修理職

修理職（しゅりしき、すりしき）

修理職とは、平安時代に設置された令外官で、主に内裏の修理や造営を担当していました。和名は「をさめ（おさめ）つくるつかさ」と呼ばれています。これは、のちに内裏を維持するために設立された重要な職務でした。

職掌・沿革

この職は、内裏やその他の重要な施設の修理造営を担うことが主な役割でした。平安時代中期の弘仁9年（818年）、当時の嵯峨天皇の代に、造営業務を扱う木工寮の事務が煩雑になったことを背景に、造宮職の業務を分離し、独立した新しい役職として修理職が設けられました。

しかし、天長3年（826年）には木工寮と合併し、その後廃止されました。また、寛平2年（890年）に再び設置され、さらに修理職としての機能を担うこととなりました。

職員構成

修理職には、次のような職員が配置されていました：

• - 大夫（従四位下相当）...1人
• - 亮（従五位下相当）...1人
• - 大進（従六位上相当）...1人
• - 少進（従六位下相当）...2人
• - 大属（正八位下相当）...1人
• - 少属（従八位上相当）...2人

これらの職務を担う人々は、修理の監督や指導を行い、内裏の維持管理に貢献しました。

代表的人物

修理職には多くの著名な人物が名を連ねていますが、彼らは必ずしも正式に任命された者だけでなく、自身の受領名を名乗っていた場合もありました。特に修理大夫の地位は、九州地方の大名の間で特に好まれる傾向がありました。その中で代表的な人物には次のような者がいます：

• - 橘俊綱
• - 平経盛
• - 蘆名盛氏
• - 尼子晴久
• - 有馬晴純
• - 井伊直政
• - 上杉朝興
• - 大友義鑑
• - 大野治長（豊臣家臣）
• - 黒川稙国
• - 相良義陽
• - 島津勝久
• - 島津貴久
• - 島津義久
• - 島津斉彬
• - 多賀谷重経
• - 多賀谷重政
• - 名和行興
• - 畠山義総
• - 畠山義綱
• - 畠山義慶
• - 蜂須賀正勝（豊臣家臣）
• - 三好長慶
• - 中桐政快

これらの人物たちは、修理職の名を冠し、当時の政治や建築に多大な影響を与えました。また、代表的人物の中には特に有名な武将や貴族も多く、彼らの存在は修理職の名声を支える一因ともなりました。

関連項目

• - 修理亮盛光
• - 武家官位

修理職は、平安時代の文化と歴史を知る上で非常に重要な役割を果たした職務であり、その活動は今も多くの人々に語り継がれています。

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