鎌倉文士

鎌倉文士とは

鎌倉文士とは、神奈川県鎌倉市に居住、あるいは過去に居住していた文学者の総称です。横須賀線の開通を機に東京の通勤圏となり、出版社との往来も便利になった明治時代から、鎌倉に文学者が住み始めました。

鎌倉文士誕生の背景

特に昭和初期、関東大震災で甚大な被害を受けた東京を離れ、より良い環境を求めて多くの文学者が鎌倉へ移住しました。ただし、鎌倉もまた震災の被害を受けていたことは忘れてはなりません。震災後、埼玉県浦和市も文化人が多く居住する地として知られるようになり、「鎌倉文士に浦和画家」という言葉が生まれました。

1945年には、川端康成、久米正雄、高見順、大佛次郎らが貸本屋「鎌倉文庫」を設立し、鎌倉の文化を盛り上げました。しかし、時代の流れとともに「文士」という言葉自体が使われなくなり、「鎌倉文士」という言葉もまた死語となっていきました。

新鎌倉文士の登場

21世紀に入り、複数の有名作家が鎌倉へ移住したことで、40年ぶりに鎌倉ペンクラブが復活。「新鎌倉文士」と呼ばれる人々も現れましたが、かつてほどの著名な文学者が鎌倉に集まることは少なくなりました。

鎌倉文士一覧

以下に、鎌倉に居住、または一時的に居住した主な文士を列挙します。

あ行

芥川龍之介
鮎川哲也
有島生馬
安西篤子
石塚友二
井上ひさし
江藤淳
円地文子
大岡昇平
大下一真
太田水穂
岡松和夫
荻原井泉水
尾崎喜八
尾崎左永子
大佛次郎

か行

川上喜久子
川端康成
蒲原有明
北洋
北畠八穂
国木田独歩
久能啓二
久保田万太郎
久米正雄
胡桃沢耕史
黒沼健
小島政二郎
小林秀雄
小牧近江
今日出海

さ行

早乙女貢
佐佐木信綱
佐藤正彰
里見弴
志賀直哉
四賀光子
澁澤龍彦
島木健作
清水基吉
神西清

た行

高橋源一郎
高浜虚子
高見順
高山樗牛
竹山道雄
立原正秋
堂本正樹

な行

永井龍男
永井路子
なかにし礼
中原中也
中村光夫
中山義秀
長与善郎
なだいなだ
西尾正
西脇順三郎

は行

林房雄
林不忘
氷川瓏
久生十蘭
広津和郎
深田久弥
舟橋聖一
保坂和志
堀口大學

ま行

牧逸馬
松本たかし
真船豊
三木卓
三好達治

や行

山崎方代
山本道子
横溝正史
吉田健一
吉田秀和
吉野賛十
吉野秀雄
吉屋信子

わ行

渡辺温

新鎌倉文士一覧

甘糟りり子
飯野和好
角野栄子
角幡唯介
瓜南直子
城戸朱理
リシャール・コラス
大道珠貴
富岡幸一郎
中川ひろたか
藤沢周
柳美里

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