産交バス八代営業所

産交バス八代営業所について

産交バス八代営業所は、熊本県八代市新地町に位置する、九州産交バスの子会社である産交バスの営業所の一つです。この営業所は、地域におけるバス輸送の重要な拠点として機能しています。

歴史

この営業所は、かつて1991年に九州産業交通（現：九州産交バス）から分社化された熊南産交の本社としての役割を担っていました。しかし、2005年4月の子会社再統合により、現在の産交バス八代営業所としての体制となりました。

以前は、ゆめタウン八代と連携し、パークアンドライド駐車場を提供していましたが、2011年9月30日の八代IC線廃止に伴い、現在は利用できなくなっています。

沿革

1942年8月17日 - 九州産業交通株式会社設立
1991年3月 - 九州産業交通の地域分社化に伴い、熊南産交株式会社が発足。八代営業所が同社の本社となる。
2005年3月 - 九州産業交通の子会社再編により、産交バス株式会社が発足。熊南産交八代営業所は営業終了。
2005年4月1日 - 産交バス八代営業所として業務を継承。
2023年6月1日 - 組織改編により、産交バス松橋営業所を統合。松橋車庫は九州産交バス松橋営業所と併設。

所在地と周辺施設

所在地

熊本県八代市新地町に位置しています。営業所には「八代産交」バス停が併設されており、空調設備を備えた待合施設も設置されています。

周辺バス停

近隣には、ゆめタウン八代、中塩屋、八代小学校入口などのバス停があります。

その他の車庫

八代営業所の他に、宮原車庫（八代郡氷川町）、松橋車庫（宇城市松橋町、九州産交バス松橋営業所に併設）、砥用車庫（下益城郡美里町）に駐在車両があります。かつては、管轄内に各地への路線がありましたが、路線廃止に伴い駐在車庫も廃止されました。

車両

車種

国産4メーカーのバスを保有しており、中型車は主にいすゞ・ジャーニーKや日野・レインボーRJ、小型車は日野・リエッセとレインボーRBが使用されています。近年では、他事業者からの移籍車両も導入されています。

特徴

日野・リエッセには、黒色バンパーのトップドア仕様と、ボディ同色の青色バンパーでリフト付きスロープを搭載した中扉仕様があります。

2010年には日野・ポンチョ、2012年には三菱ふそう・ローザが導入されました。また、2011年4月～9月には、八代IC線でタウンエースが使用されていました。

2023年6月の組織改編では、松橋営業所から7台の車両が移管され、その中には宇土市街地循環バス「行長しゃん号」専用車や、砥用線で使用される大型・中型ロング車両も含まれています。これにより、約30年ぶりに一般路線向けの大型車を保有することになりました。ただし、専用車の点検時には、中型車や小型車が使用される場合もあります。

高速バス

新八代駅 - 宮崎間を結ぶ高速バス「B&Sみやざき号」を担当しており、以前は親会社からの借り入れ車両を使用していましたが、2012年以降は自社発注の新型車両を導入しています。

担当路線

現在の路線

主に八代産交・八代市役所前を発着点とし、八代市内や周辺地域、宇城地区で路線バスを運行しています。また、八代駅、新八代駅からゆめタウン八代・イオン八代ショッピングセンターなどを結ぶコミュニティバスも運行しています。

2023年6月の松橋営業所統合により、旧松橋営業所が担当していた松橋地区や美里町地区、宇土市街地を巡回するコミュニティバスの運行も引き継ぎました。

高速バス

2011年3月12日の九州新幹線全線開業に伴い、「B&Sみやざき号」の運行を開始しました。これは、2004年の「エアラインやつしろ号」廃止以来の高速バス路線であり、八代市から県外を結ぶ路線としては1975年の「さつま号」廃止以来の担当となります。

その他の路線

八代地区からは、熊本 - 鹿児島線「きりしま号」や福岡 - 宮崎線「フェニックス号（各停便）」も利用可能です。

路線縮小の背景

八代市内では、過疎化やモータリゼーションの影響により乗車率が低下しており、路線バスの運行区間短縮や本数減少が進んでいます。コミュニティバスや乗合タクシーへの移行も進められています。

過去の路線網

かつては、八代産交を起点に、熊本市内、鹿児島県川内市（現：薩摩川内市）、人吉市内など広範囲に路線網がありましたが、過疎化や自動車普及の影響で乗降客数が減少し、運行支援補助金の減額を余儀なくされました。

ダイヤ改正

2010年10月1日のダイヤ改正で、八代市運営の市街地循環バスや乗合タクシーが導入され、多くの路線が八代市内のみの運行となり、起終点も八代市役所前に変更されました。その後、2017年10月1日のダイヤ改正で、一部路線の起終点が八代産交に変更され、運行本数も調整されました。

近年の課題

ダイヤ改正により一旦は収支が改善されましたが、市内の人口減や沿線の過疎化により、2013年頃から再び収支が悪化し始めました。2014年には「八代市地域公共交通網形成計画」が策定されましたが、運営方法の改善が依然として課題となっています。

再編計画

2017年には「八代市地域公共交通再編実施計画」が策定され、バス運賃の見直しや起終点の変更、一部路線の延長・短縮、デマンド運行への移行などの対策が講じられています。

一般路線バス

八代市役所発着路線

一般路線バスの方向幕は、以前は字幕シート式が多かったですが、現在は全てLED表示となっています。八代市街地間の運賃は180円均一、八代市内と氷川町内の上限は250円です。

主要路線

4 松橋線（国道経由）：八代産交 - 松橋産交
5 松橋線（県道経由）：八代市役所前 - 松橋産交
6 文政線（八代駅～）：八代駅前 - 宮原中央（平日朝夕のみ運行）
8 種山線：八代市役所前 - 種山
9 八農分校線：八代市役所前 - 八農分校前
11 田浦線：八代市役所前 - 道の駅たのうら
12 日奈久温泉ライン（高田経由）：八代市役所前 - 日奈久下西町/ウインズ八代（土休日のみ）
宇土線：宇土駅前 - 松橋産交（平日のみ）
宇土線（松橋駅経由）：宇土駅前 - 松橋産交（平日のみ）

旧松橋営業所管轄路線

松橋駅 - 砥用中央（南田・松橋インター入口・糸石・堅志田新道・佐俣の湯・永富経由）

その他路線

1 田浦水俣線：道の駅たのうら - 水俣産交（水俣営業所との共管）

コミュニティバス

八代市街地循環バス

2010年10月1日より運行開始。180円均一運賃で、みなバス、まちバス、ゆめバスがあります。

L1 みなバス（左廻り）：八代産交 - 八代産交
R1 みなバス（右廻り）：八代産交 - 八代産交
L2 まちバス（左廻り）：八代産交 - 八代産交
R2 まちバス（右廻り）：八代産交 - 八代産交
L3 ゆめバス（左廻り）：ゆめタウン - ゆめタウン
R3 ゆめバス（右廻り）：ゆめタウン - ゆめタウン

宇土市街地循環バス

シャトルバス

全国花火大会臨時シャトルバス

毎年10月第3週に開催されるやつしろ全国花火競技大会時に運行されるシャトルバスです。複数経路があり、熊本県内各地から応援バスが派遣されます。

全国花火大会臨時シャトルバスA経路：日本製紙グラウンド - 新八代駅東口 - イオン八代
全国花火大会臨時シャトルバスB経路：日本製紙グラウンド - 松濱軒駐車場 - ゆめタウン八代
全国花火大会臨時シャトルバスC経路：日本製紙グラウンド - ウインズ八代

高速バス

B&Sみやざき

新八代駅東口 - 宮崎駅間を運行する高速バスで、JR九州バス・宮崎交通との共同運行です。

廃止路線

高速バス

エアラインやつしろ号（八代市 - 熊本空港）
トワイライト神戸号（八代市 - 神戸・尼崎）

快速バス

さつま号（八代市 - 川内市）
ひなぐ号（君ヶ渕駐車場 - 熊本交通センター）

一般路線バス

数多くの路線が廃止されており、主なものとして以下のような路線がありました。

神瀬線、鎌瀬線
川原谷線、日田地線
破木線、旧坂本線、馬廻線
第一環状線、第二環状線、片野川環状線
イオンシャトルバス
市民球場線
宇土線、築港線、郡築・産島線
東町線、南平和町線
岩奥線、河合場線、栗木線、河俣東陽線
新八代駅線、八代駅前線
水俣線、旧宮原線、君ヶ渕線
JRAウインズ八代シャトルバス
7 文政線（イオン八代～）
10 坂本線
13 大門瀬線
14 日奈久温泉ライン（金剛経由）

これらの廃止された路線は、過疎化や利用者の減少、運行効率の悪化など様々な要因により廃止されました。

周辺施設

ゆめタウン八代
かっぱ寿司八代店
トライアル八代店
メルシャン八代工場
すき家八代新地町店
ほっともっと八代塩屋店
セブン-イレブン八代八幡町店
塩屋八幡宮
八代市立八代小学校
八代港

併設施設

九州産交オートサービス八代整備工場

まとめ

産交バス八代営業所は、八代市を中心とした地域における公共交通を支える重要な役割を担っています。路線再編や運行形態の変更を通じて、地域住民のニーズに応えようと努めています。

外部リンク

* 産交バスポータルサイト

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