高山町 (鹿児島県)

高山町（こうやまちょう）

鹿児島県大隅半島に位置していた高山町は、その歴史と文化、豊かな自然に彩られた地域でした。2005年に内之浦[[町]]と合併し、現在は肝付町の一部となっています。

地理

高山町は、大隅半島のほぼ中央、肝属平野の沖積平野に位置していました。町の北部を肝属川が東に流れ、中心部には支流の高山川が北流していました。南には肝属山地が広がり、北西部には笠野原台地が広がっていました。東部は志布志湾に面しており、温暖で雨の多い気候が特徴です。年平均気温は約17℃、年平均降水量は約2,100mmでした。

歴史

地名の由来

「高山」という地名の初出は、1553年の諏訪大明神の棟札に見られます。鎌倉時代には、高山川を境に東西に分かれて呼ばれていました。また、江戸時代後期の資料には「古くは神山と書いていた」という記述が残されています。

古代

町内には塚崎古墳群をはじめとする大規模な古墳群があり、古代から集落が形成されていたことがわかります。古墳時代には、大和王権が肝付屯倉を置いていたと考えられています。

中世

戦国時代まで、高山は肝付氏の本拠地であり、高山城の城下[[町]]として栄えました。波見は、当時、倭寇の拠点としても機能していました。しかし、1574年に肝付氏は島津氏に降伏し、1577年には高山以外の所領を没収され、後に阿多に移封されました。これにより、高山は島津氏の支配下に入りました。

近世

島津氏は高山を支配するために伊集院忠棟を地頭として派遣し、鹿屋城を拠点としていました。その後、島津氏の直轄領となり、外城が置かれました。高山城は廃城となり、弓張城が新たな城として使用されました。波見は貿易港として重要視され、薩摩藩の拠点となりました。

近現代

1889年の町村制施行により、高山村が誕生し、その後1932年に町制を施行して高山町となりました。昭和の大合併時には吾平町との合併案も浮上しましたが、実現には至りませんでした。

1871年 - 廃藩置県により鹿児島県に属する。一時的に都城県に属していた時期もありました。
1889年 - 町村制施行により高山村が発足。
1895年 - 村立女子実業補習学校を設置。
1920年 - 大隅鉄道の高山駅が開業。
1932年 - 町制施行。
1938年 - 肝属地方風水害が発生し、甚大な被害を受ける。
1940年 - 塚崎のクスが国の天然記念物に指定される。
1945年 - 塚崎古墳群、高山城跡が国の史跡に指定される。
1972年 - 町章を制定。
1975年 - 新庁舎が完成。
1987年 - 大隅線が廃止。
2002年 - 国見トンネルが開通。
2005年 - 内之浦[[町]]と合併し、肝付町となる。

内之浦[[町]]との合併

高山町は、平成の大合併の中で、内之浦[[町]]との合併を選択しました。当初は、串良町、東串良町を含む4町での合併を目指しましたが、協議が難航し、最終的に高山町と内之浦[[町]]の2町での合併となりました。新町の名称は公募の結果、「肝付町」となりました。当初の合併予定日よりも遅れましたが、2005年7月1日に合併が実現しました。

教育

高等学校

鹿児島県立高山高等学校

中学校

高山中学校
波野中学校
国見中学校
川上中学校

過去には有明中学校も存在しましたが、1994年に閉校しました。

小学校

高山小学校
波野小学校
有明小学校（2004年休校）
宮富小学校
国見小学校
川上小学校

交通

空港

町内には空港がないため、鹿児島空港または宮崎空港を利用します。

鉄道路線

最寄りの駅は、日南線の志布志駅です。かつては国鉄大隅線が通っており、大隅高山駅が中心駅でした。

道路

町内には高速道路が通っていません。最寄りのインターチェンジは、都城ICです。

一般国道
国道220号
国道448号
県道
県道73号鹿屋高山串良線
県道561号神之川内之浦線

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

名所・旧跡

高山温泉ドーム
やぶさめの里総合公園
二階堂家住宅（国の重要文化財）
塚崎古墳群（国の史跡）
高山城跡（国の史跡）
四十九所神社
轟の滝
野崎の田の神（県の有形民俗文化財）

祭事

棒踊り（3月中旬）
花火大会（8月12日）
八月踊り（9月第3土曜日、県の無形民俗文化財）
流鏑馬（10月第3日曜日、四十九所神社、県の無形民俗文化財）

ゆかりの人物

二階堂進（政治家）
* 早乙女愛（元女優）

高山町は、その歴史と文化、美しい自然が融合した魅力的な地域でした。現在では肝付町の一部として、その歴史は受け継がれています。

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