1978年の日本競馬

1978年の日本競馬

1978年（昭和53年）の日本競馬は、数々の変革とドラマに彩られた一年でした。この年、競馬界では様々な出来事が起こり、その後の発展に繋がる重要な転換期となりました。以下に、その詳細をまとめます。

できごと

1月 - 3月

1月5日: 大雪の影響で、中央[[競馬]]では東京[[競馬場]]の全レースがダートに変更、障害競走は中止となりました。
1月14日: 中央[[競馬]]で「シード競走」が「単枠指定競走」に改称され、シード馬も「単枠指定馬」に名称変更されました。これにより、競走馬の扱いがより明確化されました。
2月1日: 戦後初となる「馬頭観世音祭り」が根岸競馬記念公苑で開催され、競馬関係者やファンにとって特別な日となりました。
3月7日: 日本中央[[競馬]]会の美浦トレーニングセンターが完成し、人馬の移動が開始されました。これにより、東日本の競馬トレーニング環境が大きく向上しました。
3月8日: 国際見習騎手招待競走がニュージーランドのナビアパーク競馬場で行われ、日本からは的場均騎手が出場しました。
3月18日: イギリスジョッキークラブのウェザビー社から2名が来日し、日本中央[[競馬]]会本部や後楽園場外発売所を視察しました。国際的な視点からの意見交換は、今後の競馬運営に影響を与えました。
3月25日:
静内場外発売所が開設され、公営競技調査会答申による設置規制後、初の開設となりました。
中央[[競馬]]が後楽園場外発売所で複合投票券（ユニット馬券）の発売を開始しました。

4月 - 6月

4月1日: 公営競技の公営企業金融公庫への納付金率が0.8%から1.0%に引き上げられました。
4月10日: 美浦トレーニングセンターの開場式が行われ、新たな競馬トレーニング施設が本格的に稼働しました。
4月20日: 地方[[競馬]]場情勢連絡会議が発足し、地方[[競馬]]の連携強化に向けた動きが始まりました。
4月: 地方[[競馬]]では、軽種馬以外の血統登録団体として日本馬事協会が指定されました。
5月14日:
超党派の国会議員による公営競技調査議員懇談会の第1回会合が行われました。
日本中央[[競馬]]会が、京都[[競馬場]]で地方[[競馬]]騎手招待競走を開催し、6月4日には東京[[競馬場]]でも同様の競走が行われました。
6月7日: 農林省が農林水産省に名称変更されました。
6月24日: 日本中央[[競馬]]会の理事長に武田誠三氏が就任しました。
6月: 地方[[競馬]]全国協会が畜産振興部の一部を改組し、考査室を新設、総務部に広報課を設置しました。

7月 - 9月

7月13日: 競馬法施行30周年の記念式典が東京の東条会館で行われ、競馬の歴史を振り返る機会となりました。
8月26日: 中央[[競馬]]が名古屋場外発売所と梅田場外発売所でも複合投票券の発売を開始しました。
9月24日: 日本中央[[競馬]]会の厩舎関係者8名と職員1名がヨーロッパ研修に出発しました。
9月: 日本中央[[競馬]]会が月刊サークル誌『ぱどっく』を発行開始しました。

10月 - 12月

10月2日: 株式会社中央[[競馬]]ピーアール・センターが設立されました。
10月3日: 道営競馬の札幌開催で、道営初の中央騎手招待競走が行われました。
10月7日: 道頓堀場外発売所が開設されました。
11月3日: 中央[[競馬]]の武田文吾調教師が勲五等旭日章を受章しました。
11月5日: 大井[[競馬場]]がアメリカの女性騎手メアリー・ベーコンを招待しました。
12月14日: 第14回アジア[[競馬会議]]が香港で開催され、中央[[競馬]]の岡部幸雄騎手が国際騎手招待競走に出場しました。
12月21日: 東京大賞典をハツシバオーが優勝し、初の南関東四冠馬となりました。
12月26日: オーストラリアのアスコット競馬場で行われた国際騎手招待競走に、中央[[競馬]]の中島啓之騎手が派遣されました。

その他

9月下旬頃: 美浦トレーニングセンターで熱病が流行し、11月9日に病原体が「レオライクウイルス」と発表されました。流行は10月下旬から収まり始め、11月12日に終息しました。

競走成績

中央[[競馬]]の主な競走

第38回桜花賞: オヤマテスコ（騎手：福永洋一）
第38回皐月賞: ファンタスト（騎手：柴田政人）
第77回天皇賞（春）: グリーングラス（騎手：岡部幸雄）
第39回優駿牝馬（オークス）: ファイブホープ（騎手：横山富雄）
第45回東京優駿（日本ダービー）: サクラショウリ（騎手：小島太）
第19回宝塚記念: エリモジョージ（騎手：福永洋一）
第39回菊花賞: インターグシケン（騎手：武邦彦）
第3回エリザベス女王杯: リードスワロー（騎手：武邦彦）
第78回天皇賞（秋）: テンメイ（騎手：清水英次）
第23回有馬記念: カネミノブ（騎手：加賀武見）

中央[[競馬]]・障害

第80回中山大障害（春）: ファンドリナイロ（騎手：広松孝司）
第81回中山大障害（秋）: バローネターフ（騎手：小柳由春）

表彰

年度代表馬・最優秀5歳以上牡馬: カネミノブ
最優秀3歳牡馬: ビンゴガルー
最優秀3歳牝馬: シルクスキー
最優秀4歳牡馬: サクラショウリ
最優秀4歳牝馬: モデルスポート
最優秀5歳以上牝馬: インターグロリア
最優秀障害馬: バローネターフ
最優秀アラブ: リョクシュ
マスコミ賞: テンポイント

誕生

この年に生まれた競走馬は1981年のクラシック世代となります。

2月23日: キヨヒダカ、テンモン
3月1日: アグネステスコ、ノーアテンション
3月16日: ブロケード
3月20日: オキノサキガケ
3月22日: メジロティターン
4月15日: ハッピープログレス
4月20日: カツトップエース
5月5日: サンエイソロン、リードワンダー
5月6日: エイティトウショウ
5月11日: カバリエリエース
5月15日: ミナガワマンナ
5月31日: モンテファスト

人物

誕生

1月6日: 高橋亮騎手、調教師（JRA）
1月27日: 東原悠善騎手（大井）
2月2日: 赤見千尋騎手（高崎）
2月3日: 増沢由貴子騎手（JRA）
2月9日: 武士沢友治騎手（JRA）
2月19日: 柴山雄一騎手（JRA）
2月20日: 松浦聡志騎手、調教師（兵庫）
2月28日: 國平幸一騎手（大井）
3月19日: 杉村一樹騎手（川崎）
3月22日: 佐々木国明騎手、調教師（ホッカイドウ）
3月25日: 牛房由美子騎手（浦和）
4月1日: 本村直樹騎手（大井）
4月27日: 古川文貴騎手（高知）
6月12日: 大坪慎騎手（盛岡）
6月27日: 保利良平騎手、調教師（兵庫）
7月4日: 岡田大騎手（浦和）
7月28日: 黒川知弘騎手（福山）
8月7日: 宮崎乾司騎手（大井）
8月10日:
勝浦正樹騎手（JRA）
山林堂信彦騎手（川崎）
8月14日: 宗形竹見騎手、調教師（大井）
9月4日: 江田勇亮騎手（JRA）
9月13日:
松田大作騎手（JRA）
松崎正泰騎手（大井）
10月19日: 今村康成騎手（JRA）
11月3日: 武幸四郎騎手、調教師（JRA）
12月18日: 中内田充正調教師（JRA）
1[[2月19日]]: 達城龍次騎手（大井）
1[[2月20日]]: 村田一誠騎手、調教師（JRA）

死去

3月5日: テンポイント
4月9日: トモスベビー
* 9月30日: セダン

1978年は、競馬界にとって多くの出来事があった年であり、その後の発展に大きく影響を与えた年として記憶されるでしょう。

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