S!ミュージックコネクト

S!ミュージックコネクトは、ソフトバンクモバイル（現ソフトバンク）が提供していた音楽配信サービスであり、携帯電話への音楽ファイル転送機能も備えていました。2007年10月に秋冬モデルと同時に発表され、サービスが開始されました。当時、他社ではNTTドコモが「うた・ホーダイ」、au（KDDI／沖縄セルラー電話）が「LISMO」といった類似のサービスを展開しており、S!ミュージックコネクトはこれらのサービスに対して、それぞれ半年以上、1年半以上遅れての参入となりました。

サービス内容は、auのLISMOに近いものでしたが、LISMOと異なり、携帯電話本体で購入した着うたフルや、メールアドレス帳などのバックアップをパソコン上で行うことはできませんでした。この点は、ユーザーにとって大きな制約となっていました。

2009年2月16日にはソフトウェアのダウンロードサービスが終了し、同年3月31日をもってサービス自体が終了しました。後継となるサービスは提供されず、2011年11月にスマートフォン向けに「SoftBank MUSIC BOX」がレコチョクとの連携で開始されましたが、これも2014年3月に終了しています。S!ミュージックコネクトは、結果として短命に終わったサービスと言えるでしょう。

特徴

S!ミュージックコネクトの主な機能としては、CDからのリッピング（ノンセキュアWMA形式のみ）、ポータルサイトからの音楽購入、そしてWMA（ノンセキュアWMAを含む）形式の音楽ファイルのインポートが可能でした。しかし、MP3形式などのファイルはインポートや携帯電話への転送ができませんでした。これは、当時普及していたMP3形式のファイルを扱えないという点で、ユーザーにとって大きな不便を強いるものでした。

取得・送信されるCD情報は、S!ミュージックコネクト独自で管理されており、コンピレーションアルバム対策として、曲ごとのアーティスト名とは別に、アルバムアーティスト名のパラメータが設けられていました。これにより、アルバム全体のアーティスト情報を正確に管理することができました。

CDからリッピングした場合、フォルダ構成は「softbank￥（アルバムアーティスト名）￥（アルバム名）￥」となり、ファイル名は曲名の先頭にトラック番号が付与されました。例えば、921Pの場合、最大600曲まで保存可能で、音楽ファイルの保存場所は「￥PRIVATE￥MYFOLDER￥My Items￥WMAudio￥（アルバムアーティスト名）￥（アルバム名）￥（ファイル名）」、システムフォルダは「￥PRIVATE￥MYFOLDER￥My Items￥WMSystem」となっていました。

プロパティの編集や情報送信は、1曲ずつしかできない仕様でした。また、ノンセキュアWMA形式のファイルを携帯電話に転送した場合、そのままノンセキュアWMA形式で保存されました（921Pの場合）。さらに、S!ミュージックコネクトのソフトウェアでは、携帯電話側のプレイリストの作成、編集、削除はできませんでした。これらの制限は、ユーザーの利便性を損なうものでした。

対応機種

S!ミュージックコネクトに対応していた機種は以下の通りです。

SoftBank 3G

シャープ製
SoftBank 820SH
SoftBank 821SH
SoftBank 822SH
SoftBank 823SH
SoftBank 824SH / 824SH Active Line / 824SH Elegant Line
SoftBank 825SH
SoftBank 920SH / 920SH YK
SoftBank 921SH
SoftBank 922SH
SoftBank 923SH
SoftBank 930SH
SoftBank 931SH

パナソニック製
SoftBank 823P
SoftBank 824P
SoftBank 920P
SoftBank 921P
SoftBank 930P

サムスン製
SoftBank 930SC

SoftBank Xシリーズ

HTC製
SoftBank X01HT
SoftBank X02HT
SoftBank X03HT

東芝製
SoftBank X01T

ノキア製
SoftBank X02NK

外部リンク

* S!ミュージックコネクト｜SoftBank

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