嘉治美佐子

嘉治美佐子の生涯と業績

嘉治美佐子（かじ みさこ）は、1958年3月10日生まれの日本の外交官、教育者です。東京大学経済学部を卒業後、外務省に入省し、国際的な舞台で活躍してきました。オックスフォード大学大学院で修士号を取得するなど、学術的な背景も持ち合わせています。

外交官としてのキャリア

嘉治氏は、外務省において、欧州連合日本政府代表部一等書記官、在ベトナム日本国[[大使館]]参事官などを歴任しました。また、国連難民高等弁務官事務所に出向し、緒方貞子高等弁務官の特別顧問を務めるなど、人道問題にも深く関わってきました。

外務省では、総合外交政策局国際社会協力部人権人道課長、儀典総括官、国際連合日本政府代表部公使、中東アフリカ局参事官、中東アフリカ局審議官などの要職を歴任しました。2014年には、在ジュネーブ国際機関日本政府代表部大使・次席常駐代表兼在ジュネーブ領事事務所長に就任。2019年には、駐クロアチア特命全権大使に任命され、2022年には科学技術協力担当大使を務めています。

教育者としての貢献

外交官としてのキャリアと並行して、嘉治氏は教育者としても活躍しています。2012年には東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻教授に就任し、人間の安全保障プログラム教授も兼務しました。その後、2017年には一橋大学大学院法学研究科教授兼国際・公共政策大学院教授に就任し、次世代を担う人材の育成に尽力しています。

その他の活動

嘉治氏は、2015年には国際労働機関理事会議長を務め、国際的な労働問題の解決にも貢献しました。

華麗なる一族

嘉治氏は、著名な文化人、学者を輩出している家系の出身です。曾祖父は、「山のあなたの空遠く」などで知られる詩人・翻訳家の上田敏。祖父は嘉治隆一、父は経済学者の嘉治元郎、妹は経済学者の嘉治佐保子です。これらの事実は、嘉治氏の知性と教養の深さを示すとともに、その多才な活動の背景にあるものとして注目されます。

著書

嘉治氏は、自身の経験と知識を活かして、『国際社会で働く:国連の現場から見える世界』（エヌティティ出版、2014年）を著しています。この著書は、国際社会で働くことに関心のある人々にとって、貴重な情報源となっています。

同期入省者

嘉治氏の同期には、以下のような人物がいます。

兼原信克（国家安全保障局次長、内閣官房副長官補）
泉裕泰（日本台湾交流協会台北事務所長、バングラデシュ大使）
上月豊久（ロシア大使）
岡村善文（OECD大使、人権人道担当大使）
山田彰（ブラジル大使、メキシコ大使）
上村司（日本国政府代表（中東和平担当特使）、サウジアラビア大使）
佐藤地（駐ハンガリー大使、ユネスコ大使）
側嶋秀展（ミクロネシア大使、ザンビア大使）
香川剛廣（国際貿易・経済担当大使、エジプト大使）
石兼公博（国連[[大使]]、カナダ大使）
高岡正人（クウェート大使、モンゴル大使、シドニー総領事、イラク大使）
高木昌弘（駐ドミニカ共和国大使、クリチバ総領事）
冨田浩司（駐米大使、韓国大使、イスラエル大使）
川村裕（依願免職、ノルウェー大使、沖縄大使、コートジボワール兼トーゴ兼ニジェール大使）
川村泰久（カナダ大使）
宮島昭夫（ポーランド大使、トルコ大使）
重枝豊英（リトアニア大使）
石井哲也（トンガ大使）
岡田誠司（バチカン大使、南スーダン大使）
冨永純正（青年海外協力協会会長、コンゴ民主共和国大使）
奥克彦（イラク日本人外交官射殺事件犠牲者、殉職のため大使の称号付与）
伊藤光子（世界の子どもにワクチンを日本委員会事務局長）
福嶌教輝（駐メキシコ大使、駐アルゼンチン大使）
福嶌香代子（ナッシュビル総領事）

まとめ

嘉治美佐子氏は、外交官、教育者として国際社会で幅広く活躍しており、その多才な活動は多くの人々に影響を与えています。また、華麗なる一族の出身であることも、彼女の魅力を一層引き立てています。今後の更なる活躍が期待される人物です。

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