ECN-IS05（2011年7月25日発売。既存のIS05とほぼ同一）
ECN-IS12SH（2011年7月13日発売。既存のIS12SHとほぼ同一）
ECN-IS04（2011年8月5日発売。既存のIS04とほぼ同一）
XPERIA acro IS11S for ECN（2011年8月26日発売）
REGZA Phone IS11T for ECN（2011年9月22日発売）
INFOBAR A01（2011年11月10日発売）
沿革
2009年7月2日：ECナビとインフォニックスが協業し、サービス参入を発表。同日に公式サイトもオープン。
2009年8月3日：サービス開始。
2012年7月28日：ECナビケータイの販売を全て終了。
2013年2月28日：サービス終了。
関連項目
CARTA HOLDINGS
インフォニックス
外部リンク
* ECナビケータイ
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