岡村善文

岡村善文

岡村善文（おかむら よしふみ、1958年1月13日 - ）は、日本の外交官です。大阪府出身で、東京大学法学部を卒業後、1981年に外務省に入省しました。フランス語研修を経て、アルジェリア、イタリア、インドなどでの在外勤務を経験しました。

外交官としてのキャリア

岡村氏は、1990年代には国際連合局原子力課首席事務官として、国際的な原子力問題に関与しました。その後、国際連合コソボ暫定行政ミッション（UNMIK）で首席政務官を務め、紛争後のコソボの復興に貢献しました。

2001年には外務省総合外交政策局軍備管理軍縮課長に就任し、軍縮・不拡散問題に取り組みました。2003年からは在フランス日本大使館で参事官、政務公使を歴任し、フランスとの関係強化に努めました。2006年にはウィーン国際機関日本政府代表部公使として、国際機関との連携を深めました。

2008年、岡村氏は駐コートジボワール特命全権大使に任命され、戦後最年少の50歳で大使に就任しました。当時、アフリカ重視の外交政策を推進する中で、岡村氏のこれまでの紛争地域での経験が評価されました。また、トーゴ、ベナン、ブルキナファソ、ニジェールの大使も兼務し、西アフリカ地域における日本のプレゼンスを高めました。

2011年、コートジボワールでは大統領選挙をめぐる混乱が発生し、岡村氏の公邸が武装集団に襲撃されるという事件がありました。この際、フランス軍によって救出され、パリに避難しました。

2012年、外務省中東アフリカ局アフリカ部長に就任し、第五回アフリカ開発会議（TICAD V）の事務局長も兼務しました。アフリカ開発会議は、日本とアフリカ諸国間の協力関係を促進するための重要な国際会議であり、岡村氏は会議の成功に尽力しました。2016年からはアフリカ開発会議担当特命全権大使を務め、2017年からは2025年国際博覧会誘致特使等を兼務し、大阪万博の実現に貢献しました。

2019年、岡村氏は経済協力開発機構（OECD）日本政府代表部特命全権大使に任命され、国際経済協力の分野で活躍しています。

人物像

岡村氏は、ルワンダ虐殺や[コソボ紛争]]など、武力紛争が起きている地域に派遣された経験を持ち、外務省内外から「修羅場に強い男」として知られています。また、[[国際原子力機関]を中心に国連外交の経験も豊富で、国際的な問題解決に積極的に貢献しています。

岡村氏は、2008年の北海道洞爺湖サミットでは、アフリカ重視の姿勢を示すため、異例の若さでアフリカ大使に任命されました。これは、当時の外務省が、アフリカ地域への関与を強化しようとする意図を示していました。

同期入省

岡村氏の同期には、以下のような人物がいます。

兼原信克（元内閣官房副長官補、国家安全保障局次長）
泉裕泰（日本台湾交流協会台北事務所長）
上月豊久（ロシア大使）
山田彰（ブラジル大使）
上村司（日本国政府代表（中東和平担当特使））
佐藤地（ハンガリー大使）
側嶋秀展（ミクロネシア大使）
香川剛廣（国際貿易・経済担当大使）
石兼公博（国連大使）
高岡正人（クウェート大使）
高木昌弘（ドミニカ共和国大使）
冨田浩司（駐米大使）
川村裕（元コートジボワール大使）
川村泰久（カナダ大使）
嘉治美佐子（クロアチア大使）
宮島昭夫（ポーランド大使）
重枝豊英（リトアニア大使）
石井哲也（トンガ大使）
岡田誠司（バチカン大使）
冨永純正（青年海外協力協会会長）
奥克彦（イラク日本人外交官射殺事件犠牲者）
伊藤光子（世界の子どもにワクチンを日本委員会事務局長）
福嶌教輝（メキシコ大使）
福嶌香代子（ナッシュビル総領事）

外部リンク

* コートジボワール日誌 在コートジボワール大使・岡村善文のブログ

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